酒場と旅と時々仕事 静岡 島田
仕事の愚痴は酒場に置いて来い
河島英五さんの歌にもあるな
生まれも育ちも仕事も関東で
ずっとこのまま関東圏で仕事していくと思った
しかし サラリーマンのドラマを一緒に見てくれる女も
なく 気がついたら バンドマンやプロレスラーのように
旅の人になった日々があった
そんな旅の日々を酒場と土地と時々仕事を絡めて書き留めて
いこうと思う
プロローグ
静岡県島田市にて
その頃の俺は 自分でも つまんない男だったと思う
お店の店長を10年勤めた 新店舗も任された
しかし 売上を上げる事だけに力を注ぎすぎて
全方向に自分の主張をアピールしていた
その結果 チェーンストアの店長として 不適格の烙印を
押されて マニュアルを教えるトレーナーに配置された
他にも全国に10名のトレーナーが生まれた
しかし 俺は仕事を舐めていた
10年勤めた店長のプライドがあった
しかし 結果は惨めだった
時間通りに終わらない
余計な話をする
多分トレーナーの中でも駄目駄目なのは
自覚もあった
もう居場所がなくなりそうな気持ちの頃
静岡の島田に派遣された
そこで組んだ方が 会社のトレーナーとは別に
訓練官という役職にいたkさんだった
本隊が自分だとするとkさんは会社の取締役の一人が
組織した部署の人で 社員教育に携わっている人だった
かなり厳しい方と聞いていたので こちらも固くなっていたが
打ち合わせと合わせて 居酒屋で一杯
お互いリラックスできた感じで 翌日からの仕事を迎えることができた
同じマニュアルを使いトレーニングをすると
今までの他のトレーナーとは明らかに違う入り方
フランク過ぎると思ったが アルバイトの反応が
自分や他のトレーナー達とは明らかに違うものを感じ
衝撃を受けた
その日から トレーニングの方向が変わった
他のトレーナーからは 批判もあったが
結果的には 他社から指名されるトレーナーになり
組織内で引っ張られる仕事になった
時を経てトレーナーという仕事が無くなっていく中
なお トレーナーとして唯一残っていれるのは
この静岡の島田がおおいに影響している
そんな中 島田の駅の程近くに
幸寿司という店があった
ホテルからも程近い場所で まあ回らないお寿司屋さんだ
安月給なりに回らないお寿司屋さんに行く時は
だいたいまず 上寿司を頼むようにしてる
値段が分かるやつでお店の具合を見るわけだ
それに日本酒をつけてもなんとか5千円くらいで
収まるから わからない店で自分なりに楽しむ術だ
その中で御前崎のカツオが素晴らしく旨かった
皮付きの生カツオ
高知で食べたカツオも旨かったが
生涯一旨かったのは
この島田の幸寿司で食べたカツオが最高だった
寿司屋で職人さんと話ながら アテやお酒をやり取りする
感じも ここでの心地よさが きっかけになった
仕事も寿司屋でのやり取りも
その後の呑兵衛ライフの大きな転機になったのが
静岡の島田だった
仕事のモヤモヤした長い橋を渡りきれるきっかけになった
街 酒 人 だったといえる
次回からはもっと酒の話もしていこうと思う