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合否発表


「いやー合格してるかな!ドキドキするね」


「そうですね。私達が見る限りでは合格していると思いますけど少し緊張します」


日向とミルは冒険者ギルドに行く道でそんな事を話していた。


まぁ、その気持ちは分からんでもない。かつての高校受験でも受かっているのはほぼ確実だったがやはり結果を見に行く時は緊張で足がすくんだよ。


今回は特に心配はしていないが…なんせこの試験は別に高校受験と違って何度でも受けられるし一度ミスったからと言って今後の冒険者稼業に支障が出るわけじゃない。


『もう一つ言うと、もしマスターたちが落とされる事があるのなら他の冒険者達は皆Dランクのままですよ。流石にAランク試験は戦闘とは違う他の要素も入ってくる為万に一つはあるでしょうが…』


と、ナビちゃんにも太鼓判を押してもらっている為そこまで気負いをせずに冒険者ギルドに向かう。アルは常に余裕そうだ。こいつも合格を疑っていないな。


結局、緊張しているのは女性陣だけで男性陣は意外と落ち着いていた。温度差が凄かった。


「ふぅ、じゃあ入るね!」


そう言って日向は冒険者ギルドの扉を開ける。するとそこには多くの冒険者達が楓達の合否発表を待ち構えていた。なんせCランクといえば上級冒険者の部類に入る。パーティーなりクランなりに一人でも多く勧誘したいのは皆同じだろう。


まぁ、楓達はすでにパーティーもクランも決まっているのでいくら誘われようが無駄ではあるが…それ以外の5人の冒険者達はそうではない。


青年3人組はパーティーを組んでいるがクラン未所属だ。もしこの試験に合格すれば3人揃って引っ張りだこだろう。おっさんと魔術師の男の人はパーティーすら組んでないらしいので尚更だろう。


「これよりCランクアップ試験の合否発表を行う!」


少し待っていたら楓達を担当していた試験官がやってきて大きな声で言い放つ。


手には大きな紙らしきものを持ってるから多分あそこに合格者の名前が書かれているのだろう。


「合格者は合計で6名である。全てここに書かれているので後で見る様に。今回も多分だがクレーム等出るだろうから何か不満のある奴は俺の方まで聞きに来い」


との事らしい。毎回自分の結果に満足出来なかった冒険者が抗議しに行くらしい。時には実力行使してくる者もいるのだとか。そうなればギルドも黙ってはいないが…


「やった!私達全員合格だよ!」


日向が楓達の名前を確認すると隣のミルと一緒に喜んでいた。


そして楓も覗いてみたのだがなかなか面白い結果となっていた。


合格者

・カエデ

・アルメダ

・ヒナタ

・ミルテイラ

・スミル

・ガオル(及第点)


不合格者

・ハル

・ジョーマン

・カンミ


となっていた。ミルは一応王族で姓を持っているがここではそれがなかった。


スミルは魔術師でガオルが何とおっさんだった。


オークの討伐数が足りてなかった為不合格かと思ったが今回の試験の一番重要だった所は人を殺すという所だったのでその点を踏まえて及第点合格なのだろう。


そして青年3人組は見事に落ちていた。オーク討伐数はクリアしていたが盗賊退治の時に殺す事は出来ないは相手が死ぬ所を見て吐くわでまぁボロボロだったのだ。


「は?俺達が不合格だと!」


青年の一人がそう叫ぶと残りの二人も異議を唱えに行った。面倒事は嫌なのでさっさと冒険者カードの更新をしてもらって冒険者ギルドを出る。


中から物が壊れる音がしているので多分結果に納得行かずに喚いているのだろう。


まぁ、俺達に関係のない話なのでいいんだが…



「ちゃんと合格しててよかったね!」


「そうですね、緊張しましたがよかったです」


あれからさっさと家に帰ってきてみんなで紅茶を飲んで楽しみながら雑談に花を咲かせる。


二階の会議室が最近の溜まり場となっている。


「それよりカエデ、今日この後は…」


「あぁ、思いっきりやれるようにしっかりと昨日作っておいたよ。これ飲んだらみんなで行こう」


「やった!」


アルは大はしゃぎである。アルも若い時は周りの事など考えずに思いっきり力を発揮して自然破壊を楽しんでいたが今では周りの事もよく考えている為あまり力をフルに使えていない。


実はアルは昨日からこの時が楽しみですあまり寝ていないのである。


子供かと突っ込みたくなるがアルからすればやはり思いっきり戦えると言うのはそれくらい価値のあるものなのだろう。


「で、どこに作ったの?」


「この屋敷に地下室を作ってそこに作ったよ。まぁ、どんなものかは後で行ってからのお楽しみだ」


楓は結構自信作だぞと付け足す。


日向とミルにしてもアルの全力というのは結構気になっているので楽しみにしていた。


楓とアルの戦いを見て何か吸収出来ればと思う二人であった。


二人も結構な負けず嫌いなのでどうにかして楓に一泡吹かせられるように試行錯誤していくのであった。そして、それは二人の仲を更に縮めていくのに効果覿面であった。

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