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王城召集 5

Twitterの方で今後の月うさぎの活動方針についてアンケートを取らせていただいています。

今後の参考にさせていただきたいなと思っておりますので是非参加しにきてください!



 楓たちがパーティー会場の中に入るとすでにかなりの人が立食形式の食事を楽しんでおり、中には楓が見たことあるような顔ぶれもいた。


「やぁ、戦争の時はみんなお疲れ様!」


 その中の一人であるカレンは楓たちがパーティー会場の中に入ってくると笑顔を浮かべながら近寄ってきた。


 今は本来の擬人化の赤髪の女の子の姿ではなく黒髪少年の姿をしており、他の人たちが知る冒険者ギルド長の姿をしていた。


 少年の姿でも正装がとても似合っており、今のカレンの姿を見てただの少年として侮るものは余程のバカ以外はいないだろう。


 ちなみに、日向たち女性陣には先にパーティーを楽しんでもらうために一度楓たちとは離れてみんなでそれぞれ食事を楽しんだり顔見知りに挨拶をしに行ったりしていた。


「カレンさん、お疲れ様でした」


「カエデくん、今は『アーク』でよろしくね! それにしても、また新しい人たちが増えてるね。それも、三人ともただものではない感じだし」


 カレンは楓の挨拶を聞いて少し『アーク』というのを強調して楓の脇腹をチョンチョンと突いた。


 しかし、カレンも若干怒っているのか普通なら肋骨が折れてもなんら不思議ではない威力が篭っており楓はそれを受けて苦笑いを浮かべながら「ごめんなさい」と素直に謝っておいた。


 幸いまだ楓たちはパーティー会場の入り口付近にいたので周囲には誰もいなかったので楓がカレンの名前を言ったのは多分誰にも聞かれていないだろう。


 そんなカレンは現在進行形でイリアたちのことを見てかなり警戒心を強めており今すぐにでもイリアたちが不審な動きをしようものなら場所など関係なく攻撃に転じるだろう。


「彼女らは一時的に僕たちのクランに所属しているから安心してください。アークさんが心配するのもわかるけど、僕たちの害になる存在ではないので大丈夫ですよ」


「そっか、カエデくんがそういうなら大丈夫なんだね。それに、そこの三人もすごい強くなってる。本当、君たちは揃いも揃って化け物ばかりだね」


「それを姉さんに言われたくはないと思うよ」


「まぁ、でもまだまだ私には敵わないね」


「僕だけならね。でも、僕たち三人なら今の姉さんにならいい勝負すると思うよ?」


「へぇ、いうね?」


 アルが少しカレンのことを挑発するとアルたちにしかわからない程度の殺気をほのめかせ見定めるような目でアル、ルシフェル、セバスを順にじっと見つめていく。


 神龍の迫力に三人とも一歩後退りそうになったが、自分たちのプライドと主人の名にかけてなんとか踏ん張ることに成功した。


 どれもこれも、先ほどこの世界の神であるマーズと全力で戦ったことが大きいといえるだろう。


「うん。やっぱり面白い感じに成長してるね。確かに、今のままなら私も危ないかもね」


「意外と素直に認めるんだね」


「だって、誰も全力の私が負けるとは言ってないしね? 言っておくけど、私は一人でそこの神程度なら屠れることができると思うよ?」


「「「っ⁉︎」」」


 カレンの発言にアル、ルシフェル、セバスは思わず顔を引きつらせ明らかに動揺してしまった。


 もちろん楓も少しは驚いていたが、最初の発言でカレンがなんとなくマーズたちの正体について察しているようだったのでアルたちほど大きな動揺はなかった。


 もちろん、マーズはしっかりとポーカーフェイスを貫いている。


 まぁ、それもアルたちによって無駄となってしまったが……


「それは面白いね。確かに、神龍に全力でかかってこられたら俺も危ないかもしれないね」


「あ、やっぱり僕の正体もばれてたか。今は姿を偽ってるからあれだけど、私は一応女の子だからね? あんまり他人から無責任に強いとは言われたくないかな?」


「君はやけに俺に攻撃的だね。昔、何かしたかな?」


「さぁね。昔から神様っていうのはどうにも好きになれないんだ。それよりも、君を倒すことは多分できるんだけど、あとの二人の力に底が見えないんだ。彼女たちは?」


「それを君に言ってどうするの?」


「殺すよ。神は一柱も存在してはいけないんだ。少なくとも、私の前に現れた神は全員ぶっ殺す。もちろん、君もね?」


「なかなか物騒だね。でもやめておいた方がいいよ。君では僕を倒せてもあのお二人を倒すことは絶対にできない」


 マーズがそう言った瞬間、カレンの目から初めて明確な怒りの色が感じられ、その瞬間カレンはマーズに近寄り現段階で一番殺傷能力の高い暗殺スキルをマーズに行使しようとした。


 だが、マーズはその攻撃にうろたえることなくむしろ余裕そうににっこりと笑ってカレンの攻撃を眺めていた。


「アークさん、今はその辺にしてください。今のは確かにこいつも悪いですが、アークさんも悪いところがありました」


「そうだよ姉さん。ちょっと落ち着きなよ」


「うん、そうだね。マーズくんだっけ? ちょっと取り乱した。今のは忘れてくれていいよ」


「わかった。お互いのためにも今のはなかったことにしよう。俺も悪かったところがあるしね」


 そう、カレンの攻撃がマーズに当たる前に楓がその攻撃を防ぎなんとかカレンの怒りを鎮めようと落ち着いた声でカレンにそう言った。


 意外だったのが、カレンが怒った時に楓はともかくアルも一緒にカレンの怒りを抑えるために動いたことだ。


 仮にも神龍の怒りである。


 カレンもだいぶ自重したとはいえ至近距離にいた今のアルたちでは動くことも難しかったはずである。


 それに全く動揺することなく楓と一緒に仲裁に入れたのだから、本当に愛の力はすごいなと改めて実感する楓たちなのであった。

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