最終話 旅立ち
帝国軍の進攻が秀一と佳純による死闘で失敗に終わってから五日が経過した。
「う、うぅッ……」
美香佐は目を覚ます。柔らかなベットの上で純白のシーツに包まれて暖かい日の光を受けながら。すると、自分の左隣から少女の涙声が聞こえてくる。しかし、それが誰かわからない。意識は今だ完全に覚醒しておらず誰が自分の隣にいるのか分からなかった。が、段々その声はクリアになって行く。
「この、声は……佳純君かい?」
「…ッ! そ、そうだよ!美香佐さん。シュウもいるよ」
「そうか。……二人とも無事だったのかい」
そこには佳純と秀一が居た。ベットから起きようとする美香佐を佳純が支えながら起こす。美香佐はディアスパーティー絶対死守作戦の夜、帝国司令官の山城皐月少将の奇襲にあった。その際魔力の大半を使用した。だが、相手の力は強大であった為これを撃破することは出来なかった。そして美香佐は敗北したのだ。しかし、何故か皐月は彼女を殺す事はしなかった。その後病院に搬送され、重度の魔力消費によるコアのダメージが大きく山を越えるのに数日かかったのだ。
「それで、私が寝ている間に何があったんだい? 出来れば教えてくれると助かるよ」
「はい。実は―――」
佳純は語った。最初自分たちが帝国の司令官に敗北した事。それで二人とも負傷した事。そしてディアスパーティーが帝国軍に襲撃された事。それを自分たちが阻止した事。話は長く続き十分以上は事の顛末を話していた。
「そうだったのかい。私が寝ている間にそんなことがあったのかい」
「それとね。私達……。過去の記憶を少しだけだけど思い出したの……」
「何だって!?……そうかい。それは良かったね」
最初、佳純の告白に美香佐は驚いたように目を丸くする。が、直ぐに微笑する。そして、彼女は少し上の空で語り出す。
「君たちに聞いてほしい事がある。これは私の過去の話なんだよ」
「過去の話?」
「そうさ。……十年前。私はある研究所の代表研究員をしていた。それはウイルスの研究だ。当時私達のあいだではB-ウイルスと呼んでいたい。今でいうヴァンパイアウイルスのことさ。
当時君たちの居た孤児院の辺りで地殻変動が起きた。その後、近くにあった村では最初のアンデットが確認されたんだ。
軍は直ちにこれの掃討にかかった。そして、その事件で見つかったのが君達だった。軍は直ちに研究チームを派遣した。
私はそれの責任者だった。村の住民は有毒な地下のガスで死滅した。と、当時は言われていたが。それは軍の情報操作で隠蔽したのさ。
当初その村には生存者などいないとされていた。でも、それは違った。軍は君たちがなぜアンデットにならないのか研究しろと命令して来た。その為なら解剖も厭わないと言ってきてね。流石の私もそれには反対した。
……研究が進みついに我々は原因がウイルス……いや新たな細胞に因るものだと分かった。そしてそれはある意味存在してはならないものだった。軍はその細胞を使い無敵の兵士を作ろうとしていた。恐れを知らぬ兵士を。
でも、研究は上手く行かない日々が続いた。そんなある日の事。突然厳重に隔離していたアンデットが施設内に解き放たれたのだよ。
当然施設は大混乱。その時私は多くの仲間を失った。でも、私はこの研究を続けるために君達の兄弟姉妹を置いてきてしまった。
……これは後から聞いた話なのだが、当然施設は爆撃を受け破壊されたらしい。しかし、それで終わりじゃなかった。研究所は別の絶海の孤島に移される予定になった。でも、まるで奴らが追って来たかの様にその港でもアンデットが発生した。
私もそこにいたのだが原因は今だに分かっていない。この時、本土ではアンデットによってほとんどの街が陥落したそうだ。私たちは辛くも港から出る事が出来たのだが、船内にもアンデットが湧き、私はその掃討の駆除に当たった。
