イカ娘、実食☆
レナたちは鍛錬場で少し休憩してから、クラーケンの食べ方について話し合うことにした。
ハマルが4メートルほどの大きさになり(ハイテンションの名残でまた大きくなりすぎた)レナパーティがぽふっもふっと金毛に埋もれるように眠る。
「……さっきの猛々しさが嘘みてぇな愛らしさだなー」
「本当ね。こうしてみると、まだまだ守られている立場の小さな子にしか見えないわ」
ドリューとリーカがまじまじと、微笑ましそうにレナパーティを眺めながら護衛をする。
といっても訓練場の中なので、大きな危険が襲ってくるわけではなく、のんびりとした雰囲気だ。
ゴーレム粉砕の事情を受付に説明しに行ったロベルトが帰ってきて、お昼寝中のレナパーティを見て小さく吹き出した。
「マイペースだな」
「ロベルト隊長。というか、部署長。
……この子たちのこと、しっかり守ってあげましょうね。
こんなに穏やかな子たちなのに厄介なトラブルに遭遇しすぎだなぁ、ってなんだかしんみりしてきちゃいました」
リーカが言うと、
「ああ、もちろん。
リーカとドリューの護衛にも期待している。
レグルスは今は回復のために熟睡しているが、これからは一番側でレナパーティを護り抜いてくれるだろう。
俺の勤務状態については、連絡したな?
聖霊対策本部の部署長として、[聖霊の友達]である藤堂レナと従魔たちを必ず護るという悪魔契約をした」
ロベルトがとんとん、と指で首をつついてみせる。
赤い悪魔契約紋様を見せると「うわぁマジだ」とドリューが怯んだ。
雪豹の本質を視抜いていたリーカは苦笑いしている。
「はい。引き続き、任務を頑張ります」
「一緒にレナパーティを護っていこうな」
「……うわ!? ロベルト隊長めっちゃいい笑顔! 吹っ切れてる! でも目が瞳孔開いてて獰猛なんですけど、俺に対して威圧してませんか!?
もーー。
俺、すんごいところに配属されちまったな……朝起きたら決定事項だったもんなぁ」
「異議申し立てもできるらしいぞ、ドリュー。サディス宰相に直談判だが」
「いやいやいやいや!!」
ドリューがぶんぶん首を振る。
「喜んで働かせて頂きますハイ!!」という元気な言葉を聞いて、先輩たちが笑い、「レナパーティとともにいれば美味しい思いをできることもあるだろう。物理的に。午後のデリシャスクラーケンの実食だな」との返事でドリューが撃沈した。
そうしているうちに、レナパーティが目覚める。
「……うーーん、よく寝た! [快眠]したおかげで、体力も気力も魔力も回復したよ」
<目覚めの粗茶をどうぞ>
「ありがとうキラ。よし、全快!」
▽レナパーティの活力が みなぎった!
「さあ、デリシャスクラーケン料理を練習してみましょう。
……とはいえ、思い切り白炎を使うし、どこで練習したらいいだろう?
ロベルトさん。オススメの場所はありますか?」
「ふむ……[火耐性]持ち、[うるうるボディ]のクラーケンを焼くとなると、かなりの火力が出ますね。
訓練場のような自然地帯は火災が懸念されるので、候補から外すべきです。
他は…………心当たりがないこともないですが……」
「どこですか?」
「”王国武闘大会会場”です。
魔王決定戦が行われる場所なので、この国で一番強力な結界が張られています。
万が一、白炎が強力すぎてもなんとかなるでしょう」
どえらいことを聞いてしまった。
レナが、あちゃー……という表情をしたので、護衛部隊が苦笑いする。
(でも、可愛い従魔の「父親に日頃の感謝を込めてのプレゼント」を何が何でも応援してあげたいの!)
