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万象整形  作者: 一見 才
2/5

プロローグ

 チチチ……。

 子鳥のさえずりを聞いて、疎明裕二は重い瞼をゆっくりと開けた。

 ――そうか、今は朝なのか。

 格子状に並べられたタイルの天井。病的に白い。

 視線を左にやる。枯れ枝に数枚の葉がヒラヒラと揺れている。ヒュオォ……、なんて音がした。

 その内に嵌められた白い窓には、少量の埃がかぶっていた。

 コツ、コツという音が近づいてくる。それは不響和音となって、やがて病室のドアが開いた。

「やあ、ニート君。まだ起きてないかな? それともお目覚め?」

 失礼な男の声だった。

 こちらが起きていることに気付くと、あ、起きてんじゃん。おはおはー。なんて、軽い挨拶をしてきた。

「どーお、調子は。まだ痛むだろーけど」

 焦げ茶色の瞳がやさしくこちらを覗く。

「前よりは……いい、です。」

「そ。んで? 名前の方は決まったの」

「……はい。決まりました」


「染井、由自にします。」

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