結果は言わずとして分かるように私たちの勝ち。でも、その戦いで、孝一朗……いや、部隊の隊長やその他の戦闘員を失った。全ては私の責任だ。私は彼らの為に、今まで失って来た人々の為に欧州に渡っても研究を続けた。君たちを義理の母親として育てて来たつもりだ。……これが、私の知る限りの過去だ」
彼女の話は自分たちの忘れていた記憶だった。過去に何が起こったのかは教科書に書いてある。でも、それは歴史の断片的なものにしかすぎない事を今彼らは知る事になった。最初は耳を疑う佳純と秀一であったが、何の違和感もなく聞く事が出来たのも、それは自分たちの過去でもあったからだろう。
「ありがとう、美香佐さん。話してくれて嬉しいよ。そして、私たちのお母さんでいてくれてありがとう」
「そうだよ、美香佐さん。もしも美香佐さんがいなかったら俺たち今頃ここにはいないよ」
「君たち。……ありがとう。そう言ってくれて。私も安心できるよ」
彼ら家族らの団欒が続く中その音は彼らを時間の渦に戻すのだった。電話の音だった。秀一はその電話に出る。と、大声でアリスの怒鳴った声が聞こえてくる。秀一は一瞬受話器から耳を遠ざけた。
「アリスどうかしたか?」
「どうかしたかではありますん!近くにテレビはありますか!」
「ああ、あるけど。それがどうかしたか?」
「とにかく直ぐに付けてください!」
秀一はアリスに言われるがままに病室のテレビを付けた。そしてそこに映っていた光景にその場にいた全員が驚愕した。
* *
帝都・東響では大東洋吸血鬼帝国建国五周年記念式典が執り行われていた。式典会場には活気にわく群衆がひしめきあっている。その数は数万人。その場にいる人々全てがヴァンパイアである。そして、群衆の前方には大東洋吸血鬼帝国皇帝・武蔵野日向皇帝とその皇妃・霧島陽菜が式典の壇上に隣り合って座っていた。
式典の壇上と群衆がたむろう間には帝国の兵士が綺麗な隊列を成して行軍する。地上では兵士、戦車、自走砲、戦闘指揮車両などが走行し、空は戦闘機、戦闘“竜”などが空を泳いでいく。更に式典壇上の後ろに設置されている大型のパネルには海を席巻する軍艦、艦船が艦隊を組んでその雄姿を見せつけている。群衆はその姿に圧巻される。
この五年、帝国の軍事力は増している。帝国が保有する総兵力は陸海空合わせて五十万以上。国連軍からすればその半数にも満たない軍勢ではあるものの、その士気は高く各員一人一人が一騎当千の心構えを胸に秘めている。
全てはヴァンパイアの解放の為に。全ては帝国の為に。全ては人類を殲滅する為に。
式典が終盤に差し掛かり次のプログラムの皇帝演説の時間に入った。すると、式典壇上にいた日向皇帝がその場を立ち上がり演説台まで脚を運ぶ。演説台に到着した時両手を台の淵に置く。そして、群衆のボルテージが最高潮になる。大型パネルには日向皇帝が映し出される。日向皇帝は群衆を見渡したのち口を開いた。
「帝国臣民の諸君。
私は大東洋吸血鬼帝国初代皇帝・武蔵野日向皇帝である。
今日、諸君らに改めて伝えねばならないことがある。この放送を見る全ての旧人類にもだ。現在我が帝国は国連と戦争状態にある事は帝国臣民である諸君は知っているであろう。無論、旧人類共である貴様らも周知の事と思う。本題に入る為にはまず、なぜ帝国が旧人類と戦争をしているのか伝えねばならない。
それは至極単純なことだ。私が望むのはただ一つ。全地球上にいる全てのヴァンパイアの解放の為である。この十年でヴァンパイアに変貌した元人類の数は年々増え続けている。
現在のヴァンパイアの推定人口は“九千八百七十三万人強”である。あと少しで一億人を突破せんばかりまでに人口が増えている。
……しかし! 旧人類―――つまり国際残党国家連合はこれを認めようとせず、ただただヴァンパイアを恐れ弾圧している。これは忌々しき問題である。
我々こそが新たな地球人類だというのにもだ。旧体制が崩れた今なおも旧人類は地球にへばり付き、寄生虫の様に資源をむさぼり続けている。
諸君!!それでいいのか!!
