旅立ち 2
昨日はたくさんのプレゼントありがとうござました!
ツイッターのフォロワーさんが結構増えててとても嬉しかったです(*´∀`*)
「それではー、ルーナたちのいた村まで出発!」
「「「おー!」」」
「アル、カエデがやけに元気いいがどうしたんだ?」
楓がバルバトスにルーナたちの村まで行く旨を伝えて一時間後、楓たちは準備を迅速に終わらせて現在門の前にクラン全員が揃っているのだが、ルシフェルの言う通り楓がいつになくテンションが高い。
ちなみに日向やミル、ルミナなどの比較的テンション高い組も楓に乗っているのだが、それは日常茶飯事なので誰も気にすることはなかった。
「きっと、楽しみなんでしょ。カエデもここのところ色々と忙しかったからね。こうして仲間や家族と一緒にどこかに行くって言うのはカエデにとってもすごくリラックスできる唯一の時間なんじゃないかな?ほら、前の遠征の時も他の冒険者が大量にいてナーバスになっていたし」
「そう言うことか。ハハッなんだかこちらまで嬉しくなってくるな」
「だね。実際、こうしてクランの全員でどこかに行くって言うのは初めてなんだし、今回は思う存分楽しもうよ」
「もちろんだ!」
どうやら、理由を聞いたルシフェルも嬉しくなってきたのか顔を綻ばせながら楓たちのことを見ている。
この二人はどちらかと言うと保護者的な立ち位置なのだが、それでもクラン全員でどこかに行けると言うのはとても嬉しいことなのだろう。
「じゃあ、いつもので行きますか」
「いいね! なんなら、空を飛んでいくのでもいいよ?」
「それも魅力的だが、まだルーナたちがそこまで魔法をうまく扱えないだろ。だから、今回も修行を兼ねてルーナたちの村まで向かう予定だ」
楓はそう言って足に分かりやすいほど魔力をまとった。
いつもなら微量しか纏わないが今回はそこそこ距離があると言うことで、いちいち魔力を補充するのもめんどくさいのでこうして一気に魔力を纏ったのだ。
その為、楓の足の周りには緑色の綺麗な風がクルクルと回っているように見えており、普通の人が見れば絶対に驚いてしまう光景になっているが、門から出て楓たちのことを見ている人たちも楓なら出来るかと言った様子でそこまで驚くことはなかった。
「ちょ、ちょっと! さっき聞いたばっかりで本当に出来るのか? 前まで魔法をそんな使い方する発想はなかったのだが……」
「でも、出来ると思う。発想がなかっただけで、考えてみれば意外と簡単なこと。見てて」
ヒストリアと違い魔法を専門としないルーナは若干心配なのか楓のまとう魔力を見て心配そうにそう言うがヒストリアがルーナのフォローに入り、実際に分かりやすく足に魔力を纏った。
すると、流石は数年間騎士団で長をやっていたからかルーナはすぐに要領を得て自分のものにしていた。
「ほぉ、面白いな。これを使えば戦闘でも色々と幅が広がるな」
「ルーナは魔法を使わないからそう言った魔力の使い方はアリかもな。きっと、相手は驚くぞ」
「それは楽しみだ。その為にも、早く自分のものにしないとな」
ルーナはそう言いながらニヤッと笑った。
悪いことを考えている時の顔は楓そっくりで二人して悪い笑みを浮かべている。普通なら、魔力を足にまとうところまではできても、魔術師でもない一般の騎士が今の楓たちと同じことをしてもすぐに魔力が枯渇するだろうが、一応ルーナは近接専門とは言え、しっかりと魔力を4桁は保有しているので、楓たちと同じように使ってもそこまで問題はない。
「二人とも悪い顔をしてるよ。ほら、そろそろ行かないと人が集まってくるでしょ」
「悪いな。っと、じゃあ二人とも案内を頼む」
「「了解」」
日向に注意をされた楓は早速とばかりにルーナとヒストリアに頼んで先頭を走ってもらう。
今回はメイドであるアウラたち5人もいるのでそこまでハイペースでいくことはなく、楓はあくまでも5人が余裕と感じるほどでしか走ることはしない予定である。
それでも普通に時速でいうと40キロくらいは出ているのだから、アウラやサクラたちの異常さがわかるだろう。ちなみに、マリーは妖精族だがアウラたちよりも普通に強いのでそこまで心配する必要はない。
「いやーでも楽しいね」
「あぁ、みんなでどこかに行けるって久しぶりだしなっと、目の前で商隊が魔物に襲われてるぞ」
「あ、じゃあ私たちが行っていいですか?」
楓が自分で行こうかそれともアルあたりの戦いたそうにしているのに頼もうか悩んでいると後ろからアウラが声をかけてきて自分たちでやりたいと楓に話した。
「ん?アウラたちが?別にいいけど、大丈夫か?」
「大丈夫です!ご主人様にいただいた体とステータスのお陰で自分たちでも簡単に修行が出来ましたから!」
「そ、そうか。ならメイドの五人で頼む」
「「「「「はい!」」」」」
流石に少し心配だった楓であるが、五人の動きを見てそれが杞憂だったことがすぐに分かった。
「サクラとラーザは後衛で魔法をお願い!私とルレナ、ユニルは先に行くよ!」
「「「「了解!」」」」
アウラがリーダーとなって全員に役割を伝えるとすぐに言われた通りの配置につき自分の役割を果たしていく。
アウラたち近接組が到着するまでの間の時間稼ぎをサクラたちが行い、三人が到着すると後衛組は支援と商隊護衛についた。
もちろん、商隊にも護衛がいたのだが苦戦していたのと明らかに実力不足だった為、アウラたちは有無を言わさない勢いで魔物を駆逐していき楓たちが到着する頃には全て終了していた。
「お疲れ様。本当に強くなってるな。助かったぞ」
「そ、そんな!私は前にさらわれちゃってご主人様にご迷惑をおかけしたので、強くなろうと頑張ってただけです!みんなもそれに付き合ってくれて……」
「そうか。でも、今回助けられたのは俺たちだ。本当にありがとな」
楓に褒められたのが嬉しいのかアウラが一瞬で顔を真っ赤にしながらそう言う。
だが、楓はにっこりと笑うとアウラの頰についていた返り血を優しく拭き取り頭を撫でて感謝の言葉を伝える。他のメイドも羨ましそうにしていたので楓はその後全員にお礼を言って頭を撫でることになったのだが、全員顔を真っ赤にしながら照れていたので楓は日向たちにたらし〜と言われてしまい、思わずうなだれるのであった。