レナオカンは、強い。
「そこを利用するには、どのような手続きをしたらいいんですか?」
レナがサクッと持ち直したので、護衛部隊は驚きながらも、返事をする。
「一般利用権はありませんが、まあ、皆さんはいろいろ特別ですからね。
サディス宰相に話をつけられたら、許可がおりる可能性はあります」
<フレンドコールの出番ですね!>
「できるの? キラ」
<もうサディス宰相とはお友達ですもの♡>
提案しながらも(難しい案件になるだろう)と考えていたロベルトが、遠い目になる……。
キラがシャララララン♪ と輝きながら、空中で存在をアピールした。
ただの目立ちたがり屋だ。
「ちょっと待ってキラ。あのね……まだサディス宰相と顔をあわせる覚悟ができてないから……その、テレビ通話じゃなくて、音声だけにしてもらえる?」
レナの口の端がひくひくっと引きつっている。
<マスター・レナの望みとあらば。
お気持ちは確かに分かりますよ、ええ。
サディスティック仮面を思い出して笑ってしまいそうになるのですよね! チキンレースですね!>
「んんっっっ」
レナが咳払いして、この場にいるほとんどの者が口元を押さえて下を向いた。
「……ロベルト隊長は平然としててすごいですね!」
「もう面会したからな」
「強い」
部下の言葉に返事をしたロベルトでさえも、もちろん笑いと恐怖の耐久レースだったことは言うまでもない。
「そういえば、サディスティック仮面のことは言うてはならぬのだったな?」
『イートミィ』
キサとミディはまだ事情の深刻さがよく分かっておらず、首をかしげていたので、レナが口を酸っぱくして「やめようね」と言い聞かせた。
ミディは言っていいことと悪いことの判別がつかなさそうでハラハラするが、クラーケン姿ならば宰相に声が届かないので、問題ないだろう。
<スキル[テレフォン]、フレンドコール:サディス・シュナイゼ>
キラが電子ウィンドウを展開する。
▽仮面のイラストが 現れた!
全員の腹筋に想像を絶する負荷がかかった。
***
結論を言うと、あっさりと武闘大会会場の使用許可はおりた。
おちゃめなイタズラをしてのけたキラは、全員に叱られた。
全員が悶えて地面に転がっている残念な様子は、あちらに見られていないのが救いである。
ちっぽけな救いだ。腹が痛い(腹筋負荷)。
レナの声が震えていた件は「す、すみませんっ……鍛錬後で、はあっ、息が整っていなくて、ふうっ、でもっ、急ぎで確認したくて」とごまかした。
「サディス宰相が『狩った銀火竜をドグマ様が持ち込むよりも先に、プレゼントを渡したいというお気持ち、承知致しました』って言って下さってよかったねぇ。
ノアちゃんのお父さんだから、親として共感してもらえたのかもしれないね。
口調は厳しいけれど、本質は優しいと思う」
レナがホッと息を吐く。
(……い、いつか彼のことも従者として可愛く感じる日がくるの……かな……!?)
そうなれば双方にとっての大惨事である。
宰相の称号を[朱印の”守護者”]とし、その点をいったん避けてくれた件は、キラに感謝をするべきかもしれない。
「まあ、宰相に会う前に、覚悟が決まったよね」
一番最後まで転がっていた笑い上戸のルーカがぐったりとしながら起き上がった。
▽サディスティック耐久訓練 完了!
▽体力回復のため レナパーティと護衛部隊は 交代でお昼寝をした。
▽王国武闘大会会場に向かおう。
***
「お待たせ致しました」
▽サディス宰相が 現れた!
「こ、こんにちは。ケットシーの皆さんもお久しぶりです」
「「にゃーー!」」
武闘大会会場のような特別な場所の鍵を開けるのだ。
宰相クラスの要人が来てもまるでおかしくない。
レナは潤んだ目で宰相に挨拶をして、すぐさまケットシーを見下ろした。
ポロリと涙がこぼれたのは「再会に感動したんです」と言い訳しておこう。
▽ケットシーは レナのファンになった!
