44 自覚と覚悟
異端審問院長の執務室で、リュシエルは院長ウォーレスと共にジェイからの報告を聞いていた。ジェイの声が聞こえてくるのは、執務机の上に置かれた掌ほどの大きさの鏡からだ。
鎧戸の隙間から差し込む昼下がりの陽光を受けている鏡は、縁が眩しい光を帯びている。これはウォーレスがジェイに特別に持たせた鏡の対となる物で、普段は厳重に保管されている古代魔法王国の遺物だ。双方が鏡を太陽の光に当てれば、相手の様子が映り声が届く。『奇跡』以外の魔法を遠ざけている異端審問院がこうした遺物を未だに所持していたことに、リュシエルは驚いていた。使う者の魔力を必要としないことを言い訳にしているのかもしれないが、そもそも今の大主教が執行した『浄化』以前は、貴族に保護されている魔導士たちを見逃してきてもいたのだ。
ジェイからの報告によると、塔において、予言の娘に加え一人の結界士を捕らえたという。その者の正体は未だ不明で、その者が言うには、自分とは別の結界士の張った結界が娘を塔に閉じ込めているらしい。
「その印が誰のものなのかを調べれば良いのだな?」
「はい。その者に塔の結界を解かせる必要がありますので」
「分かった。調べさせよう。後は、補給部隊を送れば良いのだな」
「お願いします。調査後に結界士を探し出して捕らえ、更にはこちらに連れてきてもらわねばなりません。結界士が何処にいるのか分からない以上、ひと月は見ておきたいのです」
鏡から聞こえるジェイの声は、ほんの少しいつもより低く聞こえている。リュシエルは光る鏡を眺めながら、面白い道具だと素直に感心していた。
「そちらは問題ありませんか?」
ジェイからの質問に、ウォーレスが鏡に向かって軽く頷いた。
「大主教からは再三、デルバート卿を返すように申し入れがあったが、今は静かなものだ。騎士団に一日中護衛されていれば動きたくとも動けんのだろう。騎士団長のヘンリーは真面目な男で、大主教を崇敬しているからな。もし他に間者が入り込んでいたとしても、彼に任せていれば大丈夫だろう」
ウォーレスの言う通り、大主教に今のところは動きは見られない。おそらく内心ではかなり焦っている筈だと、リュシエルは思った。偽者のデルバートに喋られてしまえば――いや、喋られなくとも、大主教は窮地に立っているも同然なのだ。
「ジェイ。魔女の様子はどうですか?」
リュシエルは、それを聞かずにはいられなかった。父ルードを殺した憎き魔女なのだ。
「ああ……」
ジェイからの返答は、僅かに遅れて届いた。
「大人しくしている」
「そう、ですか」
少し意外に思いながら、リュシエルは答えた。しかし『今は』大人しくしている、のかもしれないと思う。油断しないようにと釘を刺そうと口を開いた時、ジェイからウォーレスへ更なる報告があった。結界士を先にアルシラへ寄越すというのだ。
「ギレルに兵を三人付け、結界士を連れていかせます。偽者に会わせれば、あの強情な男も何か喋るかもしれません」
「仲間かもしれんということか……」
「おそらくは」
「――よし、分かった」
ウォーレスが頷き、顔を上げた。
「リュシエル、お前は早急に結界士の印を調べよ。私は補給部隊の準備をさせる」
「承知しました」
リュシエルは、喜々としてこの仕事を請け負った。娘を処刑台に送るためならば、面倒な作業も苦になどならない。それにこれは、儀侍兵には任せられない仕事だ。彼らの中には文字が読めない者もおり、読めたとしても読み解く知識が必要となる。更には、書庫室は誰でも入室を許可されているわけではない。この異端審問院の二階にある巨大な書庫室には、過去数百年に及ぶ貴重な裁判記録や資料、それに押収した禁書の棚まであるのだ。
