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魔物殲滅戦 8

祝200話到達!!!

ここまで続けて更新できたのもみなさんのおかげです。

これからもよろしくお願いします!


「ふぅ、魔族は日向が倒しきったな。龍族はっと…こっちもアルが倒してるな。んじゃあ俺は…」


「やあ、迷宮13階層ぶりだね。日向ちゃんは元気にしてる?」


「やっぱりお前が黒幕か…あぁ、元気にしてるぞ」


日向達やアルが魔族や龍族を倒してから少し経った後、楓は魔族達が『あの方』という奴と対峙していた。


魔族や龍族達が崇拝していた『あの方』とは以前、楓がシュトガルの迷宮を攻略していた時に13階層でやけに絡んできた冒険者のリーダーだった。


今は冒険者の格好からはかけ離きらびやかな服装をしている。


この前は確か五人の冒険者を引き連れていたからそれを魔族に4体、龍族に1体魔改造か何かしたのだろう。


こいつは以前会った時から日向に付きまとっていたがそれは今もあまり変わっていない様だ。


「黒幕…か。僕はただ遊んでいるだけだけどね。実験も上手くいったし…君達が邪魔してくれたお陰でデスハイムを侵略する事は出来なかったけどまぁそれはさっきも言った通り遊びの一環だったからね。あ、ちなみに僕の名前はユージ。よろしくね」


「これだけ俺達を翻弄しといて遊びとは…面白い

な」


ユージと名乗った男は楓と会ってから終始にこにこと笑いながら楓を見ている。


「ねぇ、日向ちゃんを持って帰って良いかな?あの子、本当に可愛いし面白いよねー」


ユージはよほど日向の事を気に入っているらしくそんな戯けた事を言っている。


『日向さん、モテモテですね』


こっちとしては何にも面白くないけどな。こいつは放っておくと何をするか分からないからここで殺す。


『めっちゃ怒ってますね…』


当たり前だろ?もう絶対許さん。


「あんまりふざけた事を抜かしてると…殺すぞ?」


楓はそう言って少しだけ殺気を込めた視線をユージに向かって飛ばす。


その瞬間、さっきまでふざけていたユージから余裕が消えて一気に真剣な表情になる。


「君、人じゃないね」


「さぁ?俺は人の積もりだが…」


「いや、君はもう人じゃない。参ったな…ここで君を殺しておく計算だったんだけど完全に計画が狂ってしまった」


「安心しろ。お前はここで殺してやる」


「出来るのかな?ここに日向ちゃんを召喚しても良いんだよ?」


ユージはそう言って一瞬だけだが地面に魔法陣を出現させた。やろうと思えば簡単に出来るぞと挑発をしているのだろう。


「脅しか?」


「脅しだね。君はそこから動いたら日向ちゃんが死ぬ事になるから絶対に動かないでね」


今度はユージの挑発に楓が顔をしかめる番だった。


楓は何も話す事なく悔しそうな顔をしながらただただユージを睨んでいる。


「怖いねー。まぁいいか。やっぱり君にはここで死んで貰うよ。絶対に避けないでね?」


ユージはさっきの余裕そうな顔を取り戻して魔法を楓に向かって大量に放っていく。


「くっ…」


「これを耐えるか。じゃあこれならどうかな?」


魔法を大量に放ったユージだが楓がまだその場に立っている事を確認すると次は接近戦に変更してきた。


ただ、武器を何も持たずに素手で殴って来ている所を見るとユージは楓をいたぶるのを楽しんでいるのだろう。


楓の顔がだんだん腫れていき悔しそうな顔も分からなくなってくる。


「いい顔だね。これ日向ちゃんに見せちゃおっかなぁー?」


「好きにしろ。俺もやってみたはいいがやっぱり茶番は苦手だという事に気が付いた」


「何の話?」


「いや、わざわざ傷を負ってお前の油断を誘って殺そうかと思ったがそもそもお前にやられるのがストレスだわ。次は俺の番な?」


楓はそう言って一瞬で顔の腫れや体の傷を治すと剣をストレージから出して構える。


「な、何をしてるんだい?日向ちゃんが死んでもいいのか?」


「まず召喚出来るならやってみろ。多分無理だから」


「な、何を…」


ユージはさっきまで苦しそうな顔をしていた楓から一気に余裕が復活し更に攻撃の意思迄見せている事を訝しみながらも楓に言われた通り召喚魔法を使用する。が…


「な、なぜ召喚出来ないんだ!?」


「日向には俺が結婚指輪をプレゼントしたんだがそれに害意がある魔法は全て無効にする様に設定しておいたんだ。お前がいう人外ならその位簡単に出来るだろ?」


「や、やっぱり君は人間ではなかったんだね…うざいなぁ!よ、よくも僕を騙したなぁ!許さない。許さない許さない許さない許さない許さない!」


ユージは楓を縛るものがなくなり一気に形勢逆転された事に気付き一瞬にして余裕そうな態度から先程の…いやそれ以上の怒りに満ち、殺気をバンバンに醸し出しながら楓の事を睨んでいる。


「残念だったな。『悪霊さん』」


「な、何故それを…」


「お前からは人間の気配を感じない。かといって神かと言われるとそれもまた違う。最初は神かと思ったがそれにしては弱すぎる。と、言うので悪霊っていう結論に至った訳だ。確か悪霊は人の不幸とかで進化していくんだよな?それならデスハイムという人口がかなり多い所を狙った事も頷ける」


「い、いつから気が付いた?」


「気が付いたのはさっき姿を見てからだ。まぁ、見た瞬間すぐに分かったが…」


「そっか…バレちゃったのならもうこの姿でいる必要がない様だね」


ユージはそう言って人の姿をだんだん歪めていき禍々しい真っ黒な霊体へと変わっていった。


「さて、こうなればもう強行突破だ!死ねぇ!」


「悪い、お前の弱点は知ってる。浄化魔法」


楓はそう言って辺り一面に浄化魔法を巡らせていった。


「ちょ!ま‘’、ま‘’で!?あ‘’あ‘’あ‘’あ‘’ぁ‘’ぁ‘’ぁ‘’」


ユージは楓の不意打ち紛いの浄化魔法に見事に引っかかりそのまま浄化され姿が消滅した。


「ふぅ、終わったか」


『さっき迄の茶番からの不意打ち。酷い始末でしたね』


慣れてないんだから仕様がないだろ?日向のに関しては万が一があったんだから。


『そうですか…まぁいいです。お疲れ様でした』


おう!っと、それじゃあ残ってる残党を狩っていくか。


兵士は第1防衛ラインの騎士達に任せるとしてもこっちでなるべく魔物の数は減らしておきたいしな。


「よーし!もう一踏ん張り頑張るか!」


楓はそう言ってもう一度気合を入れ直して残っている魔物達を殲滅していくのであった。

よければブクマ、評価等よろしくお願いします!

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