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65、牧羊犬


 ワイバーンの解体はドワーフたちに任せて、羊を追う私たち。

 牧羊犬、牧羊犬がほしい……


 戻ってきたら「素材や肉のことなんだが」と何やら言いにくそうなドゴンたち。


「ちょうど四匹だ。ドゴンとドクトルとドオールとドムで一匹ずつ分けたらいいんじゃないか?」

 奇妙な顔をされたけど肉を食うために落としたんだし、そんなでかいもの欲張っても仕方ない。

 お昼ご飯にちょっと肉を出してくれればそれでいいんだけど。


 焼肉、ウェイ!

 和牛A5ランクにも匹敵するご馳走を前にしてドワーフたちが大人しい。


 そりゃそうだろって呆れたように首を振る護衛たち。

 なんやのん? もぐもぐ。


 これくらい当然って惚けて見せたけど、ビビってくれてるならそれを利用しない手はない。

 子供の使いじゃないんだし。


「……オージはその気になれば我らを滅ぼせるのではないか?」

 やっぱりドクトルは話し方まで知的だね。

「どうだろう? うちの国に攻め込んでくるなら仕方ない相手をするけど」


 ドワーフだってけして弱いわけじゃない。

 力任せに従えられるとはさすがにうちの王も思ってないだろう……思ってないよね?

 ましていまは獣人国攻めを計画し動き出してる時。

 無闇に手を出して長引けばこっちが滅びるわ。


「(軍を率いてだけど)ドラゴンだって倒すうちの王が(あれでそれなりに)ドワンには気を遣ってるんだ。ドワーフの鉱山と技術力にはそれだけの価値があるってこと」


 同族の視線を集めてドワンがこくりと頷く。

 実際そうでなければとっくの昔にその首は胴から離れてる。


 一方でうちの護衛たちが、侮蔑的な目付きや仕草で幾度となく不愉快な目にあわせてるのも事実。

 日頃、私の態度を見てるからこれでもジャンクリン王国の中ではマシな方なんだけど。



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