「早速、取り掛かります」
ウォーレスに一礼し、リュシエルはすぐさま執務室を後にした。
* * *
――遅い。
カリスは窓の傍の椅子に座り、陽光に目を細めた。塔に様子を見に行かせたシアンが、戻らないのだ。
何が起こっているのかを確かめる術は、今はない。しかしカリスは最悪の事態を想像していた。異端審問官、若しくは大主教と塔で鉢合わせたのではないかということだ。そうであれば、シアンでは逃げられない。彼は捕らえられるか殺されるだろう。それはどちらに? そう考え、カリスは異端審問官だろうと推測した。大主教は満月の夜以外にも塔に来たことはあれど、比較的、行動は読みやすい。デュークラインから異端審問院が動いている可能性を聞かされれば、無闇に塔に来ようとはしない筈だ。対して異端審問官の方は、暗殺者を送り込んできていた可能性が高い。そして異端審問官が塔に来ているということは、デュークラインの身にも何か――魔力の阻害だけでない――が起こっている可能性が考えられる。
カリスは膝上で両手を握り合わせた。
異端審問官はどうにかして塔の結界を解くだろう。これまでも異端の疑いがあるとして、多くの魔道士や結界士などを審問にかけてきた彼らだ。隠匿している情報量は半島随一と言ってよい。そうなれば、カイはアルシラに連れて行かれる。おそらくは公開裁判にかけられ、スェルと同じようにして焼かれるのだろう。
カイと塔にいるルクについては、カリスは心配の対象から外していた。一昨日の夜、クラウスと話したのだ。
「あいつは大丈夫だ。何かあれば逃げるからな」
そう、クラウスがルクの無事を請け合った。ルクはクラウスが昔に拾ってきたのだと聞いている。クラウス自ら躾けたとも聞いた。そんなクラウスがルクの性格を鑑みて言うのであれば、そうなのだろうとカリスは思う。逃げられていなければ、ルクは殺される可能性が高い。ゴブリンのルクは情報を引き出すにはお粗末過ぎる。公開処刑を望まれているカイとは違うのだ。
カリスは目の前にある二つの選択肢のうち、一つをすぐに消し去った。その一つは、カイたちを見捨て、関わりを断つことだ。例え誰かが吐いたとしても、知らぬと言えば異端審問院が手の出せない地位にはいる。記憶が戻ったにも拘らずカイであろうとしている娘は、ウィヒトを呼ぶことなく黙って身を委ね処刑されるのかもしれない。そうすれば、予言は一旦白紙に戻る。新たな、呪われた赤子が生まれるまでは。
大きく、カリスは首を左右に振った。そうして、声を立てずに笑う。
最早、あの娘を見捨てられないのだ。計画を始めた当初は、自身の気持ちに変化が起こるなど想像だにしなかった。デュークラインにしても、しくじればそれまでと、関係を断つつもりだったのだ。それが今では、彼も出来れば助けてやりたいと思っている。それはスェルの婚約者だったシアンに対しても同じだ。
カリスは左手薬指に嵌めている紅玉の指輪を見つめた。結婚の際、クラウスから贈られたものだ。熱い眼差しをした彼が、この指に嵌めてくれたことを思い出す。貴族の娘ではなく、何処の馬の骨とも分からない自分を妻にしたクラウスは、内外からの反対の声を出来るだけ聞こえないよう心を砕いてくれた。クラウスが反対する者に直接会いに行ったこともあった。そんな彼に応えるべく、カリスも皆に認められようと努力した。礼儀作法を学び、城の仕事を覚え、クラウスを支えられるよう心掛けたのだ。それでも、復讐心は無くなりはしなかった。公爵夫人として生活する傍ら、常に暗い心は存在し続けてきたのだ。クラウスや何も知らない城の者たちに、申し訳ない気持ちはある。それでも、焼き殺されていくスェルに仇を取ることを誓ったのだ。スェルが遺したカイを、生かしてやりたいのだ。