このまま旧人類を地球上に野放しにしていて良いのであろうか。
それは、断じて否だ!! 我々こそがこの疲れ切った地球を救済出来る唯一の個体なのだ。
我々にはそれが出来る。“私”にならそれが出来る。
再度ここに宣言する。地球の救済者であり、新たな人類である我々は、怠惰な旧人類に宣戦布告をここに宣言する。
全軍、全臣民、帝国旗を掲げよ。
審判の時はきた。悪辣な全旧人類に告げる。我々、ヴァンパイアの圧政を打倒し神々の断罪を受けさせる。さすればそれが貴様らの幸福になるだろう」
『『『『『うぉおおおおおおおお――――――!!!!!』』』』』
日向が口を閉じた時。数万のヴァンパイアの群衆から歓喜の声が上がった。日向が壇上の自分の席に後退すると次に現れたのは陽菜だった。彼女は聖母の様な優しい声で告げた。
「臣民の皆さん。今、日向皇帝陛下からあったように我々は正式に国連残党国家連合に宣戦を布告しました。ここで各地に点在している各方面軍司令官に命令を伝達します。全司令官に次ぎます。我々は今この時を持って国連との聖戦を開始します」
すると、大型パネルには各地の十席の面々が映し出される。
『大東洋吸血鬼帝国軍欧州攻略第一司令官・長門武中将。及び第二司令官・山城皐月少将。ここに命令を受諾しました。これより作戦を開始します』
『大東洋吸血鬼帝国軍北米大陸戦略司令官・斎木美寿穂准将。命令を受け取りました。作戦を続行します』
『大東洋吸血鬼帝国軍南米大陸戦略司令官・春島響輝准将。命令を確認した。直ちに攻撃を実行する』
『『大東洋吸血鬼帝国軍アフリカ・中東アジア戦略司令官第一司令官・東野隆雄と笠木舞耶は命令を実行します』』
「大東洋吸血鬼帝国軍本土及び周辺諸国・豪州攻略司令官・霧島陽菜元帥。これを承りました」
建国五周年記念式典は大歓声の中で幕を閉じた。
* *
帝国が国連に正式的な宣戦布告をした翌日。
秀一と佳純はアリスの呼び出しで、ディアス城へやって来ていた。その内容は先日の帝国欧州軍がディアスパーティーに襲撃して来た際に巨人アンデット―――【ギガス級】からディアス城、いや、ディアスパーティーを死守した彼らの功績を称える為だ。
ディアス城・第一会議室。
普段そこには大型のアンティーク机があるのだが、今日に限ってはその面影は何所にもなかった。しかし、代わりに式典用の装飾が施されていた。秀一と佳純は普段着ない式典用の服を着ていた。秀一はアリスから提供された高そうな(実際高い)礼服を着ていた。佳純もまた秀一と同じくアリスから提供された純白のドレスに身を包んでいた。二人が並び立った。もし、これが彼らの功績を称える式典だと知らなければ、傍から見た人にとってこれは二人の結婚式ではないかと、勘違いしても可笑しくない二人の装いであった。
彼らはいつも着ない物を着ている為か、それとも式典に緊張しているのか二人はソワソワしていた。すると、別の入り口からアリスが登場した。彼女は真っ赤なドレスに身を包んでおり、彼女の金色の髪は結われていた。
顔には化粧がされ唇には男を惑わすような真っ赤な口紅が綺麗に塗られていた。秀一は彼女の普段と違う格好に息を飲んだ。まるで、本物の王女様に見えたのだ。(実際お姫様なのだが)秀一がアリスに見惚れていると横から自分の脇腹を突くものがあった。秀一は一端アリスから目を放し突かれた方向に視線を移すと、そこにはジト目で可愛らしく頬をぷくりと膨らませた佳純の姿があった。佳純はアイコンタクトをしてきた。
『ちょっとどういうことよ!さっき私がこのドレスどうかなって言った時あんまり答えてくれなかったのに。どうしてアリスには見惚れるの!これだからシュウは朴念仁なんだよ』
理不尽なと、秀一は思いつつ彼もアイコンタクトで返した。
