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第1話 プロローグ

「お疲れ様っしたぁ〜」

漸く今日の仕事が終わった、肉体労働にも慣れてきたけどちっとキッツいわぁ〜机に職員証という札を返した。

「はーい、契約番号12番のリヒトさんね、お疲れ様でした! え〜これが本日の給金と15件分の特別手当ね〜。今後も宜しく〜」

窓口にいるワイルドエルフのお姉さんから皮袋に入った金銭を受け取り、今日も家路に着く。皮袋が結構重いし分厚いぞ、やったねっ!!

予定としては、金銭預かり所で生活に必要以外の金額を預けて預かり書を受け取ったら、そのまま飯屋に寄って今の家に帰る。

ここで普通の職業なら、ギルドや酒場に顔を出し、馴染みの同業者や仲間と談笑に更けながらお仕事終了の一杯を楽しむんだろうが、俺は寄らない。聞けば誰もが嫌う職業だが、実入りの良すぎる仕事をしている手前、寄ればたかられボッタくられるからだ。


そもそも“ダンジョンの死体回収処理や特殊清掃員“にギルドなんてものはない。

汚れ仕事と言われているから尚の事だ。あったら闇討ちや暗殺者達のよせ集まりにもなりかねない。

ここらで、自己紹介をするとしよう。俺はササガヤ リヒトという、中身は大人で見かけは少年 おっと、ショタでもなければ事件を呼ぶ探偵でもねえぞ!?

とある理由で立場だけで仕事をしている、別世界にきてダンジョン清掃員が生業のハイスペックニートである。清掃員してるってのにハイスペックニートって矛盾してるぞ!? ってツッコミが入るかもしれないが、


“俺に天職も適職もない”のである。


つまり、勇者や賢者、挙句は神官や魔導士、剣士やら武闘家といった有名な地位職や名誉職、本人の生まれ持った適正にあった一般職にすらなれないのだ。

なれるとすれば、便利屋やよろず屋、掃除屋、遊び人、暗殺者、コソ泥レベルの盗賊といった連中になってしまう。最後らへんは堕落や落ちぶれの果てだがな。


ただ、この世界に来る前に手に入れていた知識にアウトドア系のものが少しあった為か、野宿も平気だったのもあり、ダンジョン案内人という“レンジャーもどき”の仕事が始まった。冒険者の荷物持ちとして同行して行くうちにレベルが少し上がり、さあ魔法を覚えようと適正お任せにした結果、覚えたものが悪かった。

通信魔法と転送魔法を覚えてしまった(泣

最初は良かったんだよ!最初は!?

両方を駆使して猫で有名な運送会社みたいなことをしたんだ!

でもな、世の中甘くねえの!

業績がすこーし良くなり始めたら、箒からデッキブラシに乗り換えて他の店の店番や運び屋を住み込みでやり始めたって噂が出た魔女ギルドからの呪詛や、既存の同業者である運送ギルドからの圧力で潰されたのッ!!

無視して仕事してたら暗殺未遂までやられちゃったもんだから、ちょっと高レベルでヤバいって言われてたダンジョンの近くの里まで逃げて拠点を置いた。

“潜伏能力を使ってダンジョンに入り、探索中に死んだ冒険者や全滅したパーティから金めのものをふんだくって、見返りとして転送魔法で教会や神官ギルドに “勝手に“ 請求書をつけた遺体を送りつけ、ふんだくったものを売って生計を立てる“

という事をしていた。

実際に場所と実入りはいいし、教会からは誰もやらない慈善事業と言われれば聞こえもいいが、死体荒らしや墓荒らしもいい所だ。

で、運がいいのか悪いのか…“ダンジョンに潜って数日過ごしていたら、横穴から関係者通路のような所に入ってしまい、休憩中のダンジョンのボスと手下に見つかって殺されるかと思ったんだが、尋問から面接みたいな事が始まってダンジョンマスターと契約することになり、トントン拍子に今の職業に当てはまってしまった“のである。

なんでこうなったかは追々語っていくことにするし、俺も頭が追いついていないのである。

実際異世界に来て4ヶ月、このダンジョンで働いて3日目よ!?研修終わってねえし全容語れるわけがないッ!!

俺の立場的には、昨今のアニメやラノベのご都ご…もといトレンドになっている、“神から与えられた転生特典なるものを、見切り品詰め合わせパックのごとく数量一杯にもらったから“って事だけど、そこから語っていこう。

多分、あの駄めg…もとい女神?は、今頃不倫クズな上司から大目玉を食らっているんだろうが、知った事じゃない。くれるっていうから貰えるものをガッツリふんだんに貰っただけだ!!

その辺から語っていった方が良さそうだから、そこから話して行く。

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