下準備
ごめんなさい!更新予約時間ミスってました!
「とりあえず、詳しい説明をして下さい。先生になれ、はい了解です。ではいかないでしょう」
楓は早速切り替えてこれからの事をバルバトスに聞く。
先生という事はお金を払って通って来てくれている生徒を見ないといけない。
雑にこなしていい理由は一つもない。下手をするとその生徒の人生にも関わってくる。
「そうだな、とりあえず君たちには明日から王立学院の高等部二年生の一クラスを見てほしい」
高等部二年生となると楓達と同じ年齢となる。
「ちょ、ちょっと待ってください。高等部二年生って僕達と同い年ですよ?どこにこんな中坊に教えてもらいたいなんて生徒がいるんですか?」
流石に楓も焦る。先生なんて言うものだから小学生、いっても中学生に基礎を教えるものかと思っていた。
高校生なんて、しかも同い年に偉そうに話なんてしたら総スカン食らいそうだ。
「大丈夫だ。そもそも君達の実力は全員ルーナとヒストリアが認めている。ミルなんてついこの前迄はただの女の子だったんだぞ?それをここまで育て上げるのはカエデの才能だと思うよ」
「いや、ミルに関しては…」
楓は痛い所をつかれたと思った。ミルには楓が直接才能を付与したお陰でここまで来られている。
まぁ、ミルの努力や訓練がなかったらここまで早く成長しないでもないがやはり訓練を教えるのは一つの要素でしかないのだ。
楓が生徒全員にスキルを付与してあげるなら別だが生憎他人に迄そこまでやる必要はないと思っている。
「分かっている。ミルには何か特別なことをしてくれたのだろう?それでもこの前の指導を見ていたが私からみても凄く分かり易い説明だった。それも全員が」
なるほど、お見通しってわけか。まぁ、出来る範囲でいいなら大丈夫だろう。
『ついにマスターが自重をする日がやって来るのですね!』
おう!見ておけよナビちゃん!
『楽しみにしてます』
数日後ナビちゃんは楓に期待した自分が馬鹿だったと思い知らされる事になるのだが今はまだ気付いていない。
「分かりました、とりあえずやってみる事にします」
「あぁ、頼んだよ」
と言う事でしばらく先生になる事になったのだが前払いのお金だけで一般の家庭が5年何もしなくても食べて生活していける額をもらったんだけど大丈夫なのか?
「あ、ちなみに貴族の子供も普通にいるから気を付けてね」
最後にそれだけ言ってバルバトスは部屋を出て行った。
「は?」
楓はしばらくフリーズして…
「それを先に言えよぉぉぉ!」
思わず叫んでしまった。
ちょっと待て、貴族の子供だと?絶対また面倒臭い事になるぞ。ただでさえ前のパーティーでやらかしてるのに…
『あれはマスターが悪いです。あの場で挑発なんてするから』
だって、貴族の腹の探り合いなんて面倒臭かったし。
「はぁ、楓くんまんまとミルのお父さんにしてやられたね」
「相変わらずカエデってどこか抜けてるよね」
「旦那様、大丈夫ですか?まぁ、貴族の人達も私がいる前で無礼は働かないと思いますし安心して下さい」
これほどミルを頼もしいと思ったのは初めてかもしれない。
「そうだな、こんな所でくよくよしてられないか。とりあえず家に帰って明日の作戦会議だ。誰が何を担当するかしっかりと決めるぞ。それであの国王にいい報告を持って行って驚かせてやろう!」
「だね!頑張ろう!」
「なんだか楽しみです。お父様に驚いてもらえるなんて滅多にありませんから」
「やり甲斐があっていいね。本当にカエデと一緒にいたら退屈しないや」
三人ともやる気なのでそのまますぐに家に帰って明日必要になりそうな物や立ち回りを考えるのであった。
日向とミルには日が変わる前に寝てもらった。
女性はあまり夜更かしをするとよくなさそうだし。
そして今楓とアルは王立学院の授業のチェックや物資を確認していた。
楓達は前にも言ったが少々徹夜をしようが全く体に影響がない為ガンガン働く。
「それにしてもなんか気付けば大変な事になってるよな」
「そうだね、カエデは意外とトラブルというかなんかそう言うのを引き寄せる力でもあるのかな?」
アルは面白そうに聞いてくるがマジでありそうなので全く笑えない。
「それで、明日は結局何するの?」
「とりあえず自己紹介と生徒の実力を見てみない限りは分からないな。とりあえず軽く皆んなの興味を引く事は考えてはいるが…」
「だったら軽く僕とカエデで模擬戦をすれば良いんじゃないかな?周りに影響が出ない様に気を配りながら戦闘と言うより見世物として」
「お、それいいな。それなら嫌でも興味を引けるか…」
アルが珍しく良い提案をしてきた。楓とアルはそのまま夜が明けるまで会議室で色々話し合い色々想定していくのだった。
二人は面倒臭そうにしていたがどこか楽しそうな顔をしているのであった。