『だって仕方ないじゃん。あんまりにもアリスが綺麗だったんだから』
秀一は更に佳純にど突かれた。(今度は脇腹にクリーンヒット)秀一はこんな場所でうずくまる訳にもいかず立ったまま悶えていた。佳純は
『あんまり他の女の人にそう言うこと言ったら駄目だよ!私だから許すだけなんだからね!』
秀一は佳純の言っている事に理解出来ずにいると、今度こそ式典が始まった。
秀一と佳純はその後ディアスパーティー内で最も栄誉ある勲章〈ナイト・オブ・ディアス〉がアリスの手によって授与された。そして、ディアスパーティー代表であるアリス・レイン・プリンツオイゲン姫殿下からの祝辞をいただき、式典は慎ましく終了した。
ディアスパーティーの重役達が会議室を退席して、その空間には秀一と佳純、アリスとマリアだけが残される事となった。
「本日はお忙しい中来ていただき感謝しています」
「いいや。そんなこともないよ」
「そうですよ。アリスさんの頼みだもの。それに私達親友なんですから」
「ありがとう。立ち話も何ですから別の部屋にでも移動しませんか?」
アリスがそう言うと、彼らは会議室をでてその近くにある部屋に入った。そして、机を挟んで三人は着席した。(秀一はマリアにも座ってくださいと言うが私はいいですと言われてしまったので諦めた)
「かさねがさねになりますが。今回の件、本当にありがとうございました。二人のおかげでこのパーティーを守り抜く事が出来ました」
「俺たちはただハンターとしての務めを果たしたまでだよ。それが俺たちの仕事だしな。あ!それと、アリス。ディアスパーティーの代表襲名、おめでとう」
「あ、ありがとうございます(///)」
アリスは照れた。アリスがディアスパーティーの代表襲名をしたのはつい二日目前の事だった。全代表であるディアス・ヒュート・プリンツオイゲンが自ら自分の娘に現地位を譲ったのだ。
現在アリス指揮の元、ディアスパーティーの復興活動が進められている。決して被害が小さい訳ではない。西側地域はその殆どが壊滅し、死傷者は現在確認されてるだけでも五千人以上は確実だ。でも、そんなパーティーの中でもアリスは十分に活躍できている。アリスは強い少女なのだ。
「これから二人は如何なされるのですか?」
「アリス。俺たちは……旅に出ようと思っている」
「旅……ですか?」
秀一は自分たちの今置かれている現状をアリスに伝える。帝国の司令官は自分の弟と妹である事。自分たちが何者であるのかをほんの少し思い出した事を。そして、【帝国】はアンデットを消し去る事が出来る装置を持っているのを美香佐から聞いた事を。
「先程の話が本当なら人類は再び安全に暮らす事が出来るという事ですか!?」
「そう、らしい。美香佐さんもこれはあくまでも噂にしかすぎないと言っていたけど」
「それでも、もしそんなが装置があるとしたら賭けてみたいです。……秀一様と佳純様はこれからそれを取りに行くのでしたら、私からも何か……必要なものはありますか?」
「ありがとう。気持ちだけ受け取っておくよ」
「そうですか……。では、せめてこれだけは受け取ってください」
アリスはマリアにある物を秀一と佳純の目の前に出させた。それは一枚の紙と腕章であった。
「アリスこれは?」
「はい。これは今二人の階級を国連軍―――つまり現在国連に所属している軍やハンター制度を設けているパーティーで有効にできる特別手形です」
現在の二人の階級はディアスパーティー内だけの階級だ。つまり、一旦ディアスパーティーの勢力圏内を出れば無効なってしまう。だが、これがあれば国連に関係する軍事関係のところであれば有効にできるのだ。
秀一と佳純はその申請書の紙の一番下の欄にサインした。すると、その場でアリスが受諾するハンコを押した。
