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3-2. 再起動
――データの復元が完了しました。再起動を開始します――
目が覚めた時、そこは懐かしい場所でした。
メモリを参照すると、確かに記録は帰国の直前で止まっているはずなのですが。
体を動かそうとするとガチャガチャと鳴り響き、確認すれば見慣れない武器が全身に取り付いておりました。
どうやら異常事態が発生したもよう。
まずは先生を起こさねばなりません。
「先生、起きてください」
私は側で眠っていた先生へと呼び掛けますが、反応がありません。
何度か呼び掛けても反応なし。
そういえば、以前にも似たような事象がありました。
確か、先生から教えて頂いた定義は
――呼吸が止まり――
私は口元へと手を伸ばしました。
――脈が止まり――
次に右手を抱き締めるように抱え、
――心臓が止まる――
最後に胸元へと耳を寄せました。
「先生、先生」
私は『死』を認識しながらも、呼び掛けを止めることが出来ませんでした。
何度も先生を揺すっていると、内ポケットから零れ落ちた物があります。
これは…私が描いていた落書きの束?




