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「我が君、すでに関わりないと仰るお気持ちは重々承知です。
ですが、どうかどうか、我らの元にお戻り下さい。
このままではウラボスにいいように蹂躙されていくだけです。
ウラボスの要求は我が君への面会との事です。
こちらが要求を拒否するとウラボスは周りにいた臣下を手当たり次第に、、、」
先日、宿屋に現れたかつての右腕が再び魔王の元へ現れる。
なおも続く臣下の訴えを黙って聞いている魔王。
「×××××××××××××××××××××」
短く何かを発するも認識されない音となる。
こちらの言葉でない音で二言三言やり取りをする魔王と右腕。
喜びを隠しきれないと言わんばかりにこうべを垂れ去っていく右腕。
軽く溜息をつく魔王。
「お前、何企んでんだ?」
鋭い目つきで魔王に問う勇者。
「盗み聞きか?躾がなってないな。」
「はぐらかすな!
オレにはお前らの言葉が聞き取れるんだよ。
ウラボスとコンタクト取るってどういう事だよ!」
「そのままの意味だ。
お前達には関係ない話しだ。」
「お前に関係なくてもこっちにはあるんだよ。」
勇者が剣を抜きながら油断なく構える。
刀身から淡い光が浮かぶ。
「コーラルは隠みのか?」
魔王は片方の眉を跳ね上げながら答える。
「大分想定した展開と変わってきているがな、私は最初から最後までコーラル至上主義だ。
今回は魔王軍と関わる事はなかったが、かつての臣下が何度も頭を下げにきているのだ、応えない訳にはいかないだろう。
お前達に補正があるように私にも補正がある。
心配するな、悪いようにはしない。
お前達がコーラルを裏切らない限りは、な。」
珍しく饒舌な魔王を胡散臭げに眺めながら剣をしまう。
「その言葉そっくりそのまま返すぜ、
コーラルやオレ達を裏切ったらどうなるか分かってんだろうな。」
それには応えずに去っていく魔王。
「あいつはえぬぴーしーじゃなかったんか。
やっぱり」
頭をガシガシかきながら勇者も皆の元に戻っていく。
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