表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/159

12 添い寝

添い寝タイム( - ̀ω -́ )✧

ソフレというものを知ってるだろうか?添い寝するだけの男女の関係のことを指すらしいが……俺としては誰とも知らない人と添い寝なんてしたくないと思っちゃうんだよね。でも例外はある。


「えへへ……あっくんの匂いだぁ……」


嬉しそうにそう隣で呟く琥珀。俺なんかの匂いでここまで喜ぶのは琥珀くらいだろう。本当に可愛いヤツめ。


「ねえ、あっくん」

「うん?なに?」

「えへへ……あっくんのお顔近くてドキドキするね」


………あかん。俺は今非常に理性を試されてる。そう、これは神からの試練なのだろう。このまま琥珀を襲うことは可能だ。だがそれをしたら琥珀の好感度はおそらく下がる……まあ、もしかしたら何をしても受け入れてくれそうではあるけど、でも、ゆっくり大切にしたいのだ。


そうなると残るのはファーストキスを奪うという選択肢だが……これも雰囲気を作ってからにしたい。なるべくファーストキスは印象に残るように。俺という存在をもっと根強く刻み込むことが大切なのだ。


でも、琥珀が涙目で俺に「あっくん……」っと、懇願するのを想像すると色々辛抱堪らなくなりそうで怖い。まあ、頑張って耐えるけどね。


「ねぇ、あっくん。もっと近づいてもいいかな?」

「うん。もちろんだよ」


ちょこちょこと俺に近づいてくる琥珀。でも、まだ少し恥ずかしいのかちょっと距離がある。それを俺は一気に近づけてから琥珀を抱きしめた。


「わぷ……あ、あっくん……?」

「ごめん。嫌だった?」

「うんうん。嬉しいけど……ちょっと恥ずかしいかな」


えへへと笑う琥珀。照れながらも嫌じゃないとか本当に天使か。やっぱり琥珀は天使様の生まれ変わりなんだろう。うん。


「ねぇ、琥珀」

「なあに?」

「明日も一緒に寝ようか」

「いいの?」

「うん。琥珀が寝たい時は傍にいるよ」


さり気なく手を繋ぐと、琥珀は驚いたようにしてから、俺の手を優しく握り返して微笑んで言った。


「あっくんの手凄く安心する……」

「琥珀の手はすべすべて綺麗だ」

「そ、そうかな?」

「うん。あと、可愛い」

「はぅ……!」


顔を赤くする琥珀。もしかして可愛いってストレートな単語とかに弱いのかな?やっぱりべた褒めして涙目に……いやいや自重しよう。俺の理性が死にかねない。


「あ、あの………あのね、あっくん」

「なにかな?」

「……だいすき」

「……うん。俺も琥珀のこと大好きだ」

「はぅあぅ………」


自分で言っておいて照れるとか本当に可愛すぎか。いやもう、うちの琥珀さんはマジで可愛すぎるよ。本当にこのまま食べちゃいたいくらいだが……うん、頑張って今夜は耐えるさ。


そんな風にして琥珀と初めて添い寝した感想は非常に柔らかくていい夢が見られましたとさ。前は琥珀が死ぬ前に見せたあの笑顔でほとんど眠れなかったのに……本当に久しぶりに快眠だったと思う。あと、寝言で俺の名前を呟く琥珀が最高に可愛かったよね。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] これで布団?ベッド?を買う必要はなくなりましたね。え?あ、そうか。換えのシーツとかもろもろ必要か。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