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異世界転移したら一人だけはぐれた?  作者: 月輪林檎
第一章 異世界転移 出会いと別れと再会
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1.異世界転移?

初めて物語を書かせていただきました。なので、分かりにくい部分などもあると思いますが何卒よろしくお願いします。


改稿しました(2020年11月15日)

 気が付いたら俺は見知らぬ森にいた。


「ここは何処なんだ?さっきまで高校にいて授業を受けていたはず…」


 周りを見まわしてもあるのは木ばかりだった。


「そうだ、確か授業の終わり間際に教室が光に包まれて浮遊感がしたと思ったらここにいたんだ」


 手元にあるのは学校指定の鞄とその中身だけだった。

 鞄の中からスマホを取り出し地図アプリを開き現在地を確認しようとしたが、地図は表示されなかった。


「地図が表示されない。あっ、よく見たらここ圏外だ。まぁ、森の中だから仕方ないか。取り敢えず、持ち物の確認をしておこう」


 中にあるのは水の入ったペットボトルとノートと教科書、財布、生徒手帳、ティッシュとハンカチなどだった。生徒手帳を手に取ると自分の名前である白川索(しろかわ さく)と書かれている。自分に関する記憶はちゃんとしているようだ。


「飲み水が無くなると困るな。川を探しながら森を抜けよう」


 1時間ほど森の中を歩くと川原に出ることができた。


「川の水ってそのまま飲んでも平気だったっけ?」


 気になりながら川を覗き込むと水面に3つの光が反射して見えた。


「!!」


 空を見上げると太陽らしき恒星が3つあった。


「ここは地球じゃないのか⁉︎確かに光に包まれて飛ばされた時点で疑うべきだったか…」


 ここに来てから上は木に覆われて太陽?は見えていなかったから気がつかなかった。


「ということはこれは物語でよくある異世界転移ってやつか…」


(あの時、教室全体が光に包まれていた気がする。なら、クラスメイトのみんなや先生もこっちに飛ばされているんじゃ…)


 しかし、先程飛ばされた場所で周りを見まわしたが誰もいなかった。


「みんな別々に飛ばされたのか」


 考えても答えは出ない。


「ここが異世界なら、もしかしたら…『ステータス』」


 ステータス画面を思い浮かべながら呟くと目の前にウィンドウが出てきた。


「出てきた。えっと…書いてあるのは…」


 ――――――――――――――――――――――――


 白川 索   職:指揮者

 Lv:1

 HP:100/100 MP:100/100

 ATK:10 DEF:10 SPD:20 INT:50 MND:10 LCK:20

 スキル:『言語翻訳Lv10』

 固有能力:『検索魔法Lv1』『指揮魔法Lv1』

 称号:『転移者』『迷い子』


 ――――――――――――――――――――――――


「良いのか悪いのか、判別がつかないな。この固有能力の『検索魔法Lv1』と『指揮魔法Lv1』は俺専用ということか?詳しい説明が見れないから何とも言えないな。それに、『転移者』は分かるが『迷い子』ってどういうことなんだ?森を彷徨ったからか?」


 いろいろ疑問はあったが取り敢えず固有能力を試してみることにした。まず、『指揮魔法』を試してみようとしたが特に何も起こらなかった。


「指揮するための仲間がいないとダメなのか?そもそも指揮は何を指しているのだろう?職も指揮者だがこれは戦闘におけることなのか、あるいは音楽で指揮棒を振る立場のことなんだろうか?」


