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修羅場 3


「ごめんね楓くん。あれだけ守るって言ったのに楓くんの事守れなかった」


楓が日向達の元へと戻るとすぐに日向達が楓に謝罪をしてきた。


日向達はあの時に、何も言えなかった自分達を責めている様で4人の目には涙で溢れていた。


「そんな事ない。俺の方こそごめん。日向達には迷惑をかけた」


楓は微笑みながらそう言うと涙で溢れている日向達四人をそっと抱きしめた。


「お前達が大好きだ。もう、トラウマなんかに負けたりしない。本当にありがとう」


「むぅ…私は何もないのですか?」


「ナビも同じだよ。それに…ナビはこれからだろ?」


「そうですね。少し我慢します」


不服そうにしていたナビだったが楓にそう言われすっかり機嫌を直し、今は日向達の方を何とかする。


楓の胸の中で泣いている4人だったがしばらくすると泣き止み楓にお礼と共に再度謝りみんなで楓の自室へと戻る事にした。


未だに、地面で転がっている蓮の事は当然の様に放置しておく。


「おいアル、蓮の存在を消そうとするな。ルシフェルも因果律を曲げ様とするな。ややこしい事になるだろ」


「で、でも。カエデを苦しめたんだよ?それを放っておけと?」


「そうだぞ、我らのリーダーを貶められてタダで黙っている事など我は出来ぬ」


「気持ちは嬉しいが一応そんなのでも俺の弟なんだ。いなくなれば父さん達が悲しむ」


厳密に言えば、ルシフェルが因果律を曲げて蓮がそもそも生まれて来ない事にすればそんな事はなくなるのだが楓としても、たかが少し嫌がらせをされた位でそこ迄する必要性は感じられなかった。


「仕様がないね。ルシフェル、今回は諦めよう」


「次にいらない事をしたら容赦なく消すからな」


アルはともかくルシフェルは未だに納得がいっていないのか不服そうにそう言い残して楓の自室へと向かって行った。


それだけ、楓の事を思ってくれていると考えると嬉しいのだが、やはり魔王故なのかルシフェルには力で全てを解決しようとしている節がある。それを言ったら楓達も人の事はあまり言えないのだが楓は自分も含めて一度、力以外を修行しようと決めるのであった。


「悪いな蓮。多分俺も悪かったんだと思う。今度、お互いがもっと冷静になった時にしっかり話し合おう」


最後に楓は床で一人で泣いている蓮に向かってそう言ってから自分の部屋へと戻るのであった。


なお、この際にナビのかけた苦しみは楓が全て取り払ったので今は純粋に先程の事がショックで泣いているのだろう。


「本当に仲間に救われたな。俺は幸せ者だ」


最後に、楓は自分の部屋の前でボソッとそう呟いてから部屋の中に入って行くのであった。






「「「「「「ジャンケンポン!あいこでしょ!」」」」」


「何をやっているんだ?」


楓が中に入るとそこではさっき以上の真剣な顔をしてジャンケンをしている日向達の姿があり楓は戸惑いながらも日向達に説明を求めた。


「ん?今日楓くんと同じベッドで寝る人を決めてたんだ」


「そうです。マスターの隣を得るのはこの私です」


「いえナビ、その権利は私が貰いますよ」


「ヒナタ達には譲らないわ!カエデの隣で寝るのは私よ!」


「いえ、カエデ様と同じベッドで寝るのは私です!」


「要は全員俺と一緒に寝たいと?」


「「「「「はい!」」」」」


「お前らなぁ…」


楓は先ほどまでの緊張感はなんだったのかと言いたげなため息をき呆れながら日向達の元へと向かう。


ちなみに、これをそそのかしたのはアルとルシフェルでありその張本人たちはテーブルで優雅に紅茶を飲みながら楓たちの方を見て笑っていた。


先程迄、蓮の事が憎いとか言っておきながらのこの始末である。まぁ、今回のは誰も嫌がっていないし身内のじゃれ合いでもあるのでいいのだが…


楓としては釈然としないものがあった。


「そこのベッドを1つにくっつけるってのでいいだろ?それなら6人で仲良く寝る事が出来る」


「「「「「賛成!」」」」」


「はぁ…本当にさっきまでのやりとりが茶番の様だよ。ほら、これで6人で寝られるだろ?」


楓は呆れながらも大きな2つのベッドを更に大きな1つのベッドにして6人全員で寝る事が出来るベッドを作成する。


その際に、日向達は目を輝かせて何やら話し合っていたのは気になるが、どうせロクでもない事で回避も出来ないだろうから聞き耳を立てる事なく日向達にされるがままになる。


本当に呆れた、でも最高の仲間や妻の姿に楓はみんなに気づかれないように嬉し涙をこぼすのであった。

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