嵐の前の静けさ
「おい、また黒虎の奴らが暴れてるらしいってな。もう今年入って四校目だぞ、、、」たけしが朝学校来るなり震えながら僕に向かって話してきた。「学年が変わってからより殺気立ってきやがったなあいつら、、、」「今度は俺達かもしんねぇぞ」たけしが不安そうな表情で僕を見つめている。「いや、それはないんじゃないか?」ともひこは学年トップで頭がいい切れ物だ。「ん?なんでだ」このところ黒虎は無造作に小学校潰しを行ってるように見えるが。「理由は二つある。一つは黒虎小学校と白海小学校との距離はかなりあるって事。ここに来るだけでも大変だろ。二つ目は、、、」「確かにあいつの噂は学校外でも有名だしな」たけしが少し笑いながら言う。」「豊臣あいつ剣道で全国大会まで行ったって噂あるしな」豊臣はいつも無口で僕も一回か二回しか話したことはない。正直不気味なやつだ。「黒虎もうかつには近づかないだろうな」時計の針が40分になりかけていた「もうそろそろか」キンーコンーカーンコーン甲高いチャイムの音が教室に鳴り響く。「あーめんどくせぇ次算数かよ〜」気怠そうにたけしが言う「何言ってんの!前のテストもたけしやばかったでしょ!」「うるせえよ!はるなお前も5点しか俺とかわんねぇじゃねえかよ!」「おいそこ静かにしろ!号令係よろしく」迫力のある声で先生が言う「規律!礼!」「朝からうるさいな笑」すっかりはるなとたけしの言い合いから授業の合図となっている