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チョココ♪ バレンタインデー!3

 



 庭に、わたあめモムが群れになってやって来た!

 園芸組が、怪訝な顔で見上げて、驚愕する。


「うわあっ!」


 ▽チョココが 降ってきた!

 ▽大慌てでキャッチ!


『ハッピーバレンタインデー!』

「はあ、なんだよ……なんて言ってんの?」


 パトリシアがチョココをちんまりつまんでいる。

 リオ、クドライヤも苦笑した。

 従魔以外には、異種族の言葉は伝わらないのだ。


 クレハとイズミが走ってきた。


「ヤッホーチョココ、ハッピーバレンタインデー! それってなーに?」

「豪快な登場じゃーん。で、軽快な分裂じゃーん。どーしたのさ?」


『チョココっ♪』


 ▽チョココたちは 踊っている♪


 しょうがないので、クレハとイズミはパチンと指を鳴らした。


<バレンタインデー。好きな人に告白をしたり、愛する人に感謝を伝える日です。その方法とは! チョコレートを贈ること>

「「なーるほど」」


 キラアナウンスがとても便利だ。


 わあわあ、きゃいきゃい、チョココが飛び跳ねて賛同しているため、抱えている方は大変。


 パトリシアの肩の上で飛び跳ねたり、リオの服の中に入り込んだり、クドライヤの髪にもぐりこんだり。


 ジレの方に行こうとしていた一体はイズミが抱き上げて「いま行くと毒でマズくなっちゃうよー?」と諭した。


「チョココたち、ヒト型になってくれないか?……なれないのかなー、こんなに小さいと」


『うーん? できるとしても〜、今は無理ですっ』

『わたしたちは食べられるためにここに来ていますし? ヒト型になっている暇はありませんし』

『一刻もはやくあなたがたに愛を伝えたいんです♪』

『『『スウィートミィ!』』』


「あーうん、通訳なくても今のは何となくわかった。スウィートミィって言ってそう」


 パチパチ! 一斉に拍手。


「大正解、ってね。そんな感じだな。……じゃあちょっと休憩にしよう。おーいジレ!」


 パトリシアが呼ぶと、遠くで真面目にせっせと作業を続けていたジレが、やっと振り返った。

 集中していたようだ。


 グロテスクな蜥蜴の姿から、小柄な少年に変身する。

 花壇を通り過ぎてから、装飾保存ブレスレットを使ってヒト型になった。

 少々、土汚れがついている。


「ありゃ、ジレ。今日はけっこー汚れ残ってんね、浄化パージかクリーンしたほうがいいかも?」

「サディスティックにパーフェクトクリーンいっちゃう?」

「えっ……と……」

「「困らせてごめんよ」」


 からかいすぎたと反省したクーイズが、よしよしとジレを撫でる。

 さりげなくツノを触られたのは、緊張で滲んだ毒を吸収されたような気がしたが……ジレはされるがままに、おとなしい。


(ねーイズ? あの装飾保存ブレスレットの効果さー、イマイチみたいだね。夢組織の仲間が一生懸命ハンドメイドしたらしいし〜未熟というか)

(うん、クー。黄石は荒削りだし、紐は毛羽立ってるでしょ。でもとっても大事なんだろうなぁ……)

(マイラもアグリスタも、絶対に手放さないもんねぇ)

(うっかりプチンといかないためにも、強化とかしてあげられたらいいんだけど)

(リリーに頼もう!)

(宝飾レッスン頑張ってるもんね。あ、同系色のセットのブレスレットをオーダーするのも良さげ!)


 うんうん、と頷くクーイズの両肩に、ちいさなチョココの姿。


 ようやく事態に気付いたジレは目を見開いて、固まった。


「あ、チョココがね、ハッピーバレンタインデー! ってさ〜」

「説明しよう! バレンタインとは? 大好きな君にチョコレートを贈る日♡ らしいぜ!」

「「や〜ん甘々〜♪」」


 ジレは、先ほどとはまた違った固まり方をしている。

 赤黒い目がゆらいで、蜥蜴の尻尾がしょんぼりと静止した。


((ありゃ))

「「好きだよ!」」


「…………え」

「「いつもがんばってお仕事していてえらいね!」」

「…………ちょ」

「「とっても助かってるよ!」」

「……う……!? し、仕事なので……」

「「助かってるよ!」」

「……それなら、よかったと、思います……っ……でも」


 ジレがうかがうように、クレハとイズミを見た。


「そんなに簡単に、好きだなんて言葉を、俺たちに使うのは間違いです」


 ジレの純粋な苦悩くらいは、クレハとイズミでもカバーできる。


「いつも真面目にお仕事してることは、えらいし好き」

「それ以外にウムムな所はあるけどさ、ぜーんぶ完璧な存在なんてそうないよ」

「「今日はバレンタインデーだし。愛を叫ぼうぜ!」」


 ▽ジレの表情が「照れた」!


