表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウェルヴィーア~邪神と戦えと異世界に放り込まれたオレ(♀)の苦労話をしようか  作者: タカハシあん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/359

67 怪盗姉妹

 朝。空は晴天。風はなし。絶好の偵察日和である。


 今日も元気に生きるためにしっかり朝飯をいただく。まあ、食べるのはビーフサンドだけどね。


「士気高し、じゃな」


 食後のお茶をしてると、雇い主様とじーちゃんがやって来た。おはよーさんです。


「頼まれていたカイヘンベルクの地図じゃ」


 おっ、頼んでおいてなんなんだったが、くれるとは思わなかった。使い捨てバリバリだったし。


「ありがとう。役に立つ」


 なにはともあれお宝の地図ゲット。商店とか重要施設とかいちいち探してたら時間が惜しいからな。


「すまんな、無理を言って」


「いい。仕事だから」


 臨時収入もいただけるのだから文句なんてありませんがな。


「暗くなるまでには戻る」


 地図をアイテムボックスに入れ、ちょこちょこっと魔改造。グランディール傭兵団だけに見えるようする。まあ、ゲームのマップみたいな感じだね。


「やはり、お前さんもいくのか?」


 せっかくのボーナスステージ。参加せずにはいられんでしょ。


「なにか問題でも?」


「ま、まあ、お前さんの年齢が、な。反対の声が上がっとる。勝手なもんじゃがな」


 反対、ね。どうせ筋違いな罵倒だろう。自分たちの正当性を示すためにな。神に召されろと思う。


「負け犬の遠吠えに価値はない」


 いい犬は死んだ犬だけだ。


「相変わらず厳しい子じゃよ」


「リン。人には優しいよ」


 なんて反論したのに苦笑しか返さないじーちゃん。ここは同意するところだよ。


「……中の様子を探るだけでよい。無茶はせんでよいからな」


「わかった」


 無茶はしない。張り切りはするがな!


 偵察する十五人+ねーちゃんを従え、カイヘンベルクへと向かう。もちろん、オレはシルバーに跨がってます。


 カイヘンベルクは平地にあり、珍しく石壁で覆われた町だった。


 石壁の高さは四メートルか? 低いんじゃね? とは思うが、これは第二壁で何十年か前に造られたもので、まだ造りかけとの話だ。


 壁が造られるからには歴史があるのだろう。それが邪神により終わらされたんだから無情だよな。


「これからリンが終わらせる。の間違いでしょ」


 人がいての町。その人を滅ぼしたのは邪神なんだから町を壊しても滅ぼしたことにはなりません~。


「……言いワケばかりなんだから……」


 ふっ。人は言いワケをしないと生きていけない生き物なのさ。byリン。


「シルバー、止まれ」


 門の前で一旦停止する。


「どうしました?」


「門が閉まってる」


 いや、閉まってるのは先ほどからわかっていたが、閉まってるって怪しくね? 誰が閉めたのよ? 前に入った偵察が閉めたってのか? あり得ないやろ。


「ねー。威力五分の一で門を灼き斬って」


「わかった」


 右の指にした光の指輪を門に向け、威力五分の一で発射。手首を動かして門を斬り刻んだ。


 うん。ちゃんと使いこなせるようになってるね。


「ジェス。グランディールの槍で敵を食らい尽くせ。突入」


「はっ!」

 

 破られた門から死霊がワラワラと出て来る中へ突っ込み、死霊を食らい始める。


「あれ、いいわね」


 グランディールを羨ましそうに見るお姉様。あなたはソードロードなんだから槍なんて欲しがんないでよ。その腰にはライトでソードなもんがぶら下がってるんだからさ。


 ……あ、光の剣ってことだからね。変な勘繰りしないでよね……。


 あっと言う間に死霊を食らい尽くすジェス。元々身体能力に優れていたが、レベルアップしたことによりバケモノじみて来たもんだ。


「死体を一ヶ所に集めて」


 ジェスが食らったのはあくまでも邪神の呪い。死体を食ったワケじゃない。死体はオレの野望のために利用させていただきます。


 門を潜り、カイヘンベルクに入る。


 入ったそこは広場? 地図開示っと。んー。西の門で倉庫区か。よし。


 死体を一カ所に集め終わり、皆を集める。


「腕輪に各自の戦闘服を送った。一式装着で今の格好から戦闘服に換わる」


 使い方を魔法で教える。わかった?


「一式装着──」


 で、皆さんが黄金色の線が走った黒いスーツに換わった。


「その服の名は一式。火や寒さに強く、至近で矢を受けても平気。面をつければ毒も呪いも効かない。夜でも朝のように見える」


 イモ十万個分の魔力を費やしたもの。並みの魔物ではかすり傷もつけられないだろう。仮につけてもオレから魔力供給されているので一瞬で復元できる安心設計だ。


「各自、カイヘンベルク内での物資収集。ついでに偵察。恐らく死霊を操る存在か異物があるかもしれないけど、見つけても消したらダメ。強者を誘うエサとするから」


「わかりました。皆、しっかりと守れ」


 ジェスの指示に全員が頷く。


「皆の位置の把握や補佐はリンがする」


 十六個の偵察ポッドを創り出し、各自につかせる。


「昼まで各自自由行動。危険と感じたら即退避」


 皆を見回し念を押す。


「では、開始」


 皆が頷き、それぞれの方向へと散っていった。


 残ったのはオレ、ねーちゃん、リリー、シルバーだ。


「ねーちゃん。根こそぎいただくよ」


 そう言うと、ねーちゃんはニヤリと笑う。


「ああ。根こそぎいただこうか」


 怪盗姉妹リン&ナナリ。華麗に獲物をいただきます!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] リンちゃんの少しも手加減しない所凄い好き~♪ [一言] 更新ありがとうございます!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