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迷宮探索 5

無事に第五階層のボスも倒せたという事で第六階層の少し中に入った所で例のテントを張りそこで野営をする。と言ってもどちらかが見張りをするとかそういうのは必要ない。最悪マリーに起こしてもらえばいいし、そうでなくてもこのテントは滅多な事ではバレない。


「適当にご飯作るからちょっと待ってて」


「はーい。いつもありがとうね。私も料理スキル取得頑張ろうかな…」


この時代、料理の出来る男はモテるのである。


『マスターの場合普通以上の物が出来上がるんですけどね』


便利だろ?


さて、今日は何を作ろうかな。肉類は大量に買ってあるから今日はステーキと野菜の盛り付け、あとは軽く作れるスープを作るか。


俺の場合スキルのおかげでアシストが付くので肉の焼き加減やスープの煮込み具合など全てが完璧以上なのである。


異性である日向に少しは格好良い所を見せたい為スキルを自重なしに使用していく。


「そろそろ出来るぞー」


「相変わらず早いね」


30分も掛けずに全ての料理を作り終えた。魔法のおかげで火力なんかも調整出来るので時間がそれほど掛からないのだ。


日本にいた頃何回か高級レストランに行ったが出てくる迄に時間が掛かるうえに高校生には分からない味等も多くメインディッシュに行く迄に舌が麻痺してあまり楽しめなかった。


だが俺は高級レストランに負けない位豪華に見せ、時間もあまり掛からずに全てを作り終えたのである。


日本に戻ったら料理屋でも開こうかと真剣に考える俺であった。


「食事の時に毎回思うんだけど楓くんがいてくれて本当に良かったと思うよ。流石にクラスメイトのみんなもここまで美味しい料理は食べてないんじゃない?」


「そうだろうな。まぁ素材はそんなに高くないんだけどな。いかに見栄え良く、かつ美味しく出来る様に最近頑張ってるんだ」


「職人だね」


「まぁ、料理はまかしてくれていいぞ。意外と好きだからな。こういうの」


「普通、女の私がするような事なのに…なんか楓くんに負けた感じがする」


などなど食事のたびにこんな会話を交わしている。まぁ静かになるよりずっとマシだが褒められすぎるのも恥ずかしいな。


「明日は一気に十階層まで降りたいから頑張ろうか。一階層に1、2時間だから今日とあまり変わらないはずだ」


「了解!十階層のボスはどんな魔物かなー?」


「分からないがそこまで行くのも注意していかないとな」


「うん。確かボスの次の階層毎に格段に強くなるんだよね」


「あぁ、だから明日からは少し警戒して行くぞ。魔物は大丈夫だと思うが即死系の罠が来たら大変だしな。それとしばらくは浄化魔法で我慢してくれ」


そう言って日向と自分に浄化魔法を使う。


「ありがとう。さっぱりしたよ。じゃあ明日も頑張らないといけないしそろそろ寝よっか?」


「そうだな」


二人で夕食の後片付けをしてお互い自分のベッドへ向かう。


「それじゃ、おやすみ」


「あぁ、おやすみ」


こうして二人の1日目の攻略が終了するのであった。



〜一方その頃勇者たちは〜


「明日から迷宮攻略か、みんな!頑張るぞ!」


「「「おー!」」」


教会のとある一室でクラスメイト全員で盛り上がっていたのだった。




「お、レア種だな。早速出会えるとは思ってなかったな」


俺達はあの後ぐっすりと眠り朝は日向が作ったご飯を食べ、少ししてから迷宮攻略へと勤しんだ。


第六階層からはレア種が出るとナビちゃんから昨日聞いていたので会えたらいいなーと思っていたら一発目からレア種が来た。


普通、レア種は普通の魔物よりも強いので冒険者たちからは歓迎されないのだが、俺たちはレアな魔物が見られてラッキー程度にしか思っていない。二人にとってノーマルもレアもたいして変わらないのだ。


一応鑑定しておこうか。


ーステータスーーーーーーーーーーーーーーーー

レッドゴブリン Lv13

種族 妖精族

体力 150

筋力 80

敏速 50

知力 30

魔力 0

幸運 15


ユニークスキル

ゴブリンの闘志


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ゴブリンの闘志とは一定期間だけステータスが1.5倍になるスキルだな。レア種は全てユニークスキルを持っているらしいのでいちいち驚く事はない。


なんでもレッドとかブラックとかつければレア種になると思ってるだろ?俺は知ってるぞ?


『そこは突っ込んではいけないところです…』


誰だよ魔物の名前つけたやつ…まぁいい。


「今回は俺がやるわ、久しぶりに俺のメイン武器のエールルンを使ってやる」


明らかにオーバーキルだが武器は使ってなんぼなのとこいつも寂しそうだからな。


「分かったよ。やりすぎて周りを壊さないようにねー」


「りょーかい。手加減はする」


日向にも注意された事だし軽く豆腐を切る要領でっと。


「グギャ!」


自分では力を抜いた方だと思うのだが武器の性能が高すぎるせいか豆腐を切ってるより軽くレッドゴブリンを一刀両断する。


「お疲れ〜綺麗に切れたね。これは買取の時もいい値段で買い取ってくれそうだ」


日向は労いの言葉をかけてくれる。


「あぁ、力を抜いたんだが武器の性能のせいで意味があまり無かったようだ」


「レア種をこんなに簡単に屠るのって少数派だろうね」


「そうだな。とあんまりダラダラしてる場合じゃないな。攻略を進めよう」


「うん」


そこからは七階層に降りる迄一体もレア種が現れなかったのだから最初のあれはラッキーだったのだろう。それとこの階層はゴブリンが主に出て来たが第一階層とは違ってレベルが10前後でステータスもそこそこ高くなっていた。やはりボス部屋を越えると1段階強くなるみたいだ。


これからだんだん魔物が強くなる事がしっかり分かったので楽しみだ。

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