46、対獣人国
狐人族と出会ったのは偶然だけど、私は獣人国と戦うことを真剣に考え始めた。
あの国には厄介な風習があってさ。
王が代替わりすると他の族長たちが一族を率いて挑戦するらしいんだ。
弱い奴には従えないって本能があるところに持ってきて、勝てば王に成り代われるから皆ガチ。
そうじゃなくても戦うの大好きだそうで。
ここまでは内戦だから好きにすればって話なんだけど、そうやって戦いに夢中になって他のことを疎かにするから魔物は増えるし、もともと荒れ地が多い国なのになお収穫量が減る。
新たな王は民の腹を満たし気を逸らすためにも隣国に攻め入るわけだね。
それが二~三十年ごとにくり返されるわけだから、とっても迷惑……なハズなんだけどうちの国も脳筋ばっかだからねぇ。
命懸けで楽しんじゃうそのノリにはとても付いていけん。
歴史を紐解けば局地的な勝ち負けはあれど、トータルすれば引き分け。
新兵器の開発によって技術が進歩するってこともなくはないけど、戦争する時は国やら世界やらが貧しい時で、人口は減るし土地は荒れるし最終的には一つの文明が滅んだりもする。
つまり大損じゃないか!
獣人たちに言うことを聞かせるには徹底的に勝つしかないわけで、だからって獣人たちを虐げたいわけでも滅ぼしたいわけでもない。
でもまずは勝たねばね。
と思って隣を見ればよい人材がいるじゃあ~りませんか。
ズバリ獣人国への復讐心はないのか問えば、ロキ先生の細目がキラリと光る。
あんちくしょうな王や他部族へのうらみつらみを一晩かけて聞かされたよ。




