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学院祭1日目 1


「ふぅ、なんとか間に合ったね」


「ですね。まさか、1番苦労するのが景品の選別だとは思いませんでしたが…」


「だが、なんとか間に合ったんだ。あっという間の一週間だったが明日からは学院祭本番だ。計3日なんだから。俺たちも楽しもう」


楓はそう言って日向達全員を労う。


門を設置して、色々あった日からちょうど一週間が経った。


あれから一週間、結婚式の準備と学院祭の準備が重なりかつてないほどの忙しさを感じた楓たちであったが、先ほど楓たちは両方の準備を終わらせることができた。


一番、時間がかかったのが景品のことだったがそれもなんとか常識内に収まった。楓が言っていた非常識なものも祭りの屋台につき最低でも一つずつは用意されてはいるものの、それはよほど運がないと入手することは困難を極めるものばかりである。


例えば、クジなんかでいうと二つほど国宝級以上のものが入っているがまず1000000分の2とかなので早々当たることはない。


そんなに簡単に当ててしまってはミルのお父さんに怒られてしまうし、世界の情勢を揺るがすことになるかもしれないのだ。


今更ではあるが、あまり好き好んでだれかに恨まれることなどしたくないのでだいぶ、確率を低く設定してある。


闘技場の方も色々景品が設定されており、日向たちに勝利することができれば国宝級のアイテムを入手することができたり、面白いもので言ったら楓とデート権なんかも景品に設定されていた。


楓は、断固拒否したが日向たちの猛烈な賛成により半ば強引に設定された。中には日向たちとのデート権なんかもあるが、それを選んだ相手には楓が直々に出てフルボッコにする予定なので多分日向たちとのデートが叶うことはないだろう。


楓たちの作った屋台や施設の数は合計で100に及ぶか及ばないかのすさまじい数になっており、たくさんの人が遊びに来ることが予想されている。


ここで、そんなに大量の屋台をどうやって動かしていくのかと疑問に思う人たちも多いと思うがそこは安心して欲しい。


しっかりと、各屋台に3台のゴーレムが設置されており、万が一客同士で揉めあったり、厄介なことになった時のためにセバス直属の自警団も用意してある。


最初の1日目はきっとそう言ったいざこざは多いと思うが、2日目からはきっとほとんどなくなることだろう。


ちなみに、この異界のことについて改めて校長に申請しに行った時には頭を抱えられ「当日の警備の強化が…」などとなげいていた。


楓も、流石にその姿を見て一瞬だけ申し訳ないと思う気持ちが湧いたが、特に何も変更することはなかった。


「もう、学院の生徒もだいぶ慣れたのかここ2日3日は大した騒ぎにもなっていないしよかったね。あとは、明日の門の前の整備だけだね」


「ま、そこが最難関なんだがな」


「何かあったら僕たちがなんとかするから大丈夫だよ」


「だな。任せておけ」


「サンキュー。それは心強いな。ただ、騒ぎになるからあんまりはしゃぎすぎるなよ?」


唯一、楓も心配しているのが明日の最初の門の出入りのことだが、その辺はアルとルシフェルがなんとかしてくれるようで2人は楓に向かって勢いよくそう言う。


楓も、他の闘技場の管理や日向たちとのデートなど色々と忙しいのでこの申し出は素直に嬉しかった。


そんなわけで、明日の話はすべて決まり、学院祭の前日は過ぎていくのであった。














「おはよ、楓くん」


「ん?あぁ日向か。おはよう」


楓は、目がさめると隣で寝ていた日向に一瞬驚いたが、昨日一緒に寝たことを思い出し、そのまま普通に朝の挨拶を済ませた。


ただ、寝ると言っても今回は本当に一緒のベッドで寝ていただけで特に何かがあったわけではない。


今日の学院祭が忙しくなるのを2人は十分理解していたので、ただ一緒に寝るだけだった。


それでも、楓は日向の抱き枕になってしまいしばらくは理性との戦いになってしまったのだが、以前も言った通り楓は数日睡眠を取らなかったところでなんともないので特に問題はない。


それよりも、日向がゆっくり睡眠を取れたのだから楓が我慢した甲斐があったと言うものだ。


「もう少しこうしてたいなー」


「俺も。でも、今日は大事な1日目だ。今日が1番危険なんだ。あまりグダグダしていられない」


「そうだね。とっても名残惜しいけど。今日は我慢するよ。でも、その代わり学院祭ではいっぱいみんなでデートしようね?」


「あぁ、わかってるよ。ほら、さっさと準備してこい」


楓が最後に、日向とデートの約束を取り付けると日向はにっこり笑いながらそのまま自分の部屋に戻って行った。


楓も、その後せっせと自分の用意を済ませてしまう。


きっとこれから3日間、楓たちはとっても忙しくなってしまうのだろうが、それでもとてもいい思い出になることは楓も確信しているのか、楓はとても楽しそうだった。

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