130 姉さんと暇つぶし
(ひ・ω・ま)
叔母から解放されたのは、琥珀が祖母と夕飯の支度に向かった頃だった。惚気てはきたけど、やっぱり本物に触れたい!そんな気持ちを抱きつつ、料理の邪魔は出来ないので大人しくリビングで待つことにする。
部屋で勉強か読書も悪くないけど、琥珀にすぐに会いたいから、ここでのんびりとする。
端の方では、既にお酒が入ってるようで上機嫌に盛り上がる叔父たちがおり、その一角には我が祖父と父が律儀にBGMとしていつものやり取りをしていた。実に平和だ。
「あ〜き〜と〜!」
……平和を返しておくれ。思わず飛びついきた人物に苦言を言いたくなるが、ぐっと堪える。
「麗奈姉さん、早いね。タヌキの方はもういいの?」
「ぽん太郎はいい子だからね!」
「そっか、とりあえず暑いから離れて」
「え〜、久しぶりの弟だもん〜!」
まあ、それはいいが、女の子ならもう少し警戒心を持って欲しいものだ。俺には琥珀が居るから、勘違いの余地はないが、それでも、普通の男子は勘違いするだろうからね。
「シロちゃんは、今日もお手伝い?」
「みたいだね」
「頑張るね〜、暁斗は行かないの?」
「邪魔したくないしね。それに琥珀は俺のために作るのが楽しいみたいだから、余計なことはしたくないんだよ」
家事をする時の楽しげな表情を見たら、邪魔はしたくはなくなるものだ。今時あれだけ楽しげに家事をする女の子中々居ないと思うけど、それが似合うのが俺の可愛い琥珀たんなのだ!
あ、勿論俺も必要なら手伝うよ。結婚したら家事は積極的に手伝いたいし、育児だってそうだ。家事という大変な仕事を休みなくやる専業主婦なら、尚のこと手伝いたいしね。
琥珀が何かやりたい事があるなら、俺はそれを応援するが、今の感じだと専業主婦……否!『あっくんのお嫁さんになりたいな……』的な感じの裸エプロンの琥珀が浮かんできた!そんなお嫁さん居たらバリバリ働くし、家事も育児も絶対参加してやる!
ごほん……エキサイトしたけど、琥珀のことだから、そんな答えの可能性も高いし、俺も専業主婦の琥珀が家に居れば凄く安心出来るというのも本音の1つではあるかもしれない。
「ふふ、シロちゃんと暁斗本当にラブラブなんだね〜!」
「まあね。ところで、そのシロちゃんって呼び方は、麗奈姉さんの発案?」
「うん!可愛いでしょ!」
「まあね、俺は琥珀で十分だけど」
そんな感じで、料理が出来るまで、麗奈姉さんと暇つぶしをするのだった。というか、麗奈姉さんはつまみ食いか何かで早めに来たのだろうか?




