ナビ召喚
『やりましたね。マスター』
あぁ、マジで死にたい位情けないな。
『一応、日向さん達の周りに認識阻害の魔法を掛けときますがいいですか?もちろんマスターにも話の内容が分からない様に』
頼む。ついでに俺にも掛けておいてくれ。今は一人になりたい。
『分かりました』
ナビちゃんはそう言って日向達のいる場所と楓に強力な認識阻害の魔法を掛ける。
これで、そこら辺の貴族が声を掛けて来る事もないし日向達の話の内容がその辺の奴に聞かれる事はないだろう。
『今回の件に関してはマスターが100悪いです』
あぁ、俺が悪い。この前、克服した積もりなんだけどな…
『私は大体マスターの身に何が起きたかは知っています。ですが日向さん達はそれを知らない。それがどれだけ辛いか分かりますか?』
今日は随分と叱ってくれるんだな。だが、そうだな…話すか。滅茶苦茶情けない話を。
『その方が良いと思います。帰ったらみなさんにマスターの黒歴史を聞いて貰いましょう。あ、それとご褒美の件ですが願いを2つに増やす事が私の願いです』
出たそのずるいやつ…まぁいいか。1つ目は何?
大体の事は出来るけど…
『1つ目は私も体が欲しいです。マスターのせいで私に自我というものが生まれてしまいました。マスターの頭の中もいいですが外を自分で体験してみたいです』
一つ目からなかなか大変な事を言ってくれるな…
でもその時って俺の頭の中から出ていくってことだよな?ナビちゃんがいなくなるのは結構面倒臭くなるんだけど…
『念話のスキルをつけてくださるとマスターの質問にいつでも答えられますしそろそろマスターも自分で知識の棚を開けられるようにしましょうね』
わかったよ…それで、体を創るにあたって種族は?容姿は?何処までリアルにすればいい?
『種族はマスターと同じ人族で、容姿はこちらで設定出来るのでマスターはバレずに召喚魔法を使用していただければいいです。体は普通の女の子と同様で全て同じでお願いします。子供も産める様にして下さいね』
やけにリアルを重視するな…分かった。ステータスは?
『何かあったら怖いので日向さん達と同じ様に限界突破を付けて下さい。私もマスターと同じくオールマイティーにお願いします』
って事は俺の右腕になる訳だな。そこそこ強くなって貰おうかな。
『ちょ…そんなに強くなくて良いですからね?自重をしてk…』
よーし、召喚魔法っと!
楓はそう言って隠蔽魔法を最大にしてその場で召喚魔法を使用してしまう。
魔法陣の色は毎度お馴染みの虹色だったが魔法陣の数が今まで以上のものとなっていた。ちょっと数えるのに苦労する位…
これだけ派手な魔法を使っているのに誰も楓の事を見向きもしない所を見るに隠蔽魔法はいい仕事をしているのだろう。
今回はナビちゃんの調整が入っているせいかそれとも力が強過ぎるせいか知らないがなかなかナビちゃんが出てこない。
楓はその後も約5分程魔法を維持したままだがなかなか出てくる気配がないので念の為時空魔法で楓の周辺だけ時間の速さを歪める。
全くナビちゃんが現れる様子がないままなんと1時間が経ちそろそろ諦めてまた後日にしようか迷い始めた時。ようやく光が大きくなっていきその場に一人の少女が現れる。
「全くマスターに自重をお願いした私がバカでした…」
そう言いながら魔法陣から出て来た少女は当然といえば当然なのだが滅茶苦茶可愛い女の子だった。
髪の色は澄み切った青色で髪型はショートカットだった。
目の色も髪の色と同期する様な青色だったがこちらは少し濃い青色だった。
身長は大体150センチ位でかなり小さい。中学生といっても信じてしまいそうな身長だがそれは身長だけで雰囲気は全くそんな幼い感じではなく、お姉さんの雰囲気を纏わせている。
日向達とはまた違ったベクトルの可愛さだった。
「それはありがとうございます。マスターの好みに合って良かったです」
ナビちゃんはそう言って少し微笑む。
今迄、声だけでやり取りしていた相手なのでこうして面と面を合わせて話をしてみると表情や声音等もより詳細に分かって少しドキッとしてしまう。
「マスターのおかげでステータスも凄い事になりましたよ。ほら」
ーステータスーーーーーーーーーーーーーーーー
ナビ Lv10000
種族 人族
体力 1000000
筋力 1000000
敏速 1000000
知力 1000000
魔力 1000000
幸運 1000000
ユニークスキル
念話
エクストラスキル
限界突破
魔法創造
武器創造
加護
全知全能の加護
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「調子に乗った悪い」
「本当に…まぁいいですけど。完全なパワーインフレですね。後ナビちゃんはやめて下さい。私はナビです」
「そのままだが…まあ変ではないな。おっけーナビ」
楓はそう言ってナビに握手を求める。
「これからよろしくです」
ナビはそれに笑顔で答え楓の手を握りしめる。
「あー!楓くんが女の手を握ってるー!」
「私達が決死の覚悟を決めてたのに…もー!カエデ!帰ったら貴方の過去の話を聞かせなさいよ!」
「ははっ、ミルお父さんの言った通りだね。あの人凄いね」
順に日向、ルミナ、アルである。みんな、軽く怒ったりため息を吐いたりしていたがそこまで深く責められる事もなかった。
「ナビです。よろしくお願いします」
「やばいミル!あの子めっちゃ可愛いよ!私達も頑張らないと!」
「えぇ、ナビさん!貴方も協力して下さいね!早速今日の夜から新嫁会議に出席していただきます」
「分かりました」
「いや、ナビはまだ嫁じゃないんだけどな…」
楓は呆れているが『まだ』と言っている時点でほぼ決まっている様なものである。まぁ本人は全くの無自覚で言った事なので気付いてはいないだろうが…
本能でそうなるだろうと感じているのかもしれない。
「とりあえず、ミルのお父さんの所に行くか」
「そうだね。ナビの事も話さないといけないし」
このまま日向達に細かい所を抗議しても無駄だと楓は瞬時に理解し、これ以上傷口を広げない様に楓はバルバトスの元へと早歩きで向かうのであった。