思いがけず、赤の信者を獲得してしまった。
「事情は全て[トリックルーム]で伺いました。
会場提供を約束致します」
キラから脳内アナウンスがあった時に、宰相は「レナパーティからの緊急連絡ですので[トリックルーム]に入ります」と宣言して、ドグマをクドライヤに任せて会話をしていた。
あとで「聖霊関係の重要な連絡でした」と言っておいた。白炎関係なので、間違いではない。
宰相は悪魔文書を提示する。
本日いっぱいはレナパーティが武闘大会会場を使用すると書かれている。
「夜になったら、ドグマ様とギルド長、聖霊対策本部のマリアベルとクドライヤが訪れます。手土産を持ってくるそうなので、お覚悟のほどを……。
それまでに、クラーケンメニューを完成させましょう」
そういうこと。
夕方くらいまでには、クラーケンを美味しく焼けるようにならなければならない。
「うん、まかせて。ここまで場を整えてもらったからには……きちんと成功させてみせるからさ」
オズワルドが真剣な声で言って、レナパーティが笑顔になり、宰相は(良い方向に成長したようです)と深く頷いた。
大所帯でわいわいと、国外にある武闘大会会場に辿り着いた。
「ここですか。すごく大きいー(ローマのコロッセオみたいだ)」
「(ああ、建物の外観も用途もとても似ているね)」
レナの思考を読んだルーカが、テレパシーで相槌を打った。
「「にゃあ、にゃあ、にゃーーー!」」
▽ケットシーは 呪文を唱えた!
▽結界に沿って 虹色の光がきらめく。
▽解鍵!
戦闘場に入り込んだレナたちは、武闘大会の熱気がまだこもっているような錯覚を覚えた。
巨大な広場で、猛々しく魔物がぶつかる姿を自然にイメージしていた。
「……ここで、最強の魔物が決まるんだもんねぇ。
闘争の魂がこもっているって感じがするよ!
今更ながら、すごい所にいるなぁ……私たちは平和にクラーケン調理をするんだけどもねー。あはは……」
「承知しております」
「あっ、はい。ご快諾ありがとうございました」
レナの独り言に宰相が律儀に返答したので、レナは慌ててお礼を言う。
余談だが、宰相がしたのは快諾ではなく苦渋の決断である。
武闘大会会場をキッチン兼バーベキュー会場にしたいなんて聞かされて、頭痛がひどかった。
それを察したキラから、トリックルーム退出時に粗茶を提供されたので、また体力全快からの頭痛ループを経験していた。
あきらめと慣れが肝心だと彼に伝えたい。
「建物は最高級の耐久素材でできており、魔法で清潔に保たれていますが、念のためもう一度清掃しましょう。
緑魔法[パーフェクト・クリーン]!」
宰相のおかげで、会場はチリ一つなくピカピカになった。
「それでは。頑張ろうね」
レナがオズワルドの肩に手を添えて、エールを贈った。
▽レッツ クラーケンクッキング!
▽キラが 軽快なBGMを流す。
「まず……………………イカの、切り身を、用意します…………」
レナが神妙に告げると、場の空気がサアッと冷めきる。
嫌な汗を流すオズワルドに、じり、じり、とミディが近づいていく……。
オズワルドは一歩ずつ後ろに下がる。
「…………な、なんなんだそのうねうねした動きッ!」
『準備運動ヨーー♪ クラーケンボディがよりデリシャスになるようにネ』
オズワルドはぞわぞわと尻尾を逆立てて、頑張ってミディと対峙している。
ミディは目を被虐的に輝かせながら、オズワルドをからかうようにくねくね踊った。
思わずレナが目頭を押さえる。
『でーも♪』
くるぅり。
振り返ったミディはレナを見つめた。
『調理はオズ先輩に譲るケド…………ボディを贈るのも、味見も、ミィの初めてはご主人サマがイイノヨー♡』
「う!」
他人事のようにオズワルドを眺めている場合ではなかった。
レナがぴきんと固まる。
『水魔法[ウォーターナイフ]』