ノック音がし、クラウスが入ってきた。仕事が一段落すれば話がしたいと伝えていたのだが、想定していたよりも早く都合を付けてくれたらしい。
クラウスがいつものようにベッド上に腰を下ろした。カリスはゆっくりと椅子から腰を上げて立ち上がり、彼に近付く。座っている彼から人一人分空けて隣に腰掛けると、クラウスの眉間に僅かな皺が寄った。その表情が、愛おしく思う。
「話とは何だ?」
そう聞かれ、カリスはクラウスに微笑んでみせた。
「私と離縁してくださいませ」
「何だと?」
「おそらく塔は制圧されています。カイもシアンも捕らえられたことでしょう」
そう伝えれば、クラウスの眉間の皺が深まった。
「どっちにだ?」
「おそらく、異端審問官に」
「となれば、デュークラインも向こうで捕まっているか……」
「ええ、おそらくは」
「ふぅむ……」
頭の中で情報を整理しているように、クラウスが軽く唸る。それから、カリスは彼の視線を受けた。
「それで? お前はどうする」
「アルシラに行きます。異端審問院に塔のことが知られた以上、私のこともいずれ知られるでしょう。これ以上、貴方を巻き込めません。城の者たちにも迷惑がかかります。ですから、どうか私と離縁を」
クラウスを納得させようと、カリスは懇願した。自分一人でやったことだと言えば、公爵であるクラウスにまで嫌疑を掛けるような面倒を、異端審問院はしないだろう。クラウスが自分とは離縁したと突き放してくれれば、世間的にもクラウスは同情されこそすれ攻撃されない筈なのだ。
「……お前一人がアルシラに行って何ができる?」
静かに発せられたクラウスの問い掛けに、カリスは両手を強く握り締めた。
「魔力が戻れば、カイを助けられるやもしれません。それが無理でも、せめてあの男に一矢報いたいと、」
「無謀だ。それに――お前は自覚をすべきだな」
自分でも分かっていることとはいえ頭から否定され、カリスは口を閉じた。しかし自覚を促されたことには、言い返さんと口を開く。
「自覚ならしております……! ですから私と――」
「カリス」
優しく窘めるような口調で、クラウスに名を呼ばれた。
カリスは彼に真摯に見つめられ、言葉を続けられなかった。普段は無邪気な子供のように思えることもあるクラウスには、こうして人を惹き付けてやまない顔があるのだ。
「お前は俺の妻で、臣下の主で、民の母でもあるのだ。今更お前の都合で全て投げ出せるものではない。先ずは、その自覚をするのだ」
「旦那様……」
「当然、何かあればお前以外にも影響が出る。アルシラに敵と見做されればここが攻められるかも知れん。それをお前は背負う覚悟があるか? 俺や城の者たち、民たちの命を背負う覚悟だ」
カリスは愕然とした気持ちでクラウスを見つめた。クラウスに諭され、自分の自覚が甘かったことを思い知る。自分はスェルの姉であると同時に、カークモンド公爵クラウスの妻なのだ。それでも、とカリスはクラウスを見つめた。この男が自分のせいで死ぬ姿は、どうしても見たくない。
「カリス」
クラウスの大きな掌に頬が包み込まれた。そうしながら、クラウスが目の前で笑みを浮かべる。
カリスは温もりを感じながら、その堂々とした力強い笑みを見ていた。そして、心に決める。最後まで妻だと言ってくれるのならば、何があっても彼を護ろう。彼の護る民たちを護ろう。この身を賭して。
「――旦那様。私に、力をお貸しいただけますか?」
そう言えば、クラウスの笑みが深まった。
「それでこそ、俺の妻だ」
立ち上がったクラウスが腰を屈め、カリスは彼からの口付けを受け止めた。
「船を出すぞ」
「えっ! 船、ですか?」
「山がちな陸路を行くより早く着けるだろう? 何より目立たんしな。丁度、俺の船の整備も終わる頃だ」
