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79、検査表


「では実際に、皆さんの視力を測ってみましょうか」

 黒板脇の壁に張られた視力検査表を先生が示す。

 大きさ順にあちこち向いてるCマークがどっち向きに開いてるか答えるやつね。


「では最初はダン君にお願いしようかしら~」

「はい先生」

「これは?」「上です」「では、これは」「左です」

 黒い取っ手のついた目隠しで片目を隠しながら、まず私がお手本を見せる。

 どうすればいいのかわかった子供たちはもうワクワク感を隠せない。


 私が見える限界まで試みた後、教鞭を小脇に抱えて几帳面にメモを取る先生。

「では次にやってみたい人~」

「はい」「はーい」

 まだ少数だけど率先して手を上げられるようになってる。


 全員が全員の検査の様子を見ているので、先生がその結果を数字で告げるまでもなく、視力が弱いとはどういうことか子供なりに理解したようだ。


「ジェシー、お前がいちばん前でよい」

「ですが、クリス様」

 我こそはいちばん前だと主張してた男子が、もともと親しい間からでもあるんだろう女子に席を譲ろうとする。


「ひとまず視力の悪い順に前から掛けてみて、問題があれば調整すればよいと思う」

 いちばん年上らしい男子生徒が発言すると多くの者が頷き、先生の誘導に従って階段席に移動した。

 手摺につかまらないとちょっと怖いくらいの段差だから身長が……座高が高いから後ろの人の視界を遮るなんてこともない。


 そうして寄り親側の子はすんなり座ったけど、侍従たちは立っているという状態に。

 自分の主人相手でも恐れ多いのに、多くが別の貴族家の令息令嬢の隣に配置されているのだ。


 ここで私が強権を発して強引に座らせることもできる。

 これ以上調整してもさして意味はないし、でもこうも縮こまられてはよほど厚顔無恥でもない限りほかの者も居心地が悪いだろからもう一手間かけようか。



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