表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/159

1 過去に戻れたようだ

幼馴染を溺愛する話です♪

あの時にああしてれば良かった。そんな後悔って誰にでもあると思うんだ。ゲームだったら、セーブポイントに戻れば済む話。小説だったら時を超えればいい話。


まあ、もちろんリアルで後悔なんてしても時間が戻せるわけじゃない。それでも前を向いて歩いて行かなければならないとわかっていても……それでも、思うんだ。


俺があの時、アイツの手をきちんと握っていればアイツが死ぬことはなかったかもしれないと。


「これは……一体……」


だからこそ、俺は今の状況に驚いている。場所は自室。実家の自室なのだが……ここ数年は帰ってないはずの部屋に目が覚めると何故かいる不思議。次に驚いたのが自分の見てる景色がめっちゃ下がっていたこと。


寝る前は175cm以上あった身長が中学入学時くらいまで縮んでるという本当に謎の現象に戸惑っていると、ドアを開けて俺が知ってるより若い母さんが姿を表した。


「もう暁斗あきと。起きてるなら早く準備なさい。入学式遅れるわよ」

「……母さん。今って何年の何月何日?」

「……?2012年の4月8日よ。急にどうしたの?」

「いや……ごめん、すぐに準備するよ」


バタンと扉を閉めてから震える手をなんとか抑えつけて状況を整理する。俺が記憶してるのは2020年の8月23日まで。社会人として社畜をしていたことまでだ。


でも、今母さんが言ったのは約8年前の年数。夢でないならこれが意味することは……


「過去に……戻ったのか?」


そんな有り得ない想定をしてしまう他に理解が追いつかない。寝てたら過去に戻ったとか冗談にも程があるが……ん?


「8年前……入学式……」


8年前と言えば中学生の頃。つまり今日は中学の入学式ってことか。と、そこまで考えてから俺は思い出したように慌てて部屋を出て母さんの元に行くと驚く母さんに聞いた。


「母さん!琥珀こはくは……琥珀はいるんだよね!?」

「え?琥珀ちゃん?」


キョトンとしてから何を勘違いしたのかくすりと笑って言った。


「なぁに?琥珀ちゃんと結婚する夢でも見たの?琥珀ちゃんなら新しい家族と一緒に入学式に行くんじゃないかしら?」

「……!そうか、もうそんな状態なのか……!」


ギリッと奥歯を噛み締めてから深く息をして呼吸を整える。落ち着け。ヤケになるな。


「母さん。先に行っててくれるかな?俺は琥珀と行きたいから」

「いいけど……道わかるの?それに家族の団欒は邪魔しちゃダメよ?」

「道は大丈夫。それに琥珀が嫌がったらちゃんと退くから大丈夫だよ」

「そう?ならいいけど」


それにね母さん。琥珀の家に家族の団欒・・・・・なんてものは、存在しないんだよ。それを俺は知ってる。


だって琥珀は……俺の幼馴染の少女は学校でのいじめと新しい父親からの暴力で中学を卒業せずに……この世を去ったから。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] この文章の書き方と言うか雰囲気と言うか、自分の好きな感じです笑! 投稿頑張ってください!٩(ˊᗜˋ*)و
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