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24、釣り1


 《熱》魔法でかなり大きな魔物も危なげなく倒せる私だけど、いまだ魔法を使う魔物には遭ったことがない。


 もし遭って倒しても必ずしも魔法を獲得できるわけじゃないし、よしんば自分のものにできたとしても、それを知るにも使うにもまず鑑定してもらわないことにはね。

 

 昔は魔物に腕を喰われたとか、戦場で戦友がバッサリやられたとか、家族が病気で危篤とかかなりショッキングなことがきっかけで魔法が使えるようになったとか、かと思えば薪が湿気って火がつきにくいなぁ、暑いから頭から水をかぶりたいなぁなんて些細な思いがきっかけで目覚めたり、大半がその才を自覚しないまま一生を終えてたことは想像に難くないけど、いつの頃からか鑑定魔法が使われるようになった。


 実際、魔法は自覚することで使用可能になるけど、コントロールするには練習が必要だ。

 我が父も最初は剣に炎を纏わせるのが精一杯だったのを訓練することで、あそこまで効果範囲を広げたらしい。


 私も日々、同時に脳ミソを茹でるゴブリンの数を増やしてるよ!


 エルフなどは精霊の力を借りて魔法を行使するって言うし、ならば魔力切れなんて理屈の上ではあり得ない。

 運動してると疲れて動けなくなるように、魔法を使うための精神力や体力が尽きて一時的に使えなくなるんじゃないかなぁ。


 なんでこんな考察をしてるのかというと、一言でいうと暇だからだね。


 名前はそのまんま『魔の森』に《雷》を操る魔物がいるって聞いて、ソイ先生とドワーフ十数名をお供にやってきた。


 そいつは川の中にいて大きな魚や水を飲みに来た獣や魔物を丸飲みにするらしい。


 私はまずワニを想像したけど、目撃者の話によると黒くヌメッとしてて長いとか。

 蛇? 巻くの? 締めるの?

 いやいや奴が近付くと皆動けなくなるんだって聞いてピンときた。


 それ痺れてるんじゃない?

 毒を吐いてる様子もないって言うし。


 感電対策にゴム製の長靴と手袋を作らせて、レッツ釣り!

 途中で狩った猪をこれまた特製の大人の腕くらいある釣り針に引っかけてドボン。

 で、いま暇……



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