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イケメンな庭師のアニキ②

「ほら、着いたよお嬢ちゃん」


 港町へ向かう途中の車内はすごく緊張した

 やれ飴はいるか、チョコレートはいるかだの散々気を使われてしまった

 それに私がジャックがイケメンで直視出来なかった事に何故か謝られた


「まずは魚屋に行きたいのですが、良いですか?」


 車内での食べ物の誘いを断り続けたので流石に私も敬語になる


「良いけど、1個条件がある」


 何だろう、俺のお菓子が食えねぇのか!とか言われるのかな…


「人が多いから手を繋ごう、いい?」


 うわ、何だこの人。 一緒に来た事が申し訳なくなってきた…

 私、心臓持つかな… 無事に屋敷に帰れるかな…


「分かった、迷子になったら危ないものね」


 前世でこんなイケメンと手を繋いだことなんて無かったから、なんかもう、爆発しそう…


「よし、魚屋かい? 煮干しあると良いんだけどなぁ」


 私はそう言われて、人生で初めて魚屋に煮干しが置いてあれと祈った




「おじさん、カレイとムール貝、あと煮干しってあるかな?」


 何故だろう、魚屋に来ただけなのに人生の先輩方の視線が凄い…!

 おば… お姉様方の視線がジャックに集中している!


「よし。じゃあお嬢ちゃん、次はどこに行こうか?」


 ジャックは周りのお姉様方の視線が視界に入っていない!

 すごい、無意識に顔面で女性を虜にしている!


「じゃあ雑貨屋さんで皆から頼まれた物を買いたい」


「おっけ、じゃあ行こうか」


 いわゆるエスコートってやつか。 うん、嫌じゃないけど視線が痛いな…




「っ! お嬢ちゃん止まって!」


 突然前を歩いていたジャックが立ち止まったので、私は彼の背中に頭をぶつけた

 意外と痛かった…!


「まずいなぁ…」


 ジャックの後ろから顔を出して前を見てみると、明らかにガラの悪い男の人達が雑貨屋の前で店を塞いでいた


「ジャック、逃げよう…?」


 流石にアレは怖い。 中には金属バットらしき物を持っている人もいるので、戦おうものならボコボコにされそうだ…


「でもあれ、青龍(せいりゅう)組だよな…」


 ジャックはガラの悪い男の人達を見て気が狂ったのか、訳の分からない事を呟き始めた

 ジャックがおかしくなったらもう終わりだ…!


「ちょっとここで待っててね」


 ジャックは私の手を離してガラの悪い人達の方へ歩いていく

 駄目だよ、殺されちゃうよ! そう思っても怖くて足が動かない!


「ねぇアンタら、青龍組だよね?」


 ジャックが男の人達に話しかけている!

 彼は喧嘩強そうには見えないから心配なんだけど!


「そうだけど、兄ちゃん何か用かよ?」


 ああ、終わった…

 私達ここで死ぬんだわ!


黄龍(おうりゅう)組には勝てるようになったかい? 昔はここらで1番弱かったろ? 君達」


 ジャックが煽り始めた!

 どうしよう、止めた方が良いのかな…!?


「黄龍? あそこはもう終わりだよ、総長が消えたからなぁ…」


 黄龍? 総長? なにそれフラグ?

 いや、でもまさかね… ジャックがそんな人な訳…


「そ。 じゃあこれ、見覚えない?」


 ジャックはパーカーを下からめくり上げ、刺青の様なものを男の人達に見せつけた!

 いやいや、人前で何してるのあの人!


「の、昇り龍…! まさかアンタが…!?」


 あ、フラグ回収お疲れ様でした…

 総長とか何とかが聞こえた時にそうだろうなとは思ったけどさ…


「ああ。 黄龍組の元総長、ジャックナイフだ」


 だ、ダサい! 何だよジャックナイフって!

 もっといい名前あったんじゃない!?


「そういう訳だから、消えてくれよ。 買い物しに来たんだよ」


 うん、突っかかる理由も何かダサいな!


「いや。 1つ喧嘩といこうじゃねぇか、伝説の総長さんよぉ?」


 うわ、面倒くさこの人達! 脳筋かよ!


「じゃあ少し待っててくんねぇか?」


 ジャックはそう言うと私の所に帰ってきた

 …何だ、勝った方が連れて帰っていいとか変な条件付けて私を報酬にするのやめてね!?


「ちょっとお兄さん遊んでくるからさ、これで遊んできなさい?」


 ジャックはいくらかお札を手渡し、男の人達の方へ再び歩いていった


 …遊んでくるって、何対1だと思ってるんだこの人

 それにどこに遊びに行けばいいんだよ!


 私は初めて来た街で初めてガラの悪い人達に会い、喧嘩に発展するのを見た


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