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久しぶりの再会 4

「楓くん、またきたね」


「あぁ、本当に勘弁して欲しいよ」


「毎日襲ってきても二、三組だけなのに、今日はすごい多いね。密偵も含めるともっと多いしね」


 案の定、楓たちが移動するだけで非常に目立ち、その分通りすがりで襲ってくるものも非常に多かった。


 毎日よく飽きないものだと思わないでもないが、暗殺するならここが絶好のチャンスだということなのだろう。


 今日の刺客たちは楓たちよりも日向たち女性陣を集中的に狙っており、その都度楓たちが守るのもかなり面倒であった。


 対面的には楓の妻としてあまり野蛮なところを見せられないのと、日向たちには淑やかでいて欲しかったため、楓も頑張れたが、そのおかげで何度か力加減をミスってしまい危うく息の根を止めてしまいそうな場面もあったりする。


「さて、そろそろ認識阻害の魔法をかけるからできるだけ声は出さないようにしてくれると助かる」


 楓はそういうと全員に認識疎外の魔法をかけた。


 今までであれば密偵や監視のものに見られていても特に問題はなかったのだが、流石にバルバトスと会いにいく場所まで見られてしまうのはよくないであろうという楓の判断により認識疎外の魔法をかけて監視のものたちの目を盗むことにした。


 であれば最初の段階で認識疎外の魔法をかけておけと思うかもしれないが、こうして少しはかっこいいところ見せておいた方が、他国の牽制になるためああして派手に歩いてきたのだ。


 楓たちはそのままとある店に入ると、すでに中にはバルバトスと騎士団長、宮廷魔術師長そして見たことはないがどこかで見たことがある人たちが数人バルバトスの後ろで立っていた。


「久しぶりだなカエデ」


「お久しぶりですね。ルーナやヒストリアたちは役に立ちましたか?」


「おかげさまで予定よりかなり早く到着することができたので非常に助かったよ。まぁ、後ろの二人はすごいやりにくそうだったがな」


 楓の言葉にバルバトスはそんなジョークを交えつつ楓と握手を交わした。


 騎士団長と宮廷魔術師長は苦笑いを浮かべていたが、色々と勉強になったのか、最初にあった時よりも顔つきが少し立派になっていた。


 楓の方が年下でそこまで人を評価できる立場でもないのだが、楓はステータスオール∞ということもあってそのくらいの変化は簡単にわかった。


「っと、冗談はこの辺にしておこう。それより、今私たちを監視しているものはいるか?」


「いますね。ただ二組いるのでどっちもがそちらに警戒してまだ僕たちの妨害をしようとしている奴らはいませんね」


「む、変装してやってきたがやはりバレてしまったか。カエデたちの方はどうやってごまかしてきたんだ?」


「認識疎外の魔法を使いました。別にそこまで重要なことを今更決めるとも思いませんでしたが、だからと言って見られていいものというわけでもなさそうでしたので。気になるようでしたら排除しますがどうしますか?」


「確かに、話しておくべきことは大体話し終えたので別に聞かれてもいいが……念のため頼めるか?」


「えぇ、アル、ルシフェル、頼めるか?」


「もちろん。10秒で終わらしてくるね」


「ならば、どちらが速いか勝負だ」


 アルとルシフェルはそういうと一瞬で室内から姿を消した。


 それと同時に外からいくつかの叫び声が聞こえたので二人とも監視の排除に10秒も必要なかったようだ。

「頼もしいな」


「このくらいなら騎士団長たちでも可能ですよ。今度はお任せしますね」


「さ、さすがに彼らのようには無理ですが、お任せください」


 そう、本来であればこれは騎士団長や宮廷魔術師長の仕事なので楓は彼らのプライドを傷つけないためにそうお願いをしておいた。


 まぁ、騎士団長に関してはすでに楓も面識はあるし、こんなところで怒る人ではないとは知っているが、念のためであった。


 二人とも少し緊張した様子ではあったが、二人であれば一分と経たずに密偵を倒すことができるだろう。


「っと、話がそれたな。とりあえず、これはヒナタたちへの報酬だ。受け取っておいてくれ」


「これは?」


「白金貨10枚。一人につき白金貨1枚だ」


「だって、はい日向たちの分」


「あのねカエデくん。そんなにさらっと「お小遣いもらえて良かったな」みたいな感じで白金貨を渡されても困っちゃうよ」


「そうよ。私たちは無理をいって参加させてもらったの。そのお金はいただけないわ」


「お父様には申し訳ありませんが、どうぞそのお金は他の兵士さんたちへのボーナスにしてあげてください」


 バルバトスと楓はかなり金銭感覚が狂っているが一回の報酬で1000万円。


 日向たちからすれば、はっきり言って受け取れない額であった。


 それゆえに、ルシフェルとセバスはともかく、女性陣は受け取れないと報酬を受け取るのを断固として拒否していた。


「確かに、一回の依頼で白金貨一枚は普通ではありえないかもしれない。でも、これは正当な報酬だ。そこに身内だからという贔屓目はない」


「そうだぞ。話を聞いただけだが、ルーナもヒストリアも他のみんなもだいぶ頑張ったんだろ? たとえそれが俺に会いにくるためだとしても、今回日向たちが軍に参加したおかげで、他の人たちはいい方向に変わるかもしれないんだ。ミルのお父さんは、それを見越してこの額の報酬を出したんだ」


「カエデの言う通り、ここは受け取っておいた方がいい。そこまで受け取れないと言うのであれば、我とセバスで白金貨五枚ずついただくが、それでもいいのか?」


「あ、ありがとうごいざいます」


 珍しく、ルシフェルが日向たちを挑発するような言い方でそう言ったが、そのおかげで日向たちは踏ん切りがついたのかちゃんとバルバトスの手から報酬を受け取っていた。


 なんだかんだ、今回の出来事でルシフェルとセバスは今まで以上に日向たちのことを大切だと思い始めたのだろう。


 楓は目でありがとうと伝えると、ルシフェルはカッコいい笑みを浮かべて、そして少し照れていたのであった。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 我とルシフェルになってますよ
[気になる点] ルシフェルの会話→「カエデの言う通り…我とルシフェルで白金貨5枚ずつ…」の「我」の後はセバスなのでは?
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