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真相の暴露
数日後、屋敷に嵐が訪れた。
贅沢な暮らしを取り戻すために戻ってきた、本物の姉、リリアーヌだ。
「ただいま戻ったわ、ギルバート様! 留守の間、この役立たずの妹が失礼を働いたでしょう?」
姉は私を平手打ちし、追い出そうとする。
しかし、ギルバートは微動だにしない。
「……その手を、離せ」
姉は戸惑ったように
「えっ? ギルバート様、私よ、本物の……」
と声を上ずらせる。
「お前の声には、何の響きもない。お前の指先からは、何の慈しみも感じない。……吐き気がするほど不快な、腐った花の匂いだ」
ギルバートは姉の手を乱暴に振り払うと、椅子から立ち上がり、手探りながらも正確に私の方向へと手を伸ばした。
「私の妻、私の『リリアーヌ』は、たった一人。……お前のような、空っぽな女ではない」
彼は私を引き寄せ、守るように抱きしめた。
姉が衛兵に連れ去られていく声を背に、彼は私の耳元に唇を寄せた。
「……怖かったか? 大丈夫だ。君が誰であれ、私が選んだのは君だ」




