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怖がりなミイラ男③

「カナデさん… どうしてこんなに目立っているんですかね…」


貴方の顔なんだなぁ…

綺麗な顔してるのに傷だらけっていうギャップ(?)もかなりあるし、ビクビクしている事の可愛さもあるというか…


「マティスさんが包帯を外したからだと思いますよ。 いい意味で」


この人は包帯が無い方がモテそうな… 無理か、人は苦手そうだし


「い、いい意味って何ですか!」


高身長・顔面偏差値

恵まれたビジュアルを発揮出来るし…


「マティスさんお綺麗な顔をされているので、包帯をしている時よりも怪しまれなくなると思います!」


その代わり視線を集める事になるけど…


「うーん… 産まれてからずっと包帯と人生を共にしてきたので、それは少し…」


人生を共にって、もっと良い言い方無いの?

そもそもマティスさんいくつ?


「それに、逆に目立つ気がしますよ…?」


うん。 だからそれは貴方の顔ですってば、貴方の顔立ちが良いんですよ!


「と、とりあえず帰るまではそれでいて下さい!」


…目の保養になるからなんて言えない


「え、えっと… 私はどこに帰れば良いんですか? あ、あそこにはもう帰りたくなくて…」



「カナデさん、どこか良い場所… 知ってますか?」


そうだ、この人脱走して来たんだ!

森にポイ捨ても出来ないし… いや、する気は無いけど!


「じゃあ、私の屋敷に来ませんか? マティスさんが良ければ連れていきますよ?」


するとマティスさんの目がキラキラと光った

…分かりやすいなこの人!


「い、良いんですか!?」


マティスさんが私の手を、肩を握っていた時よりも優しく握る


「はい。 大丈夫ですよ!」


傍から見たらバカップルみたいになってるでしょコレ…

まぁカップルじゃ無いけど


「あ、ありがとうございます…!」


マティスさんのキラキラとした、優しそうな瞳で見つめられて思わず目を逸らしてしまう



「あの、カナデさん…」


手を握って固まっていたマティスさんが口を開いた。 まだ何か不安な事があるのだろうか


「大丈夫です。 売り渡したりしないですよ」


見世物小屋が捜索を始めても彼を返してはいけない気がする。 信じてもらえたからには守り抜かないと!


「いえ、あの… そういう事じゃ無くて…」


…?


「最近ミイラ男の数が、へっ… 減ってきているんです…」


アレ? これってもしかして…

このままいくとベルンと同じようなパターンじゃ…


「その、だから…!」


あ、これは…


「仲間を増やすのを… 手伝って…欲しい…です」


どっちだ!? 包帯グルグル巻きの人を増やせって事? それとも… その、子どもをって事?


「えっと、マティスさん… 私に包帯を巻けって事ですか?」


2つ目に予想した方はちょっと、いや、かなり嫌かな!


「いや、あの… そうではなくて…」


2つ目!? マティスさんまさかの2つ目!?


「わ、私の息子が… と…」


こういうのってどうやって捌けば良いんですか!? 誰か助けてください!



「なら、私から先にお願いしたい」


あたふたしていたら涼佳さんが両手に袋をぶら下げて戻ってきた。 後ろにはリーフもいる


「ただいま!」


リーフは空いている手を私に振っていて、片手にしか袋を持っていない。 涼佳さんが気を使ったのだろう


「私が先に烏天狗と人間のハーフを産んでもらう予定なんだが」


…涼佳さん怒ってませんか!? いや、嫉妬というかなんと言うか!


「え!? そ、そうだったんですか!?」


マティスさんはオドオドしている

いや、私も凄く困惑してるんですけど!


「カッカッカッ! 冗談だよ、真に受けないでくれ!」


…ええ、そんなキャラでしたっけ?

これぞキャラ崩壊ってやつか!?


「さて、買い物も終えたし、帰るとしようか」


涼佳さんは何事も無かったかのように踵を返し、スタスタと進んでいく

リーフがその後ろに続く


「カ、カナデさん!」


私も続こうとすると後ろにいたマティスさんに呼び止められた

…こんな空気にさせたマティスさんは一体何を語るんだろうか


「すみません。 そんな事とは知らずに、あっ、あんな事を言ってしまって…」


うん、勘違いしてますね!

…待てよ、これを信じ込ませれば息子を産ませるという彼の野望(?)を食い止められるんじゃ!


「大丈夫。気にしないで?」


ふふふ、ここであえて否定しない事で信憑性を持たせる作戦だ!


「は、はい… じゃ、じゃあ、烏天狗さんの後は…わ、私も… お願いします…」


え?


「す、すみません!」


マティスさんはそう言うと早足で涼佳さんとリーフの後を追った


…これはやっちまったぞ!?

私と涼佳さんが…うん。て事を信じてしまった!


「カナデさん、帰らないの?」


涼佳さんがお面を頭に乗せ、半分だけ烏天狗に変身した状態になり、私の元へ羽ばたいてきた


「か、帰りますよ…?」


まずい、涼佳さんの顔が見れない… 恥ずかしい!

さっきの話は聞いてなかったよね?


「カッカッカッ! 私は嬉しかったけれど、カナデさんにはまだ早かったかな?」


もしかして聞いてた…?

いや、多分涼佳さんの冗談の話だよね?


「安心してカナデさん。その時が来たら優しくするから…ね?」


…聞いてたのかよ!

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