ミディは、スパンッ! と景気良くイカゲソの先端を切り落とした。
ぐいぐいとレナに迫ってくる。
さあ、受け取ろう。
「………………あ、ありがとうミディ! これからこの切り身を調理させてもらうねっ……!」
『イートミィ♡』
▽レナは 新鮮な切り身を 両手で受け取った。
ぷりぷりヌメヌメだ。
このままイカソーメンにしても美味しいだろうが、今回のメインは、オズワルドの白炎の威力をドグマに見せることである。焼こう。
父はプレゼントされることとともに、息子の戦力の成長を喜ぶだろう。
「さあオズくん……一緒に料理しましょうね! 私も一緒に頑張るから」
「……お疲れ、主さん……。えっと、俺のために頑張ってくれてありがとう」
「可愛い従魔のためだもの」
にこやかに笑ってすらいるレナ。
完全にヤケクソである。
レナオカンのど根性に負けていられないな、とオズワルドもキリッと表情を引き締めた。
クラーケンの切り身は太い大根くらいのサイズだ。
ルーカが紫眼を瞬かせる。
「白炎でどれくらい焼けるのか……ミディの火耐性レベルを知るにはちょうどいいサイズだと思う。
大きすぎないから、最初から派手な火力を必要とすることはないだろう。
この切り身の焼き加減を、僕が記憶しておくね。
本番では、巨大化したミディの切り身を使うことになるけど、その応用もまかせて。視極める」
「相変わらず頼もしいです」
褒められたルーカが嬉しそうに微笑む。
[サンクチュアリ]の台座の上に、クラーケンの切り身が置かれて、みんなが3メートルほど下がった。
オズワルドがふうーーっと息を吐き出して、集中する。
「カルメン……。そおっと出てきて。オズくんの白炎を見ててあげてくれる?」
『承知した!』
レナが頼むと、クレハが内包した白炎聖霊杯からカルメンが現れ出て、レナの背後から首に腕を回した姿勢で落ち着く。
ふわふわ浮かびながら、楽しそうにオズワルドの横顔を眺めた。
『暴走しそうになったら、我々が白炎を鎮めてやることもできるぞ。
安心するがよい』
「本当? とっても助かるよカルメン」
『うむ、賛辞もよいものだ!
お手並み拝見と行こうか? デス・ハウンドはどこまで白炎制御の負荷に耐えられるのか』
「今回はクラーケンを焼くことがメインだから、それ以上の火力は使わないんだよ。いいね? カルメン。火力の手助けは無用だからね」
レナの威圧を含んだ言葉に、カルメンがゾクゾクッと震える。
宰相はその様子を横目でさっと観察しながらも、カルメンに声をかけることはなかった。
このタイミングで話しかけるべきではない、と直感で悟ったのだ。
カルメンがチラリと視線をよこした時にだけ、会釈をして、彼女から声掛けがあるのを待つ。
ケットシーはネコの両手で口元をふにっと押さえて、黙っていた。
オズワルドが手を前にかざす。
「ーー赤魔法[フレイム]!」
ゴウッ! と、切り身がまず青い炎に包まれる。
オズワルドが少しずつ魔力をこめていく。
青い炎としては、限界の温度に達した。
クラーケンの切り身は、まるで焼ける様子がない。
「大したもんだな……っ! さすが新種の魔物だ」
オズワルドは絞り出すように言って、今度は炎を白くするイメージを試す。
身体の内側に莫大な熱が生まれて、それに耐えながら、少しずつ魔力に馴染ませていく。
青い炎と、オズワルドの毛先が純白に染まり始めた。
一気に気温が上昇したので、ロベルトが冷気を操り、空調を管理する。
ミディとカルメンが、にーんまりと満足そうに笑った。
「! クラーケンが焼けてきたね……!」
ルーカが切り身の状態を把握する。
オズワルドは無言で、白炎の管理に努めている。
「ーーそこまで!」
「はあっ……!!」
オズワルドが魔力供給を切った。
▽デリシャスクラーケンの ミディアム・レア焼きが 完成した!
