表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
119/482

クラス対抗戦 5

あの後五人を引き連れて一度Aクラスの応援場所へと戻るとクラスの全員から大きな拍手と歓声が選手の五人には送られていた。


さぞ、彼らからすれば五人はヒーローにでも見えたのかもしれない。


そんな歓声っぷりだった。特にルミナの時なんて開始5秒で勝利とモニカよりも早い記録で勝利を収めている為その分興奮も冷めない様だ。


一方で相手のDクラスはと言うと1試合目にしてクラス対抗戦で優勝という夢が本当に夢で終わりお通夜みたいな雰囲気だった。


頑張ってDクラスの先生が周りを慰めて回っているがどうも上手くいっていないらしい。


終わった後滅茶苦茶睨まれたけどこれもAクラスが優勝する為だ。諦めてくれ。


「さて、次はBクラスとCクラスだからしっかり見ておけよ。選手以外もだ。クラスによってだいぶ戦い方が違うからな。」


事前にマリーから大体の情報を得ている為始まる前から結構的確な実況が出来るのだが、楓は敢えてぼかして期待をそそる言い方をしておく。


全て楓に教えて貰っていては成長するものもしなくなってしまう。


ルミナ何かは楓に言われた通り相手の戦い方を見逃すものかと言った感じでお互いのクラスの選手を見ていた。


そして、その後試合が始まる迄戦い方の基本や強くなる為の自主練方法等生徒達からの質問に答えていく。


特に先程の威圧の出し方等は、他の生徒達も興味津々らしくどうやるのかを楓に聞いていた。


楓としてはこれに関しては感覚としか言い様がなかったのでとりあえず魔力で威圧に似せるやり方を教える事にした。


威圧に関しては男子の数が滅茶苦茶多かった。やはり16歳になってもああいった厨二病チックなのに憧れるのだろう。


「カエデ先生、そろそろ始まりますよ」


クラスの男子達の威圧の練習を見ていたがルミナから注意をうける。


すると楓に教えて貰っていた生徒達は後ろのアル達の方に向かっていき威圧の続きの教えを請うていた。


「どんだけ覚えたいんだよ…」


「いや、あれは先生のせいでしょ?」


楓の呆れた様な独り言にルミナは楓にだけ聞こえる声でそう突っ込む。


「まぁ、煽ったのは確かに俺だがそんなに格好良いもんか?」


「少なくとも模擬戦中にあれをやられたらダメだと分かっていても一歩も動けないわね。口も動かないから降参も出来ないし…されるがままね」


「それ?卑怯じゃないか?」


「それを教えたのはあなたよ。しかも後ろでアル先生もノリノリだし…どうしてあなた達はそう厄介な事しかしないのかしら?」


そう言われては楓も黙るしかない。一応悪い事をしている自覚はあるみたいだ。自覚だけだが…


そしてルミナは少し面白そうにそれを責め立てる。ルミナも意外と意地悪なのかもしれない。


「ルミナ、あいつはしっかり見ておけよ」


「ん?Bクラスの人?」


「いや、Cクラスのあいつだ。多分この試合はCクラスのあの生徒が勝つ」


「分かったわ」


本当に、注目選手も事前に分かって対策が出来るってマリー様々だな。


マリーからの報告がなかったらまず、こんな所でルミナ達と試合を見る事もなかっただろう。


丁度訓練場にいい感じの競技場が二つも置かれていたのだから使いたかったが、それよりもこのクラス対抗戦の方が大切だ。


「うわ、凄いわね」


「だろ?」


ルミナは素直にCクラスの選手を褒める。楓からしたらルミナよりも下なのであまり気にしていないがモニカやニースでは荷が重いだろう。


Cクラスの選手は余裕そうにBクラスの選手をあしらっていく。

さっさと決めればいいものを嬲って楽しんでいるな。あまり見ていて面白いものではない。


Cクラスの応援している生徒達からは鳴り止まない位の歓声が鳴っているが正直五月蝿いし担任の先生の顔を見てみたい位だった。


Bクラスの選手達はCクラスを憎らしげな視線を送っているし、この学年はクラス同士で仲が悪いのかね?


「まぁ、ライバル同士だしね」


ルミナも飽きたのか少し面白くなさそうにそう言って次の試合迄退屈そうに足をぶらぶらさせている。


「おい、他の生徒が見てるぞ?」


「いいのよ、普段もこんなキャラだし」


「どんなキャラだよ…」


流石にルミナのキャラというやつには同意しかねる楓だが本人がいいと言っているのだからそのままスルーして隣で次の試合まで待つ。


何故か周りからは温かい視線が送られているが何故か分からない為スルーをする。


よく視線を辿ってみると日向達のもあった為本格的に疑問ではあるが…


「あ、次はアイツだな」


「えぇ、そうね…」


ルミナはやはり苦い表情をしている。よほどムートの事が嫌いなのだろう。


ただ実力はそこそこある為油断をせずにしっかりと試合を見届ける。


ムートは一瞬ルミナの方を見てニコッと笑ったが楓もルミナも無視だ。それが気に入らなかったのかムートの笑いには一瞬黒いものがさした様な気がした。


「あーあ、さっさと負けたらいいのに…」


「多分それは無理だろ。Cクラスが唯一勝てるのはさっきの生徒だけだ。他は全員Bクラスの生徒に劣っている」


「何でそんなに詳しいの?」


「ん?まぁ、事前調査って言うやつだな」


流石にマリーの事は言えないのではぐらかしておく。

妖精を従えさせています。なんて言ったらどんな反応をされるか分かったもんじゃない。


近々、召喚魔法の実習もしなければいけないので絶対にやり方を教えろとか言ってくるだろうしそうなったら面倒臭いので黙っているのが一番だ。


「事前調査、ね」


ルミナは怪しそうにそう繰り返したが特に追って何かを言ってくるわけではなかった。


そっちを聞く前にBクラスとCクラスの試合が終了したからだ。


あの後はムートが勝ちそのまま三連勝しBクラスの白星という結果になった。


最初は勢いのあったCクラスもBクラスにボコボコにされてDクラスと同じ様な空気になっていたのは言うまでもないだろう。


「さて、次は私達ね。さっさと終わらしてしまいましょう」


ルミナはそう言って選手を呼びに言った。次はCクラスとの試合なのだがどう頑張っても今のCクラスに勝利の可能性がない為ルミナもそこまで焦ってはいない。


それは他の四人も同じ様で先程の一試合目みたいに緊張する事もなかったのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