月明かりの鳴くころに
重みが連鎖するかのように、不安は私の中身へと、伝染していく。
辛い気持ちを吐露するかの如く、弱みをムキ出しにして。
シュミレーション結果に、保険を掛けている。
破滅が恐ろしいのだ。
打開策を打とうと、もがいていれば、沈み込む沼地のようなズルズル下へ潜り込んでゆく。
「御先真っ暗」とはこのことだ。
月明かりの夜、酒を買いに鼻歌を交えながらの散歩道、進んでいくしか、逃れられないのだ。
カエルの鳴き声は、私の精神安定剤。
「はぁ、宝くじでも当たんねぇかな・・・。」
思わず、心の声が、表へと出現してしまう。
私の謎解きおじさんが、フワリと、頭上の吹き出しから、スッ飛んで来る。
おののきながらも、夜の散歩道は終了だ・・・。
「あぁ、同じような繰り返し。」
何か、打破する事象は起きぬものかのう。
親父の数百万の借金話に、それに伴うは、自殺しようとした話。
謎解きおじさんと共に、壮大な音楽に乗せて旅立っていくかのような、ファンタジー。
親父の背中を、ただじぃっと、見つめることしか出来無いのであった。