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学院祭2日目 5


「クッソ!どうして!どうして!」


「す、須藤?どうしたんだ?」


「なんであいつなんだ!なんで俺じゃダメなんだ!?俺は勇者だぞ!なのに、なんで!俺じゃ、俺じゃ!」


須藤が日向にかなりキレられてからしばらく経った頃、勇者達が須藤の元に行くとそこでは勇者達ですら見たことのない須藤の泣いている姿がそこにはあった。


かなり、精神的にきているようで須藤は先ほどから他の勇者がいるにも関わらず泣くことをやめずずっと蹲って泣いていた。


「おっす。って、須藤どうしたの?」


「いや、俺もわからん。ただ、さっき須藤の姿を見かけてやってくるとコノザマでさ」


「何があったんだ?おい須藤。どうした?」


流石に、須藤の様子がおかしいと勇者達も心配になって須藤に事情を聞こうと必死になるが泣き止む気配はない。


ただ、須藤がずっと楓に対して暴言を吐いていることから勇者達もだいたい状況を察することができた。


「振られたか…」


「振られたな…」


勇者2人も女子に振られたことがあるのでその辛さがわかるのか須藤に対してそっとするだけで本人が落ち着くまでその後は特に声をかけることはなかった。


その甲斐あってか、須藤もそれから10数分後には落ち着き他の勇者達と会話ができるほどには回復していた。


「んで?佐倉さんに告ったの?」


「あ、あぁ。ストレートに振られて、その後泣かれて、あのクズの胸の中であやされていたよ」


「「うわぁ…」」


勇者達は須藤がいかに酷い振られ方をしたのかを想像して思わず同情の目を須藤にむける。


先ほども言ったがここは振られた経験のあるやつだからこそわかることなのだろう。楓は二股はされていたが告白を断られたりはしなかったのでその辺の気持ちはよくわからない。


なので、須藤をうまくフォローできなかったという事もあるが…もし、楓がその気持ちがわかったところであの須藤のやり方ではフォローされたかどうかは怪しいところだ。


「なぁ、僕って魅力がないのかな?」


「そ、そんなことはないと思うぞ!迷宮でも先陣切って俺たちを引っ張ってくれるし!」


「そうそう!頼り甲斐のあるリーダーだと思うぜ!」


「だが、佐倉さんには届かなかった」


「「あ…」」


頑張って励まそうとはしているがどこに地雷があるかわからない勇者達にはこれ以上のフォローはきついだろう。


なので、勇者達は別のベクトルで須藤の気持ちを切り替えることを考えた。


「そ、そうだ須藤!聞いたんだけどさ!この学院祭が終わってすぐにあいつらの結婚式があるって…」


「バッ、お前!?流石にそれを今言うのはやばいだろ!」


「ち、違うって。それでさ。結婚式当日に俺たちが協力して佐倉さんと楓の結婚を阻止しようって話だよ!」


勇者のその言葉を聞いて今までうなだれていた須藤の目に光が灯った。


「どう言うことだ?」


「俺たち勇者だろ?落ちこぼれの楓より勇者のリーダーである須藤の方が佐倉さん達と結婚するのにふさわしいって住民達は思うはずだ!そこで、だ。結婚式当日に俺たち勇者全員で乗り込んで楓に決闘を申し込む。そしてボコボコに倒して彼女達の夫となるのにふさわしいのは俺だって須藤が住民に語りかけるんだよ!」


「そうか!そうすれば須藤に住民がついて楓との結婚を諦めるしかない!ついでにその場で楓に洗脳を解除させるんだ!」


1人目の勇者がそう言うともう一人の勇者もその勇者の言わんとしていることがわかったのか後を引き継いで須藤に説明する。


「で、でも。僕は佐倉さん以外は必要ないんだ。他の子達もとっても可愛いし魅力的だけど…」


「そ、そこで物は相談なんだけど、前に佐倉さんと一緒にいたこの国の王女を俺にくれたらなって」


「あ、じゃあ俺もあのメイドが欲しい!余った奴らは他の男子達に渡せば喜ぶだろ!」


とんでもなくゲスい上に日向たちをモノ扱いしている勇

者たちの発言に普通なら楓がすぐにでも封殺しているところだが現在、楓は日向を落ち着かせるのに必死なためこの勇者たちの作戦が楓に知られることはなかった。


「わかった!流石、仲間っていいものだな!僕たちは勇者だ!こうなれば、あいつの結婚式を台無しにしてやろう!」


須藤も、勇者の作戦がうまくいくと疑っていないのか先ほどまで泣きじゃくっていたのが嘘のように元気を取り戻し他の勇者たちを呼ぼうと早速作戦に向けて行動していく。


「学院祭で女の子を見つける気だったけど、あの王女様が手に入るんだったら文句なしだな!」


「だな!俺も、あのメイドにご奉仕してもらわないとな!」


須藤がやる気になってくれたおかげで自分たちにもおこぼれがくるとわかった他の勇者たちもかなり気合が入っておりそのまま須藤についていくのであった。


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