シュトガルに向けて 2日目
昨日は日向のステータスを大幅に上げてあのあとは何が起こるわけでもなく普通にシュトガルに向けて歩いていった。
夜は…まぁ練習の時の様な感じでお互い背中を向けて寝た。が、やはり緊張してあまり寝る事が出来なかった。
それで、だ。どの位進んだのかマップで確認したのだが普通に進んだのとあまり変わらなかった。
なので今日は少し修行を含めて急ぎでシュトガルに向けて行こうと思う。
「昨日のままいけば、今日中にシュトガルに着くのは難しくなる。」
「え?じゃあどうするの?」
「俺に考えがある。修行をしつつシュトガルに向かう。そう、一石二鳥の方法を」
「え。そんな方法ある?」
「あぁ。その画期的な方法とはこんなものだ」
日向は今魔法を使えば使うほど魔力が上がっていく。しかしただ上げるだけで魔力操作の鍛錬を怠れば暴発してしまう。
なので日向には足の裏に風魔法を着地と同時に発動してもらいその反動を使い前へ進むのだ。
「それは、まぁ楓くんなら出来るかもしれないけどそんな事私に出来るかな?」
「あぁ、なんせ俺が与えたステータスなんだからな。魔法神の加護は伊達じゃないぞ。あとは日向のセンス次第だ」
「そっか。楓くんがくれたステータスだもんね!頑張ってみるよ!でも楓くんはどうやって行くの?」
「おう、その意気だ。俺は迅速っていうスキルがあるからそれで行くよ」
「楓くんは魔法じゃないんだ…」
「魔法の制御もそうだが俺の場合はスキルを使いこなす所から始めないといけないしな」
『普通迅速を移動手段に使うなんて事はありえないんですけどね…』
え、そうなの?
『当たり前ですよ。そのスキルってそこそこ魔力の消費が激しいので普通の人なら2、3回使えば倒れますよ』
へー。まぁ俺使えればなんでもいいか。深く考えることはやめよう。
「さぁ、朝飯も食べ終わったしさっさと行くぞ」
「はーい」
最初は日向も上手く発動出来ずに何度も失敗してコケていたが30分もすれば慣れて時速100キロ迄なら出せる様になっていた。
「これすごいね!景色がすぐに後ろに行ってジェットコースターより迫力あるよ!」
日向は風魔法を使いこなせてからテンションは右肩上がりである。
ちなみに日向はなぜ魔力が減らないのかというと加護のおかげで魔法威力が大幅に上がっているのとスキルの魔法威力上昇のおかげでその分出力を抑えているからだ。
それに魔力回復スキルのレベルも上がってきて使ってすぐに魔力が回復する、の繰り返しなのだ。
ただそれでも完全に出力と供給が同じ割合と言うわけではなく徐々に魔力も減っているのでちょくちょく休憩を入れている。
「楓くん。ちょっと休憩していい?」
「あぁ、でもだいぶ休憩の頻度が少なくなったな。徐々に魔力も上がってきている証拠だな」
「だね。スキル様々だよ。前までこんなにすぐに魔力は上がらなかったんだけどね。どんだけ使っててもレベルアップの時しか目に見えて上がらないんだもん」
「これからは、頑張りがいがあるだろ?」
「うん!そうだ、私と競争してみようよ!」
日向が自分の魔法移動と俺の迅速で勝負しようと言ってきた。
「良いだろう。じゃあだいたい1キロくらい先迄でいいな」
「うん!」
「よし、じゃあ行くぞ。よーい…どん!」
とりあえず、あまりやりすぎも良くないので人並みの迅速でいく。後ろに日向は付いてきているがだいぶしんどそうだ。もう一つギアを上げてやろう。
「…!」
その瞬間一気に日向を引き離しゴールへ向かう。
結果は圧勝。まぁまだ魔力操作に慣れてない日向にすれば上々の結果だろう。
「楓くん…凄く速かったね!」
息が荒いが日向も凄いと思うぞ…
「ありがとう。まぁ日向ももっと魔力操作を上手く出来ればもう少し無駄なくいけると思うぞ」
「うん。まだ少し体が馴染んでなくて…ってあれってシュトガルじゃない?」
そこに見えていたのは滅茶苦茶でかい壁に覆われた街だった。門があるからあそこが入り口みたいだ。
「あそこだな。まさか3時間程で着けるとは俺も思ってなかったよ」
「私達ってそこそこ速かったのかな?」
「だろうな。徒歩の時とは勝手が違うし」
それでも、昼までに着けるとは思ってなかったがな。下手したら俺らなら半日で行き来出来るんじゃないか?
『可能ですね』
まじか…
「まぁ、着いたのならそれでいいか。日向、あそこの門の前で並ぶぞ。このままだと1時間は並ばないとダメそうだ」
「そうだね」
この辺の切り替えは流石だと思う日向であった。




