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第6話:仄命子・沈

作者:mannboo5
語り手は、〈沈む〉という感覚の中で、「視られること」に対する恐怖と、「視たい」という静かな衝動のあいだにいる。

誰かに名を与えられること。存在を認識されること。
そのすべてが苦痛であったために、語り手は「浮かびあがらない」ことを選んだ。

けれど、皮膚の奥に残った“視られた記憶”は、呼吸のように微かに泡立ち続けている。
その記憶は、「仄命子」という存在と重なりながら、
語り手の中に沈みつづけ、やがて問いかける。

──ほんとうに、それを視ようとしたのは誰だったのか。
──沈む前に、見てしまったものは何だったのか。

最後に浮かび上がるのは、視覚でも言葉でも名でもない、“のこり火”のような視線の痕跡。

沈黙の中で消えきらなかったその光こそが、語り手を静かに照らしている。
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