76、男の子
子供にしたら半年って長いんだった!
久しぶりに会ったミシェルとの微妙な距離感に大ショック。
でも、それを口にして責めるなんてことは絶対にしないよ。
一方で恥ずかしそうにちらちらこちらを伺う様子にグッとくる。
知らぬふりでいつも通りを心がけて、さらに穏やかに穏やかにって自分に言い聞かせながらお茶を飲んでるうちに、やっとミシェルも言葉数が増えてくる。
目が合うとすぐ俯いちゃうんだけど。
ほっぺが可愛らしいピンク色に染まってるから、嫌われてるわけじゃないんだよね、ね?
ミシェルは私からの手紙を読むために勉強して、もうほとんどの字が読めるようになったんだって。
書く方はまだ半分くらいしかできないらしいんだけど、いやいやまだ七歳だよ。うちの子天才!
その日は庭園に咲く花を摘んで一緒に押し花を作る。
ミシェルから「教えてくださいませ」っておねだりされちゃったからね!
見栄えを重視して選ばれ手入れされてる花だから、一輪でも相当にボリューミー。
トムに厚みのある個所をナイフでカットさせたり、ちょっと小技を駆使して華やかに仕上げる。
出来上がりは後のお楽しみだけどさ。
綺麗な額を用意しておこう。
季節外れだけどお手製のマフラーをプレゼントしたら、嫌な顔一つせず受け取ってくれたよ。
以前の全開の笑顔も可愛かったけど、いまのはにかみがちの笑顔も堪らん!
「ダンカン様、かっこうよくなられました」
だから照れてしまって上手にお話できなくてごめんなさい、だって。
うぉーん、うれしい! ちょっと恥ずかしいけど、一方で私も男の子だったんだって一安心。
日焼けしすぎだって侍女たちは大騒ぎしてたけど、ミシェルがそう言ってくれるなら別にいいじゃないか。