((よっしゃ! 改心成功))


 クレハとイズミはぱちんとウインクした。



『『『早く食べられたーい!』』』


 チョココがジタバタとしている。

 太陽の光にあたったせいか、トロリと溶け始めている。小さくなったぶん、環境への耐久性がないようだ。



 クレハとイズミは、ぱっぱっとジレの服の裾などを払って土をおとしてあげると、手を引いてガーデンの中央に戻っていく。



「おー。おつかれ。テーブルセッティングしといたよ、すごいだろ」

「はいはい、お褒めに預かり光栄ですよ」


 パトリシアがちゃかしている。クドライヤがテーブルクロスを敷き、見事な手際で、銀のフォークとスプーンを並べてくれた。チョココたちを、ゴーストローズのツタで構ってあげる手腕もよい。


 手伝おうとしたけれど上手く出来なかったリオは、申し訳なさそうな顔をして、ちょこんと椅子に座っていた。

 ローズガーデンに可愛らしい容姿の少年、そこだけは妙に絵画的な雰囲気が漂う。


 パトリシアは青魔法[アクア]で周辺花壇への水やりを終えて、一緒に席についた。



 クーイズとジレも加わり、六人の賑やかな食卓になった!



『『『『『お皿をくださいまし』』』』』


 ▽チョココの 成長が 眩しい!

 ▽キラがそっと目頭を押さえる。


 ▽お皿が 現れた×5


「皿が欲しいと言えば、異空間から現れる、それが赤の聖地。いや〜すげぇわ」

「完全同意っすね、すげぇわ」

「わ、わかります」


 クドライヤが深く頷き、リオがキラキラした目で皿を眺めている。


「どしたの?」

「なんて美しい皿だろう、と」

「か〜っ。感性が違うね」


 パトリシアが見たところ、シンプルな白の皿は(キラが出してくるんだから高級品だろうな)としかわからない。この感覚なのでよくモスラに叱られてしまう。


バレンタインの受け皿。という点もステキです」

「リオさぁ……頭の中お花畑? ちょっと見てみたい気もするよ」


 リオの感性はきっとうつくしい花を作るだろうな、とパトリシアは想像した。



 クレハとイズミが合体して、紫のひとりになった。


「クーイズにひとりのチョココ、って判断みたいだし?」

『クーイズにいさま、ねえさま?』

「両方〜」

『じゃあ、カンタンですね! どっちでもいいんですから』


 クーイズは正直感心した。男子でもあり女子でもある、自分のことを複雑なタイプだと思っていたので。

 チョココの純粋な考え方は、いっそ心地いい。



 居心地が悪そうなクドライヤに、チョココが一言。キラの通訳<チョコリンガル>


『<ダイジョーブですよ、甘いお菓子を食べたら、愛されているってよーくわかりますからねっ>』

「ゾワゾワしますねー」


 ジレがすこし同意して、こっそり首を縦にふった。



『『『『『ハッピーバレンタインデー! [お菓子な魔法スウィーツマジック]』』』』』



 ▽ぽふんっ!






終わらなさすぎない!?汗

平日ずっと更新かもしれませんね(苦笑)


日曜だけお休み、月曜からまた毎日飛ばしていきますよ!

勢い!!!!!!!!!!




きっと、何もかも完璧なひとはいなくて、ウムムな部分も含めて好きなだけだと思うんですよね。

うんっ。




みなさま読んで下さってありがとうございました!


活動報告にまたイラスト4枚追加させて頂きましたので、ぜひご覧ください。゜゜(*´人`*。)°゜。



ルビーチョコなどの情報もありがとうございます!( *´꒳`*)੭⁾⁾ まずバレンタイン進めてから、可能なときに返信させてください(。>ㅅ<。) 思った以上にカツカツだった

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