「「「「上手に焼けましたーー!!」」」」
レナと従魔たちが、拍手してオズワルドを褒め称える。
「一発目から成功なんてすごーい!」
オズワルドがビシッと親指を上に立ててみせると、「きゃーーっステキーー!」と盛り上がった。
なんとも楽しそうだ。
キサとミディもこのノリに乗っかっている。
「お疲れ様、オズワルド。
クラーケンが一番美味しい状態に焼きあがったよ。
なんと、ベストな火加減はミディアム・レア」
『ミィのこと?』
ミディがこてんと首をかしげる。
「名は体を表す、というかなんというか。キサ、ナイス名付けだったね」
ルーカに褒められたキサは「なんだか嬉しいのじゃ!」と素直に喜んで、ミディと手を取り合った。イカゲソはもちろん、すでに再生している。
『じゃあ……ご主人サマ♡』
「うん、ミディ……うん……!」
レナがぱちんと指を鳴らすしぐさをする。
キラが<パチン>と音を鳴らして補助してあげた。
『スキル[夢吐き]テーブルセット〜!』
<[スペースペースト]パーティ会場>
ハマルの尻尾がもくもくと膨らみ、優美で頑丈な大テーブルと椅子が現れた。
キラが出現させたのは、アリス見送りコスプレパーティで使用したハロウィンテイストの会場セット。
あとで少し手を加えて、時短でオリジナルパーティ会場にアレンジしよう。
タイムリミットは夜だ。
「スキル[シャドウ・ナイフ]」
オズワルドがスパスパスパッ! と”焼きクラーケン”を一人前ずつに切る。
ナイフが舞い、鮮やかなパフォーマンスだ。
護衛部隊と宰相・ケットシーが、あらゆる意味でごくりと喉を鳴らした。
焼きクラーケンが乗った皿が、テーブルに並べられる。
従魔たちはヒト型になって、みんなで着席した。
レナが一人で、ぱしんと手を合わせる。
特攻隊長なのだ。
「ーーいただきます!」
「イートミィ!」
ミディが高らかに告げて、レナはフォークをクラーケンにぶっ刺す。
弾力がある感触。
▽レナは デリシャスクラーケンを 食べた!
「〜〜〜〜ッッ」
ハッと刮目し、頬をバラ色に染めて、うっとりと口を動かす。
一口分をやっと飲み込むと、ふあぁ〜〜と熱いため息を吐いた。
「とぉーーっても美味しいぃぃ〜〜!!」
熱く叫ぶように宣言!
こうなると、今後ミディは食用従魔として存分に活躍するだろう。
従魔たちも「いただきます」と宣言して、思い切ってぱくり!
「「「デリシャスぅ〜!」」」
白炎焼きの香ばしさ、ぷりっとした歯ごたえに、トロけるような舌触りと濃厚なイカの旨味。
味付けはしていないが、ほんのり塩けがある。
レナパーティイチオシの醤油とテリヤキソースが登場した。
ミレー大陸の珍調味料とごまかしておいて、魔王国の要人たちにも味わってもらう。
「……素晴らしい味ですね。テリヤキソースが嗜好に合います」
「私は醤油。ほんの少しだけつけるのが好きだわー」
それぞれの意見を聞いたオズワルドが、そわそわと質問する。
「そっか。魔王ドグマの味覚に合いそうなのはどれだろ……?」
大人たちは顔を見合わせた。
みんな、考えたことは同じである。
「「「「同じイヌ科のオズワルドと同じ嗜好だと思う」」」」
「…………! た、確かに……分かった。ありがと。俺は、テリヤキが好き。ちょっとマヨネーズを足しても美味しいかも」
オズワルドが照れながら真剣に考え始めると、大人たちは、この料理がさらに美味しくなるらしいマヨネーズに思いをはせてしまう。
あとでレナパーティにこっそりレシピの打診があった。
アリスにレシピを譲渡していたので、商業的な取り扱いを打診してください、と返事をしておいた。
「さいっこうだよぉ…………ミディアム・レアのデリシャスクラーケン……」
焼き加減と素材のことを言っているのだが、名前のせいでややこしい。
レナが目を輝かせて告げると、ミディはぴょんぴょん飛び跳ねて嬉しさをアピールした。
「もっともーっと、アナタのために美味しくナルノヨ、ご主人サマ♡
イートミィ!」
「大事に味わって食べるからね〜っ!」
レナが気持ち新たに、心を込めてミディと抱きしめあった。
すっかりデリシャスなお味に魅了された面々は、誰もツッコミをしない。
▽魔王たちをもてなそう!
▽夜の部・クラーケンパーティ開催!




