叫び
女の子視点続きます
「…わたし…」
目を開ける
いつもと違う、木の天井
ふかふかのベットにふかふかの布団
そう…いつもと違う
「なん…で………っ!」
思い出した
思い出してしまった
倒れた両親の姿を
赤く染まった村を
夢ならよかった…けど夢じゃない
鮮明に記憶が呼び戻される
その時
「あ、気がついたか」
声が聞こえた
背中がヒンヤリとした
そして、声の主が姿を現した
「2日間も寝てるから心配したんだぞ?…あ、まず、俺の言ってることがわかるか?」
黒い鎧の人じゃなかった
じゃあこの人は…
「私を…助けてくれたの?」
「あぁ、いきなり倒れてるから驚いたぞ」
悪い人じゃなかった
すこし安心する
「言語は通じてるようだな…で、こんなことをいきなり聞くのはなんだが、いったい何があったんだ?よければ聞かせてくれ」
思い出したくなかった…けど、誰かに話して、自分の気持ちを叫びたかった
そう思ったのか、私の口は勝手にしゃべり始めていた
「……そうか…辛いことを思い出させてすまない」
私は泣いていた
助けてくれた彼の胸で泣いていた
あって間もないのに、名前すら知らないのに……
彼は優しく包んでくれた
彼の温もりが心地よかった
おもいっきり泣いた
おもいっきり叫んだ
村が焼かれたこと、両親が死んだこと、まだ受け入れられないが、少しはすっきりした気がする
文才と語彙力の無さを悔やむ