63、ワイバーン
今更ながらなんでエルフがいるんだって話から井戸掘りに突入するドワーフたち。
興が乗ったのかランタン灯して夜通し掘ってるんだもん。
付き合いきれないからこっちは馬車を固定し、天幕張ってさっさと寝た。
翌日は朝も早くから水車を設置しに行くんだって張り切ってる。
なし崩し的に私たちをドワーフの領土に入れてるけど誰も気にしてない様子。
毎回ドワーフの奥さんたちが食事を作ってくれるんだけど、芋・芋・芋でさすがになぁ。
いや大事な食料なのはわかってる。
トムに手伝わせるついでに油やハーブソルト、味噌の上澄みなんかを提供して喜ばれてもいる。
しかし手持ちの干し肉は尽きた。
一食は川魚で誤魔化したけど、そろそろ皆の目がヤバイ。
危険を察知したように今日は草も食まず一塊になっている羊たち。
ダメ待って!
それだけ集めるのもここまで連れて来るのもけっこう大変だった。
ドワーフへのお詫びっていうのも嘘じゃないけど、ジャンクリン王国の豊かな牧草地は馬とツーホーン専用にしたいっていうけっこうせこい理由もあってね……罰が当たったかな?
いや大丈夫、私はツイてる!
あれを見よ。鳥だ、いやワイバーンだ。
なんか大騒ぎになってるけど、奥さん方さすがに金槌じゃ倒せませんよ。
……それともぶん投げて倒すのかな?
いやいや。さすがに無理だけど一瞬いけそうとか思っちゃったよ。




