第5話 恋…?
ー翌日。今日は友菜の日だ。
実は自分が違う日の事は何も覚えてないのだ。だから昨日は何かあったのだろうとよく思うのだった。
「あ、今日は友菜の日やったな。」
亜理紗は何故か残念そうにそう言った。一瞬自分の事嫌いになったのかと思う。
すると後ろから沙智が大丈夫よと言いながらこっそりこう言った。
「…多分友哉君に惚れちゃったからよ。」
「え、そうなの?」
嫌われてないらしいので一時ホッとした。けど、出会って初日なのに惚れる事はあり得るのかと疑問に思った。
そう言いつつ友菜は、チラッと亮の方を見た。
すると、亮もこちらを向いたのだ。
「よ、おはよ。」
まさか挨拶してくるとは思わなかったので、友菜は緊張気味で咄嗟に、
「お、おお、おはよう…!」
と返した。亮はそれを見て思わず吹き出した。
「あんたやっぱ面白いな、友菜。」
ドキ…ッ
急に名前を呼ばれたので心臓がバクバクしてきた。顔も熱い感じがする。
「おやおや?友菜ちゃ~ん顔赤いで~?」
「ち、違うよ!ただ単に熱いだけよ!」
その後友菜は「トイレェ!」と言い、教室から出て行き、トイレに向かった。
(やっぱ一昨日から藤原君の顔を見ると胸が張り裂けそうになっちゃう…。これって…恋って言うのかな…?)
そして友菜は心を落ち着かせ、教室に向かった。