「俺の船って……」
クラウスの発言に引っ掛かりを感じ、カリスはクラウスを軽く睨み上げる。対してクラウスの楽しげな笑みが落ちてきた。
「ギュスアの船を買った。小型の高速船だ」
「いつですか?」
「二か月ほど前に港に着いた」
「まぁ……!」
ギュスアは北東の海沿いにある国で、造船業が盛んだ。魔法王国時代の遺物が数多く発見されているらしく個人的にも興味のある国の一つで、貿易国の一つでもある。そんな国の、しかもクラウスが興味を持つ船となれば、おそらく従来の船ではないだろう。
「ギュスアの船と言っても、あっちの変わり者たちが試作で作った船だがな。魔導具が組み込まれているのだ。特別な月光石を動力にして船体にあるヒレのような櫂が動くし、太陽光を利用するための装置もある。面白いだろう?」
「そうですわね。それで、その費用はどこから捻出されたのでしょう?」
にこりと笑みを浮かべて見上げれば、クラウスが悪戯がばれたような顔をした。
「いやぁ、その、飢饉の村への予算とか、色々と……」
そういえば、農作物の実りが芳しくなかった村への補助のために予算を組んだことがあった。それらの積み重ねで船を買う金を集めたということなのだろう。
「飢饉の村など存在しなかったのですね?」
「すまん。船の支払いはあと少しのところでな。この顔で先に船だけもらっているのだ。お前を驚かせようと思って」
「ええ、驚きましたわ」
カリスは呆れはしたものの、怒りは沸いていなかった。クラウスから相談されていれば、どうにか捻出した費用だ。クラウスの動向に気付いていなかった自分にも反省はある。クラウスは予算に厳しい自分に怒られると思ったのかもしれない。それでも結局、彼は喜々として自慢の船を披露してくるのだ。
隠していたこと自体は子供じみた行動だと、カリスは思った。しかし、つい許してしまう可愛らしさがクラウスにはある。それに、自身の危機のみならず領民の命をその身に背負い込みながらも、彼はその状況すら楽しもうとしている。彼の器は思っていたよりも更に大きいのだと、カリスは知った。
「貴方の船、楽しみにしますわ」
今後はもう少し厳しく予算を確認しなければと思いながら、カリスはクラウスに笑みを向けた。船を出すには準備に数日は要するだろう。それでも、陸路を行くよりは早い筈だ。
そんなカリスの考えを見透かすように、クラウスが口角を上げた。
「――誰かいるか!」
クラウスの声が大きく響く。
すぐに扉が開かれ、トレリスとパトリックが姿を見せた。扉のすぐ向こうに控えさせていたらしい。
「アルシラへ船を出すぞ。フェリエにも伝えろ。カリスも同行するからな。必要分の食料の確保を急げ。船の整備は終わっているか?」
次々と指示を出すクラウスの背中を、カリスはベッドに腰掛けたまま半ば呆然と見上げていた。フェリエはこの城に抱えられている騎士の一人で、クラウスに次ぐ武術の腕前とも聞く人物だ。指揮能力も高く、クラウスが信頼する騎士の一人でもある。彼を連れて行くということは、有事を考慮しているということに他ならない。
「準備万端でございます、旦那様。食料調達も目処が立っておりますので、遅くとも明日の朝には出立できましょう」
パトリックが言ったことに、カリスは大いに驚いた。そう簡単に用意できるものではないからだ。船を動かすにはそれなりの人員が必要で、その人数分の食料が最低でも十数日分必要となる。城代である彼の手腕が見事なこともあるだろうが、おそらくクラウスが以前から準備させていたに違いない。
「奥様もご準備なさらなければいけませんわ。お手伝いいたします」
「ありがとう、トレリス」
