表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
昨日の今日は今日の昨日  作者: はしたか みつる


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/28

エピソード10:新人が先輩方に馴染むにはどうしたらいいか / 1

 ある日の昼下がり。柚木はヴェロニクスにログインしながら考えていた。どうしたら、きのきょの先輩方ともっと近付けるか。考えに考えて、先輩方との共通点を探すことにした。「訳あり」。まぁ、そうだ。「ヴェロニクス」。……これだ。もう開き直るが、どうせ引きこもりなのだから、1人の時もレベリングしよう。情報源は、ネット。


 柚木が1人でヴェロニクス内を歩き回ることは少ない。だから、ネットの情報を頼りに狩り場を探すしかない。柚木のレベルもめちゃくちゃに低いわけでもなくなった。少し街から離れた洞窟が穴場ということで、柚木はその洞窟を目指した。安くはないが、回復アイテムも大量に買い込んだ。武器も思い切って新調した。


 ちなみに、柚木のキャラクターである「深雪」の職業は、剣士。使用武器は片手剣。初心者には扱いやすい職業と武器だ。



 深雪「あー……洞窟で戦闘不能になったら、パルりんさんにぜーったいバカにされる」



 1人、呟く。何かと辛口な彼女にしてみたら、1人でレベリングしていて戦闘不能なんて、ネタでしかない。彼女も戦闘能力が高いわけじゃないが、いわゆる、プレイヤースキルが高いのだ。囮・撹乱が1番の特技だった。戦闘能力が低くても、プレイヤーの腕が良ければ、どんな危険でも乗り越えていける。


 しかし、柚木は。まず、性格が前衛向きじゃない。じゃあ、後衛職や生産職に就いたらどうだ、という話なのだが。kanapoのようにソロでドラゴンを討伐出来るくらいのヒーラーだっている。しかし、柚木は子供の頃から、RPGで職業を選べたら、必ず剣士を選んできた。それに、ヴェロニクスの職業・剣士は、多彩な動きが出来る。


 柚木はそのことを知らないが、剣士は上位職も豊富だし、扱える武器に制限がなく、スライドというシステムで転職すると、転職後にボーナスが付くということで、そういった意味でも人気職である。そんなわけで、剣士と相性のいいモンスターは取り合いになりやすい。エリアも混む。ネットで穴場とされている洞窟も、当然……。



 深雪<……僕、争奪戦系は苦手なんだけど>



 穴場だと紹介されている時点で穴場ではなくなっている、それがヴェロニクスのモンスターやエリアの常。覚悟を決めて、柚木はヤドカリのようなモンスターに斬り掛かった。カキン!という効果音と共に、ヤドカリ型モンスターのHPを削る。武器を新調したからか「深雪」の攻撃力は確実に上がっていた。しかし。


 グワッという獰猛な声を伴ったヤドカリ型モンスターの一撃が「深雪」のHPを大幅に削った。……防具は買い替えなかったのである。その瞬間、戦闘不能が確定した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