「すみません。私にはこの程度しか出来る事が無くて。でも、一つ約束して下さい」
「うん。何だい?」
「全てが終わった時、また会う事を。それまで死なないでください」
「それは……。約束できない」
アリスは目を丸くした。秀一はいたって真面目に答えたのだ。
「なぜ…ですか?」
「別に嫌な訳じゃない。……ただ、約束できるか分からないものはしない方が良い。でも、これだけは言っておく。俺たちは何が何でも生き延びてみせると。だからまた会う時があったら。また、三人でどこかに出かけよう」
「クスン……はい。分かりました」
アリスが涙を流す。それを見逃さなかった佳純は秀一に食って掛かる。
「シュウ!もっと別の言い方は無かったの!」
「いいんです佳純様。秀一様が言っていることは正しいんですから」
「アリスさん。私も……約束出来ない。でも、また会える事は信じているよ」
秀一と佳純、アリスはしんみりとする。が、そこには絶対的な別れは無い事は三人は感じていた。アリスは泣き顔を無理矢理崩し真剣な表情になる。
「私から願いがあります。これは公務です。以前、帝国によってブレズイフスパーティーと言うパーティーから通信が途絶えた事は言いましたよね。秀一様と佳純様にはそのパーティーの現状を見て来てください。そして、報告してください。以上が私からの命令です」
「「は!了解しました!」」
「よろしくお願いします」
そして、三人は次会う時までの最後の挨拶を交わし別れたのであった。
* *
「じゃあ美香佐さん行って来るよ」
「美香佐さん決して無理しないで下さいね」
「ああ、二人とも気を付けてな。くれぐれも身体だけは大事にしろよ」
秀一と佳純は病院の前で今だ退院できない美香佐に旅立ちの見送りをしてもらっていた。十年間共に暮らし本当の親子の様に接して来た彼らは、言葉数は少なくとも思いはちゃんと伝わっていた。すると、美香佐は自分の懐から小型の薬品ケースを手渡した。
「これは、私からの餞別だ。これは私がこの十年間で開発した。アンデットに噛まれた人間を救う薬だよ。数は少ないから多くの人には使うことは出来ない。使う時は慎重に使う様に」
「ありがとう。大事に使うよ」
少ない会話ではあったが三人は若干の名残りおしさを残しながら別れた。秀一と佳純は近くに待機させていたジープに乗り再度美香佐がいる病院の玄関口を見ると、そこでは美香佐が大きく手を振っていた。秀一と佳純はそれに手を振って返すと美香佐は気付いたのか薄っすらと微笑した。そして、秀一はジープを走り出させる。
「名残り惜しいか佳純?」
「うん。そりゃ十年もここで暮らしていたんだもん。もうここは私の故郷だよ」
「そうだな。でも俺たちは行かなければならない。自分たちの為にも」
「うん。私シュウと一緒ならどこにでも行けるよ」
「ありがとうな。……さあ行こう!俺たちの記憶の為に。そして、世界を救う為に」
一年前の今日私は初めてこの作品「進化し人類の名はヴァンパイア」を書き始めました。最初の頃は全くの素人(今でも素人に毛が生えた様なもの)で字を考えながら打つのでやっとでした。ですが、一年後の今日私は一つの作品をかき上げることが出来ました。これも、ひとえに皆さんのおかげです。今まで読んで下さった全ての読者さん本当にありがとうございました。……ですが、これは新たなる門出にしかすぎません。これからも私は物語を書き続けていきます。実は次の物語の構想に既に入っています。
最後になりますが、この「進化し人類の名はヴァンパイア」は今回をもって一度終わらせていただきます。ですが、彼ら秀一と佳純の戦いはまだまだ続きます。もし機会があれば再びこの物語をかける事を祈って私からの最後の言葉とさせていただきます。本当に今までありがとうございました。
夏月 コウでした。ではまた。