61、昼食会
その後、私たちは芋パーティーに突入。
ドワーフの奥さんたちが「食べる?」「食べない?」「こんなものしかないけど食べてって」とたくさん出してくるからさ。
奇岩を風除けにその辺の石積んで竈作って、塩ゆでしたジャガイモに熱したチーズを掛けただけだけど何か?
「うまい」「うまい」「なんでこんなに後を引く?」「もぐもぐ」
夢中で頬張りながら、私が皆と同じものを嬉々として食べてることに驚いたり喜んだりする。
チーズは羊の乳でも作れる、いやむしろそのためにあるような乳だって言ったら女性陣がさらに盛り上がってた。
そんな中、族長の中でも一際賢そうな男が声を掛けてくる。
「謝意は受けた。しかし他にも目的があるのではないか?」
途端にしんとなって、まあ話しやすいっていえば話しやすい。
「ジャンクリン王国のために武器を作って欲しい。獣人国の味方はしないでほしい」
ドワーフの好むシンプルな話し方をすればたったこれだけで済む。
ドワーフたちは口々に言いたいことを口にする。
自分たちに何の得があるのか。
獣人も気に食わないがジャンクリン王国も気に食わない。
毛のことはよくわからないが肉がいっぱい来たのはうれしい。
チーズを掛けた芋が旨い。
さっき見た馬車や動く椅子や機械は面白い。
腹に一物ないからすごく気が楽よ。
そして負けたとはいえなんでドワンが大人しく従ってるのか謎だって言い出した。
頑固さでは誰にも負けない男なのにって。
あー確かに王の剣を作るの拒否したり偏屈ではあるよね。
そこから私は羊やチーズ以外の土産の説明をば。
気分は実演販売かテレビショッピングだね。
ドワンの合いの手じゃいまいち盛り上がらないけど、技術面の説明はむしろその方が信用できるだろう。




