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魔王 2

報告です。


ツイッターでも呟いていましたが体調を崩してしまい、かつテスト前ということもあってかなり更新が不安定になってしまっています。


このままでは本業の方の勉強の方が疎かになってしまう可能性があるためテストが終わる5月28日まで一旦更新をストップしたいと思います。


かなり展開が熱く、これからどんどん面白くなっていく予定のところで何やってるんだ! と思われるかもしれませんが、このままストレスを抱えて執筆活動を続けていても楽しんで貰えるものは書かないと思い少しの間ですがお休みさせて頂くことを決断しました。


楽しみにしてくださっているみなさまには本当に申し訳ないですが、僕自身が復活するまで少しだけ待っていてくださると嬉しいです。


本当にごめんなさい。


「片付いたな。って、随分と余裕そうだな?」


「実際余裕だからな。まぁ、貴様の力を見るに我と同じく貴様も禁忌の魔法を使ったのだろう。確かにその程度では我の部下達では荷が重いだろう」


 楓は最後の魔族を殺めると一息ついてから魔王の様子を見ながら軽く挑発するが、魔王はどこ吹く風と言った様子で禁忌の魔法のことを話し出した。


 魔王が禁忌の魔法について話し始めた瞬間楓は一瞬だがピクッと反応してしまい、魔王は面白そうな顔で逆に楓を挑発していく。


「そう言えば、貴様はどいつを生贄に使ったんだ? 我は天狐族の中に2人ほど面白いものがいてな、禁忌魔法とは生贄の質によって威力が増すらしい。その点、私は運が良かったと言えるだろう」


「黙れ。そんな他人を犠牲にした魔法なんて虚しいだけだ」


「その虚しい力で我は魔王になることが出来たんだ。我の生贄と貴様の生贄、どちらが上質なものだったか勝負といこうか」


 魔王は不敵な笑みを浮かべて手始めにと軽く魔法を放ってきた。


 楓は怒りを抑えるのに必死だったので魔王の軽い魔法を避けることが出来ず右の頬に魔法が当たってしまう。


 そのせいで、基本的に攻撃を喰らわない楓はステータスを2万前後で抑えていたので少しだけ右の頬から血が流れてしまった。まぁ、一瞬でその傷も治ったが……


「ふんっ、この程度の魔法も避けられないとは、随分と雑魚相手に我の部下達は殺されたようだな」


「この程度で威張ってるようでは程度が知れるぞ? 魔王ならもっと大きく構えとけよ」


「ハッ、言わせておけば!」


 魔王は先ほどでは考えられないほど大きな火の玉を宙に浮かべて一気に楓にむけて放っていった。


 楓が避ければ余裕でこの魔王城が潰れかねないのにも関わらず魔王は楓にむけて巨大な魔法を発動してきて楓としても一瞬本当に避けてやろうかと思ったりもしたがアリウスとの約束もあるので楓も適当に魔法を発動させて魔王の火の玉と相殺させる。


「うーん、やっぱ今のままじゃめんどくさいなぁ」


 楓は魔法を相殺しながらやっと余裕を取り戻してきたのかそう呟くと一瞬でステータスを跳ね上げて爆風の中へと突っ込んでいく。


「よお、本気で防がないと一瞬で死ぬぞ?」


「やれるものならやってみr……⁉︎」


 魔王は最初のうちは先ほどと同じように余裕そうに笑っていたが楓のステータスが急激に上昇していることに気がつくと顔を引き締めて猛攻撃を何とか防いでいく。


 いっても楓はステータスを3倍ほどにしただけなのでまだ防御だけなら何とかなっている魔王ではあるが最後の楓のフルスイングパンチを防御してしまい威力を殺すことが出来ずにそのまま壁へと吹き飛ばされる。


「ハッハッハ! やはり、禁忌魔法を見つけておいて良かったぞ! こんなにも面白い相手と戦えるのだからなぁ!」


「戦闘狂かよ……チッ、まーだ力を隠していたのか」


 壁から出てきた魔王は先ほどよりも確実に強くなっており、漆黒のオーラを醸し出しながら楓のことを不敵な笑みを浮かべながら見ている。


 どうやら先ほどまでは楓と同じく本気を出していなかったようで、それ故の余裕だったようだ。


 今は先ほどのような余裕な様子は一切感じられず、ただただ今のこの戦闘を楽しんでいるような感じであった。


「それはお互い様だろう? さて、第二ラウンドといこうか!」


「アル、ルシフェル、一応魔王城が壊れないように魔法で補強しておいてくれ」


 楓はそれだけ言うと2人の返事を待たずに突っ込んでくる魔王の攻撃を捌いていく。


 楓もこのレベルのステータスのものとの模擬戦は日向達と出来るのでいつもと変わらないつもりだったが、今楓達がやっているのは模擬戦ではなく『殺し合い』である。


 そのため、魔王はどんどん姑息な手段を使ってくるし、殺気も本物である。


 普段模擬戦でしか体を動かしていない楓はこうして真の殺し合いをしていることに思わず笑みを浮かべてしまうが魔王の攻撃を捌くのには全く影響を及ぼしておらず魔王と楓の攻防は今もなお続いている。


「こうしてこのレベルの相手と殺し合いができるのは貴重な体験だ。そこだけは感謝してやる」


「いいのか? そんな余裕を出していると、我が一瞬でその命を刈り取るぞ?」


「やれるものならやってみろ。2人の仇だ。覚悟しろよ?」


「やはり、あの天狐族に関係のあるやつだったか! 面白い!」


 魔王は本当に面白そうだと言うと一度楓から距離を取りどんどんと魔力をためていく。


 今魔王は無防備で楓が一瞬で魔王の首を刎ねればその時点で楓の勝ちだろう。だが、楓はあえてそうせずに魔王と同じように魔力を身体中に貯め始めた。


 そう、魔王はこういっているのだ。『やれるものならやってみろ。どちらの全力の方が上か試してやる』と。


それなら楓は受けないわけにはいかない。そうしないと、ルーナ達の仇をとったとは言えない。


 相手の全てを否定してこそ、ルーナ達の母親が禁忌の魔法の生贄になる必要はなかったと言うことが証明できるのだ。


「ちょっとカエデ。それ以上になると魔界が消滅するよ?」


「大丈夫だ。俺も結界を張っておいた。邪魔はするなよ? これはルーナ達の仇だ」


「わかってるよ。頑張れ」


 アルは最後にそう言うとルシフェルと一緒に楓から距離を取り魔王の最後を見ようと地面に座った。


 その姿に楓、魔王ともに思わず笑みを浮かべてしまうが二人の殺気は全く消えず、この部屋には最初の有象無象が放っていた殺気の何十倍もの濃い殺気が充満していた。


「いくぞ!」


「あぁ、覚悟しろよ?」


 両者ともに魔法の準備ができたようで最後にそう確認するとほぼ同時に魔法を放った。


 その瞬間楓の結界が張ってあるにも関わらず魔王城は大きく揺れ下手をすれば崩壊してしまうかもしれないが、楓も魔王も今はそんなことはどうでもよく魔王は正真正銘の全力で、楓は今のステータスで全力で放った魔法の行く末を眺めているのであった。

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