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クロエ・リラ・シリウスの記録  作者: 白毬りりま


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13/31

13.呪い

 呪い。あるいは呪詛。

 魔法の一種であり、祈りの一種。


 心身を蝕む、負の奇跡を起こす。




 *****




 相変わらず弟を撒いて街を歩いていたら、変な女の子に会った。

 何が変って、出会い頭に「あ、本当に呪われてる」って。失礼にもほどがある。


 最近苛々していたし、無礼で引っ立ててやろうかと思ったら、その子に薔薇の形をした砂糖菓子が詰まった瓶を貰った。

 砂糖菓子の薔薇はえらく細かい作りで、ちゃんと棘まで再現されていた。


 「あの子が気にしていたから手を貸してあげるけれど、あとは自分たちでどうにかしなさいね」ってその子は言っていたけれど……どういう意味?

 わたくし、本当に呪われているの?


 わたくしと同じくらいの歳に見えたけれど、エプロンをしていたから砂糖菓子の職人? 最近新しい店ができたなんて聞いたかしら?


 シルヴェ・ティティアの住民だと思うのだけれど、顔に全然覚えがなかった。わたくしの眼で見ても、何も読めなかった。


 取り敢えず、言われた通りに夜の鐘が鳴る前にひとつずつ食べてみよう。




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