 次にもう一つの固有能力『検索魔法』を試してみることにした。


「『検索』」


 そう言うと目の前にステータス画面のようなウィンドウが出てきた。そこに書いてあるのは地球でもお馴染みな検索ページだった。


「!!…いつも使ってる検索ページだ。何かしら検索してみるか」


 検索ページを触るとキーボード画面が出てきた。自分の名前を打ってみる。すると、出てくるのは姓名判断や世界遺産のことばかりだった。


「普通の検索結果が出てきた。向こうでやっていた時と同じように使えて同じように出てくるのはありがたいな」


 次に学校の名前を入力して検索してみた。結果、出てきたのは学校のホームページなどだった。ニュース欄のページを見ても自分たちのことは何も書かれていなかった。


「だいぶ時間が経ったのにニュースになっていない。向こうとこっちでは時間の流れが違う?それか、向こうでは自分たちがいなかったことになっているのか?」


 検索する言葉を変えて次々に検索してみる。出てくるのは言葉の意味や誰かが作ったブログなどの向こうで検索した時と何ら変わりなかった。そうして検索をし続けていると不意に頭に声が響いてきた。


『検索魔法の使用が一定回数を超えました。検索魔法に地球検索に加え、ライカル検索が追加されました』


「なんだ?『検索魔法』で出来ることが増えたと言うことか。地球検索が今まで使っていたものだとするとライカル検索はこっちの世界についての検索か?」


 試しにライカル検索のページを出してみた。


「頭で念じれば切り替わるのか」


 取り敢えずライカルと検索してみた。出てきた結果は、

 ――――――――――――――――――――――――

 ライカル:惑星。大気に魔力満ちている星。人間と動植物、魔物、亜人、魔族が住んでいる。

 ――――――――――――――――――――――――

 と、なっていた。


「星の名前か。やっぱりここは地球じゃないか。魔力が満ちているから魔法が使えるんだろう。だが、地球にいない生物が住んでいるのか。今まで遭遇していないのは幸いだな。次は『検索魔法』について調べるか」


『検索魔法』と打って検索してみると

 ――――――――――――――――――――――――

 ※Lvが足りません。

 ――――――――――――――――――――――――

 と、出てきた。どうやら『検索魔法』のLvが足りないみたいだ。Lvを上げることで調べられることが増えていくのだろう。『指揮魔法』についても調べようとしたが同様にLvが足りなかった。次にスキルについて調べようとした瞬間後ろの草むらからガサッガサッと音がした。


「!!」


 草むらから出てきたのは茶色い毛をした2mを超える熊だった。


 グゥァー!!!


「くっ…。まずいな、どうする…⁉︎」


 熊と向かい合いながら徐々に後ろに下がっていく。少しずつ距離を開けていったが突然熊が突撃してきた。


 グゥァァァァ!!


「やばいっっ!!」


 すかさず横っ跳びでギリギリのところを避けた。


「地球にいた時よりも身体よく動く!!」


 ステータスの恩恵なのか、地球での動きよりも素早く動ける。


 グゥゥゥゥ…


 再び熊と向かい合う。徐々に下がっていくがまた突撃され避ける。避けることは出来るが打開策が思い浮かばない。じりじりと追い詰められている。遂には崖下まで追い込まれてしまった。


「くそ、どうすれば…。体当たりを避けて崖にぶつけるか」


 グゥゥゥゥァァァァ!!


「なっ…!!」


 熊の突撃を利用して崖にぶつけようとしたが、当たる寸前に方向転換しこちらに爪を叩きつけてきた。


「ぐっ…!!」


 肩から袈裟懸けに切り裂かれた。裂かれた傷が焼けるように痛い。痛みによって考えがまとまらない。転がったまま起き上がることもできない。


 目の前では熊がトドメをさそうと片手を上げている。また、あの爪で裂かれるのだろう。


(ここで死ぬのか…異世界に来たのに結局何にもできなかったな…そもそも何のためにこっちに来たのかも分からないままだし……出来ることならもっとこの世界を見てみたかったな………)


 薄れゆく意識の中、熊が腕を振り下ろそうとするのが見えた。その瞬間、熊の背後から細長い棒が飛んできて熊の心臓を貫いていた。熊に寄っていく影と俺に寄ってくる影が見えた。影がこちらに向かって呼びかけている。


「だい………ぶ……か……!きこえ…………か!?」


 何かを聞いているのは分かるがよく聞こえない。そのまま俺は意識を失った。


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