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2/2

HAPPY

はい、その通りです。

とにかく、完結したくて無理やり書きました。

軽率な考えで連載なんて始めた己が醜いです。


ことごとくプロットを無視した結果、何を伝えたいのか分からない作品になったのです。

511 名前:美佐子:2015/4/15(木)13:58:18


 現在、私は微動だにできない状況です。理由は最後に書きますが、まずはそうなった経緯について、携帯電話を通してこの掲示板に書き込みたいと思います。


 私は私立桜峰女学院へ通う大学二回生です。


 けれど正直に述べるなら、私は一回生の年の暮れから講義を休みがちになっていて、二回生になってからはさらなる怠惰生活にうつつを抜かしていました。


 下宿のボロアパートに引きこもって一日中天井を眺めていたときもあります。しかし、私は友人に恵まれなかったので大学にいても退屈なだけでした。本来ならサークルにでも入って華やかな学生生活を送るのでしょうが、もとが陰気な私は大学生がもつ和気藹々とした雰囲気に馴染めなかったのです。けれど、退学しようにも田舎の両親へ不安はさせたくなかったので、何とか現状を維持しようと努力していたのです。


 しかし、そんな私にも人生の好機が来訪したのです。


 大学に通学していないのに親から仕送りを受け取るのは、どこか後ろめたく感じて、私はアルバイトをすることに決めました。給料を貰い生活費をまかなうのは勿論のこと、大学で見出せなかった自身の居場所をバイト先に求めようとしたのかもしれません。


 私は後日に求人雑誌を購入して、下宿に帰りじっくり考えて仕事を決めました。私の目をひときわ惹いたのは『レストラン ふるぐる』でした。町の東端の浦島海岸に沿った公道脇に腰を据えている飲食店であるようで、私の下宿からも徒歩で通える距離であるし、何より自給がよかったのでそこに決めました。


 そして、数十分に亘り悩んだ結果、勇気を振り絞って電話を掛けました。すると、電話にでた飲食店の男店長は「明日にでも面接にきてよ、履歴書を持って」と言いました。

そして、アルバイトの面接に行った日に私の人生は一変しました。


 お店の休み時間の合間を縫って面接へ行きましたが、そこで彼に会ったのです。


 名を二宮達也と言い、私より一つ年上の大学三回生です。大学ではテニスサークルに身を置いているようで脈打つような彼の体格には見惚れてしまいました。そこで、「私って、こういう人が好みなんだ」などと自身の知らなかったことに驚嘆して、それ以来は彼を目で追う生活が始まりました。


 面接には特に難もなく簡単に合格できました。


 すると私の生活はアルバイトに染まり、大学への足取りは皆無になりました。このままでは単位がとれなくなると思いましたが、そのとき私の頭の中は二宮君のことでいっぱいで、大学のことなど全く考えていませんでした。


 しかし、毎日のように顔を見合わせていてもなかなかお近づきにはなれませんでした。二宮君は休み時間になると店長とばかり会話をしているし、私からは容易に話しかけられません。帰宅してからは毎日のように煩悩を重ねていました。


 やがて私達は、「お疲れ様です」や「お久しぶりです」などしか会話を交わさなくなっていました。もっと親しくなろうと自ら会話を持ちかけようとした事もありますが、馴れ馴れしい奴だと思われそうなのでやめました。ただただ時間だけが過ぎていったのです。


 しかし、春の終わりのことです。


 いつもどうりアルバイトをして、その休み時間でした。二宮君が店長に「やっぱり店長しか頼める人いません!」と言っているのを見かけたのです。彼は内緒話のつもりなのでしょうが、興奮していて話し声は私の耳にも届きました。私は会話の内容を聞くと驚きました。


 どうやら彼は友達に誘われて麻薬の密売の仲介者になったらしく、現在も麻薬を所持しているとのことでした。しかし、ある組の取り引きのうちにいざこざが起こり、取り引き金がどこかに消失してしまったというのです。買い手は「消失しようが金は払ったんだから物を渡せ」と二宮君に迫り、売り手には「金がないなら絶対に渡すな」と念を押しました。双方から迫られるうちに二宮君はどうしようもなくなり仕事を逃げ出そうとしたらしいのですが、そこで売り手の男が「こいつが金を隠したんじゃないか?」と言ったそうで、もしかしたら近いうちに莫大な借金を負わされるかもしれないと言うのです。


 二宮君は仲介者をしていただけであり麻薬には手を出していないようでしたが、私はなぜか怒りに駆られました。私は彼のことを誠実な人だと信じていたのに、裏切られた気分でした。実際はそんな間柄ではありませんが、それでも彼が麻薬などに関わっているという事実は認めがたく、さらに許しがたい事だったのです。


 私は気が付くと物陰から躍り出て、二宮君に怒号を浴びせていました。その時は必死だったので自分がどんなことを言ったのかは明確でありませんが、「ちゃんと、償うべき」や「足を洗いなさい」などと言った気がします。


 それから彼は数週間に亘り悩みに悩んだ末、警察に自首すると言いました。彼が店長よりも先に私へ打ち明けてくれたので、何だかとても嬉しかったです。


 彼は刑務所に入り、罪を償いました。


 そして、長い年月が経ちました。


 私はこの件から自分の意見に自信が持て、大学のテニスサークルに入りました。そこで多くの友人にも恵まれ、今では和気藹々と毎日を謳歌しています。ゆえに最近では大学の講義やサークル活動で大忙しですが、その日は久しぶりに休みました。なぜならその日、彼は刑期を終えて出所する日だったからです。


 私は刑務所前の表通りで彼が出てくるのを待ち伏せました。


 一時間ほど待っていると、彼が出てきます。「もうするなよ」と警備のおじさんに言われて照れくさそうに笑っていました。彼の顔は少し大人びていて、顔が引き締まって見えました。外の空気をめいいっぱい吸い込んで清々しく微笑んでいます。


 私は物陰から彼の前に躍り出ました。


 そして言ったのです。


「ずっと待ってました」






 そして、それから二年が経ち、ここからは現在の状況を説明します。


 私は新築の一軒家で暮らしています。ぽかぽかと暖かい日差しが窓から差し込んで私達を照らしています。私はソファに座って携帯電話片手に、この掲示板に書き込みをしながら彼の寝顔を見つめている状態です。


 しかし、彼はもうかれこれ一時間も眠っていて、当分は目覚めそうにありません。膝枕をしているのですが、だんだんと膝が彼の重みに悲鳴を上げています。けれども、この可愛い寝顔を強引に揺さぶることはできません。彼を起こさないように、もうちょっと寝顔を眺めていることにします。


 ゆえに、微動だにできず。


はい、酷評・批評・非議・難詰、その他もろもろ辛辣な評価をお待ちしております。おそらく元より存在しませんが、一応今回は好評などはやめましょう。


何故か。


なぜならば、作者には緊張感が足りないと思うのですね。


きっと、この作者めは「どうせ、練習作品だし別にいいか」とかいう軽率な考えで投稿したに決まっています。荒れ狂う獅子とロープで繋がれてインド洋に沈められるべきなのです。


つまりは、ここらで酷評の一つや二つに打ちのめされ、身を引き締めたいというわけなのです。

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