表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/11

第三章 ミントとヴェルの休日

【ミント ミントとヴェルの休日】 


 今日は、僕の薬屋の休日だ。

 朝から甘い匂いがする。

 ヴェルが朝ごはん作ってくれたのかな?

 ヴェルと僕は、この数ヶ月一緒に暮らして、とても仲良くなった。

 一緒に仕事をしたり、一緒にお弁当を作って薬草摘みに行ったり、時間が許す限り一緒にいた。

 ヴェルは意外にも心配性で、僕の世話をしてくれるようになった。

 昨夜、僕は久しぶりに新しい薬の調合に夢中になって徹夜してしまった。

 …本当はヴェルに「徹夜禁止!」って言われてるけど、昨日は夢中になり過ぎてしまった。

 ちゃんと謝らなきゃ。


 キッチンに降りていくと、案の定、ヴェルが朝食を作ってくれいた。


「おはよう、ヴェル!良い匂いだね」

「おはよう、ミント。今朝はミントの好きなパンケーキだよ。さあ、座って座って!」


 ヴェルは本当に料理が上手だ。

 今日のパンケーキもふわふわで、僕の大好きなはちみつもたっぷりかかっている。

 思わず夢中になって食べていると

「ねぇ、ミント。昨夜は徹夜したでしょ?私との約束忘れちゃった?」

 ヴェル!顔は笑っているのに目が全然笑ってない!

「…うん。約束破ってごめん。」

「ミントはちゃんとごめんなさいが出来る良い子だね。でも、約束破っちゃったんだし、お仕置きしなくちゃね?」

 吸血鬼のお仕置き?!僕は何をされてしまうんだろう…と冷や汗がたらりと背中を伝った。


 そして朝ごはんが終わって、ヴェルのお仕置きが実行された。

「今日1日これで過ごしてもらおうかな。かわいいミントちゃん♪」

 見惚れてしまいそうな笑顔で、ヴェルが恐ろしい宣言をした。

 …僕は今、女装をしている。

 スカートで足がスカスカする。何を考えてこんなことをするんだ?と真っ赤になってヴェルを見ると、僕のことを眺めて満足そうに微笑んでいる。

 …これは諦めるしかないやつだ…と、僕は諦めて力無く笑った。

「どうかな?ヴェル。似合ってる?」

 やけになって聞いてみる。

「すごくかわいい。よく似合ってる。

 この格好でデートしようと思ったけど、他の人に見せるのはもったいないね♪

だから、今日は2人でお家デートしようね♪」

 よかった…この姿で外に出たりしたら、村中の笑い者になるのは目に見えている。


 珍しくご機嫌なヴェルに、写真をいっぱい撮られ、お昼ごはんもおやつも「あーん」で食べさてもらい、ついでにたっぷり血を吸われた。

 夕方になり、いろいろな面でぐったりした僕は

「ヴェル、もう約束破らないから許して」

 と白旗を挙げたのだった…。



【ヴェル ミントとヴェルの休日】


 今日は、ミントの休日だ。

 そして、彼は私との約束を破って徹夜をした。

 ミントは体が丈夫な方ではない。

 徹夜すれば、次の日はふらふらになってしまう。

 だから私はミントと約束した

「徹夜禁止!約束を破ったらおしおきだよ♪」と。


 そしてついにきた、お仕置きの時。

 目の前に白いシフォンのワンピースを着たミントが、恥ずかしそうに立っている。

 なんてかわいいんだろう。

 ふわふわのスカートがよく似合う。

 そう、私のお仕置きは、ミントに女装をさせて一日中私のしたい様に甘やかすこと。


「まずは、かわいいミントの絵を描かせてね。」

 私は恥ずかしがるミントを長椅子に座らせ、かわいいクマのぬいぐるみを持たせて、モデルになるように言った。なかなか上手く描けたと思うのだが、ミントはやけに恥ずかしがっていた。


 お詫びにお昼ごはんは、たくさん甘やかすことにした。

「ミント、あーんして♪」

 と、大好物のオムレツを食べさてあげたり、りんごをうさぎさんにしてみた。

 ミントは照れながらも喜んで全部食べてくれた。


 午後は、私の膝枕でお昼寝タイムだ。

「ミント、良い子だから少し寝て?昨夜は寝ていないんだから」

「ヴ、ヴェル?!これは恥ずかしいよ!!

 ヴェルも重いでしょ?」

「ミントの頭は重くないよ。さあ目を閉じて?」

 最初は恥ずかしがっていたミントだけれど、昨夜一睡もしていないからか、頭をなでているうちに、ぐっすりと眠ってしまった。


 3時間ほど眠っただろうか。

「おはよー、ヴェル〜。ヴェルはいつもきれいだねー。」

 と寝ぼけて言うものだから、誘惑に負けて首筋に牙を埋めた。

 もちろん、血は吸い過ぎてしまった。


「もう約束破らないから、許して…」

 ふわふわしつつもぐったりしたミントを見て、私は心の底から反省した…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