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小学生くらいのエルフの少女②

 どうしよう、リーフに煮干しを与えすぎてあと1袋しか残ってない…

 ごめんねジャック!


「カナデは1人できたの…?」


 しかし煮干しを与え続けたことでリーフは段々感情が表に現われ始め、彼女の方から話しかけてくれる事が多くなった


「ううん。 ジャックっていう人と来たんだけど、いなくなっちゃったの」


 流石にリーフに本当の話はまずいよなぁ…

 喧嘩しに行ったとか言えない!


「そうなんだ。 じゃあ、海を近くで見た?」


 海か、港町にいるのにちっとも見てなかった…

 リーフは見たんだろうか?


「見てないなぁ… リーフも見に行く?」


 そう聞くとリーフはエルフ特有の長い耳をピクリと動かした、多分見に行きたいんだろう


「良いの!? 行きたい!」


 人間でいう6歳くらいのエルフといえど、反応は人間の少女のような反応だ

 …可愛い


「じゃあ行こうか。 あ、待って!」


 私は街に着いた時にジャックに言われた事を思い出し、言ってみることにした


「人が多いから手を繋ごう? 迷子になったら大変だし!」


 私が手を出すとリーフは小さい手を重ね、しっかりと握った

 …まるで置いていかないでと言われているようだ


「あのね、貝殻拾いたい…」


 貝殻か、彼女の長くウェーブのかかった金髪に髪飾りとしてプレゼントしたらきっと似合うだろうな…


「うん、じゃあ砂浜まで行こう!」


 リーフは商人に囚われていた時に見せなかった笑顔を見せるようになった。 少しは彼女を救えているだろうか…




「きゃっ、冷たい!」


 リーフは砂浜で足を波に付けたり離したりして遊んでいる

 満足しているようで良かった…


「カナデ、冷たくて気持ちいいよ!」


 リーフは海に足を入れながら手招きをしている

 可愛い… 持ち帰りたい…!

 あ、一緒に帰るのか


「今行くね!」


 私は近くに落ちていた二枚貝を手に取り、私を呼んでいるリーフにの元へと向かう


「これどうかな?」


 拾った二枚貝をリーフの髪に乗せるとやはり似合った。 今度貝殻が着いた髪飾りを買ってあげよう…


「綺麗、ありがとう!」


 彼女は満面の笑みを浮かべた

 ああ、私が彼女を引き取ったのはきっといい事だったんだ…


「もっと拾ってもいい?」


 いやいや。 貝殻を1つ貰っただけでこれほど喜んでくれるんだから、断る理由がむしろ無いくらいだ


「いいよ、いっぱい拾っていっぱい持って帰ろう!」




「カナデの一緒に来た人はどこにいるんだろうね?」


 貝殻を沢山拾いすぎたので近くのお店の人に袋を貰い、中に沢山詰めた

 …こんなに持って帰ったら怒られそうだ


「うーん、いつぐらいに帰るって言われなかったからなぁ…」


 ジャックがなかなか帰ってこない

 私達はもう町を探索し尽くしたので帰りたいのだけれど…


「あっいた、お嬢ちゃん!」


 ジャックは手を振りながら私達の方に歩いてきた。 だけなら良かったのに…


「カ、カナデ… あの人の服と髪、血が付いてない…?」


 ジャックの着てきたデニムジャケットとオールバックにしてきた髪はいつもの下がった状態に戻っていて、どちらも所々に血が付いている…!


「ジャック、怪我したの!?」


 リーフは完全に怯え切っている

 当然だ、金髪で高身長の人の体のあちこちに血が付着しているんだから!


「大丈夫、これ全部返り血だから」


 いやいや、返り血でも駄目でしょ!

 というより血は全部駄目だろ!


「ところでお嬢ちゃん、後ろの子は?」


 リーフはジャックに怯えて私の後ろに隠れていまっている。 このまま会ったばかりの頃に戻らなければ良いのだけど…!


「リーフ、商人に囚われていたから引き取った。 だから貰ったお金全部使っちゃったの、ごめんなさい」


 私はジャックにお金の用途を説明した

 …あと煮干しをほとんど食べ尽くした事も


「そうか、良い事をしたねお嬢ちゃん。 じゃあもう一度煮干しを買いに行こうか」


 その前に服と髪に着いた返り血を拭き取ってください…!


「その前に服を見に行こうよ、リーフに似合う服を探してあげたいし」


 ジャックの替えの服を探したいし…!

 あと出来れば貝殻の髪飾りも


「分かった、じゃあお兄さんも替えの服を買おうかな」


 うん。 いや、是非そうして下さい


「ところでその返り血って… あのガラの悪い人達のやつ?」


 私達はリーフを真ん中に、3人で手を繋いで服屋へと向かう


「うん、青龍組の奴らをボコボコにしたら血が着いた。 喧嘩の腕ってあんまり落ちないみたいでね」


 平然と恐ろしい事言うなぁ…

 あれ何対1だったんだろうか…


「ジャックって何者なの?」


 ただの庭師…じゃないよね絶対!

 暴力団とかの人だったのかな…?


「お兄さんは黄龍組っていうヤクザグループの総長、1番偉い人だったんだよ。 もう辞めて、今はただの庭師になったけどね」


 ヤクザグループから庭師って、転職先が凄いな!

 仕事内容変わりすぎじゃない!?


「ここ?」


 リーフは服屋の目の前に着くと店頭に並んでいた可愛い服を着たマネキンに目を輝かせた


「じゃあお兄さんは隣の服屋に行ってるから、見てきなさい。 すぐこっち来るからね」


 出来れば髪も洗ってきて欲しいところだ…

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