プロローグ『激動の宇宙』
「クソッ! もっと早く救援を呼んでいれば……」
一旦隕石群に身を隠したウォールは軽く舌打ちをしてから再び右腕に付けているコネクタに向かって叫んだ。
「こちらはウォール、頼む応答してくれ!」
(ザー……ガガ…ピ)
空しい機械音が耳に付いているイヤホンから流れた。
「全く……、こんな貧乏クジなんか引きたくなかったよ!」
またもや軽く舌打ちしてからウォールは何かを覚悟したように隕石群から飛び出した。
特A級特殊防護スーツは太陽風でボロボロ、常用酸素供給マスクも、もう長くは持たないだろう。
決死の思いで飛び出したウォールを見計らっていたかのように巨大な棍棒のような物が横なぶりに襲い掛かってきた。
不意を突かれたウォールは巨大な棍棒のような物の直撃を喰らい、まるで美しい放物線を描いたホームランの様に吹っ飛んだ。
慣性の法則で飛び続けるウォールの眼前に何か人工物の破片が迫って来た。恐らくスペースコロニーから剥がれ落ちた電力パネルの一部だろう。
ウォールはくるりと前転すると破片に着地して一気にジャンプして、なんとか体勢を安定される事に成功した。
そうしてからもう一度、神に祈るような思いでコネクタに向かって叫んだ。
「……………………!」
そこで初めてコネクタが壊れている事に気付いた。恐らく先ほどの一撃で完全にやられてしまったのだろう。
ヒューマノイド型生命体は触覚などが付いていない為、声でしかコミュニケーションをとる事が出来ない。
しかも宇宙と言う空気の無い環境では、声紋認識コネクタがないと声自体が発せられないのである。
「…………………!」
ウォールは三度、軽く舌打ちした。
それから程無くしてウォールの意識は完全に途絶えてしまった。
この小説を読んでくださった方々、初めまして。
最近、小説に興味を持ち始めて、趣味程度にと書いています石橋 望です。
一応タイトルが『スペース』となっておりますが、決してSFではないのでご注意ください。
本当はSFを書きたかったのですが、とても私にはそのような技量は無く、話を練っている途中から路線変更したのは言うまでもありません。
このプロローグだけエセSFになってしまいましたが…。
そういった経緯から、せめてタイトルだけはSFっぽくと思い、短絡的に『スペース』と付けてしまいました。
私は書くのが亀の歩みのように遅いので、無事に完結できるかどうか分かりませんが、長い目で見てやってください。
一言でも良いので、感想や評価を頂ければ幸いです。