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第4話 気になる人
昼休みの時間の時だった。
友哉はすっかりクラスの人たちと馴染み、楽しそうに話していた。
友哉と少し離れた所に亜理紗と沙智がいた。亜理紗はじっと友哉を見ていた。沙智はそれに気付く。
「…友哉君の所にいかないの?」
「べ、別に行く気なんかないし。」
そう言いつつ、また友哉の方をじっと見る。
「素直になりなさいよ。本当は行きたいんでしょ?」
「行きたいていうかー…行こうとしても行く…勇気がないというかぁ…」
亜理紗は目を逸らしながら照れくさそうに頭を掻いた。
「あら意外に素直ね。なら行って来なさいよ。」
沙智はにっこりと微笑みながら亜理紗の背中を押した。
「え?!沙智は行かへんの??!」
「私はここで二人の会話を見てるわ。だから行ってらっしゃい。」
「嫌やって恥ずい!やっぱり見てるだけでいいわ!」
そう言って亜理紗は自分の机の上に腰掛け、またいつものように友哉を見る。
そうしているうちに、昼休みが終わるのだった。