何のためにアルシラに向かうのか、彼らは知らない。クラウスに揺るぎない信頼を寄せている彼らを護らなければと、改めてカリスは心に誓った。
* * *
夕方に差し掛かる森の中で、タオは樹々の隙間から遠目に見える塔を見ていた。塔の正面に兵士らしき者が二人立っており、その一人の手には既に灯りの点いたランタンが持たれている。裏手側にも一人いるようで、時折辺りを巡回している兵士もいる。彼らが持つ灯りが、遠目からでもタオたちに塔を視認させていた。
少し前、タオたちは塔に向かおうとしていた。しかし先客がいた。そのことに気付いたタオは慌ててエリュースを止め、身を隠したのだ。数日早く着いていればと悔やまれる。サイラスの用事でアルシラを離れていたタオは、帰ってすぐに待ち構えていたエリュースから事のあらましを聞いたのだ。
「ありゃあ、儀持兵だな」
「ぎじへい?」
「異端審問院の兵士だよ。見える兵士は四人、中にもいるとして併せて八人ほど、あとは審問官が数人といったところかな。全部で十数人……いや、もう少し絞ってきてるか」
エリュースが口にした人数を聞き、タオは掌に触れている剣柄を握った。
「俺一人じゃ無理だ。スバルさんがいれば何とかなったかもしれないけど」
「いや、スバルがいても難しいだろうな。あいつらはカイを盾にするぞ。そうなれば、俺たちは手が出せない。捕まるだけだ」
その通りだ、とタオは思った。自分たちまで捕まっては元も子もない。
「どうせ、奴らはカイをすぐには外へ出せないさ。なんとか杭の印を見たいんだがなぁ…」
「今は難しいよ。これ以上近付いたら気付かれる。灯りもいるだろ? 絶対見付かる」
「だよな……」
困った、とばかりにエリュースが頭を掻いた時、タオは赤く光る二つの点を目の端で捉えた。塔とは反対側に見えたそれには既視感がある。
「どうした、タオ?」
「――ルクだ」
「えっ」
向こうの方が先にこちらに気付いたのだろう、足元の草を揺らしながら近付いてきたルクと顔を突き合わせ、タオは声を立てずに笑った。
「ルクは逃げられたのか、良かった……!」
「嬢ちゃん、逃がしてくれた。これ、返してくれて」
ルクが示したのは、首から下げた彼自身の牙のような形をした歯だった。デュークラインがカイに持たせていたものだ。
ルクを逃がしたカイの優しさを思い、タオは胸が痛くなった。
「そうだ、シアンも捕まった」
「え! そうなのか?」
「あいつが飛んでくる場所、見張られてて。教えてやる前に、捕まった」
「そうか……」
「拷問を受けてなきゃいいんだがな」
エリュースが不穏なことを言い、タオの不安は高まった。彼の体格はデュークラインとは違い、ほっそりとしている。おそらくは武器を振るったことも無いだろう。そんな彼が打ち据えられたりすれば、最悪死んでしまう可能性だってあるかもしれない。
「いや、頭は良さそうだし……ここでカリスのことを喋ることが得策でないことくらい分かる筈――」
ぶつぶつと塔を見ながら呟くエリュースが心配しているのは、シアンの身体状況ではないらしい。そのことに、タオは少し驚いた。彼がシアンの心配をしないような人間でないことは知っているからだ。
少し考えたタオは、彼らしいのかもしれないと思った。エリュースは、きっとシアンの無事を推測し終えた後で、更に先を考えている。目の前のことしか見えない自分がエリュースに付いていけないことは、よくあるのだ。
「よし」
考えが纏まったのか、エリュースが振り向いた。
「日が落ち切る前に村に戻るぞ。どうせここを出る時には奴らも村を通るんだ、ルクもいることだし、交代で見張る。いいな?」
「分かった」
エリュースの提案に異議はない。
タオはルクと共に大きく頷いた。
 




